2005年10月-11月(day023)

2005年10月-11月(day023)


2005年10月5日
 今回の国慶節は10月1日-5日までの5連休で旅行するには絶好だったのだが、先月初めに桂林・南寧・靖西をぐるりと回る大きな旅行をしてきたので、少し自重して家でゆっくりすることにした。
 しかし、ずっとアパートにいたのではZが可哀想なので、ふと思いつき、昨日、深セン特区内にある「海浜生態公園(俗称:紅樹林)」へ行ってきた。国道107号線から362号バスに乗って、8RMB/人で「紅樹林」で下車。乗車時間は一時間ほどだ。中国では公園でも有料のところが多いが、ここは無料。海岸線にそって芝生が敷き詰められていて、その中に様々な樹木が植えられている。周囲に人家が全くないので、こういった休日で人出の多い時でないと少し危ないかもしれない。
 海岸線とはいうものの、砂浜はなく、泥や岩ばかりで海遊びは難しい。芝生の上で横になって涼しい潮風を楽しんだり、綺麗に舗装された歩道を散歩するぐらいのことしかできない。景色はまずまずで対岸には、香港が見える。だいぶ門戸が開かれたとは言え、大半の中国人にとって香港を訪れるのはまだ難しい。だから、香港が見えるというだけでも、景色の一つとなる。海辺の近くでは、小型の鶴のような鳥が数多く飛び交い、景色に彩りを添えている。
 そんな風景を楽しみながら、歩いていくと、レンタル自転車屋があった。普通の自転車の他に、二人乗り用、三人乗り用がある。一人用が1時間10RMB、二人用が20RMB、三人用が30RMBとかかれている。保証金として200RMBを先に支払い、自転車の返却時に精算する方式のようだ。
 「乗ろう、乗ろう、乗ろう!」とZが繰り返し言うので、久しぶりに自転車に乗ることになった。自転車に乗ること自体、もう5年ぶりぐらいだ。二人乗り用自転車なんて初めてなので果たしてうまく乗れるか心配だったが、意外にスムーズに乗車できた。二人の力が加わるので、普通の自転車よりも楽なくらいだ・・・と最初は思ったが、こぎ始めて10分も経つと汗が出てきた。気のせいかさっきよりも重くなってるぞ?Zの奴、後部座席なのをいい事に、漕ぐのをサボっているのじゃないかと疑ったが、振り返って確認することもできないので諦めて漕ぎつづける。
 折り返し地点で休憩。海を見ていると、Zが「ホラッ!魚取りをしているよ」と声をあげた。指差す方向をみると、男が二人、支えとなるような小さな船を脇にかかえながら網で魚をすくっている。この辺りの海は見た目はともかく工場の排水でいっぱいなのだろうと思っていたが、意外に綺麗なのだろうか。
 一休みが終わると、ゆっくり自転車を漕ぎながら、スタート地点へ戻る。何にもないところだが、時々こんな時間を過ごすのも悪くない。往復の時間を合わせても4時間ぐらいで十分楽しめるし、費用も交通費と自転車レンタル代を合わせても二人分で100RMBもかからない安さだ。まだ、自転車を走らせる道路の舗装が完全ではないが、これからもっと整備が進むことだろう。
 帰りもバスに乗って、1時間で無事アパート到着。
2005年10月7日
 一ヶ月近く悩まされたHP更新の問題だが、暫定的ながら解決のめどがついた。これまで使用していた無料のFTPソフトを有料のFTPソフトに変更したのだ。藁をもつかむような思いで、トライしてみたら、なんとか更新できるようになった。HP全体のミラーリングアップロードは無理だが、フォルダ単位ならばほぼ問題なくアップロードできるようになった。さすが有料!と言っても、油断はできない。Pingを打ってみる限り、日中間のインターネット状況は改善されていないからだ。そもそも、本当にFTPソフトのせいなのか。無料とは言え、恐らく、日本で一番使われているFTPソフトである。或いは、私の設定ミスが原因だったのかもしれない。ともあれ、結果優先だ。当分はこの有料FTPソフトを使用することにしよう。

 グッピーに関するご報告。先日、新グッピーのオスが昇天してしまい、現在、雄の新グッピーが2匹、雌の新グッピーが3匹、旧グッピーの雄と雌が1匹ずつ。さらに新グッピーの子供が10匹ほどいる。
 うれしいのは、グッピーたちがようやく私をはっきりと認識するようになったことだ。三代目水槽への移行に伴う惨劇で、私を認知できるグッピーが1匹もいなくなってしまってから、はや数ヶ月。新しく購入した新グッピーたちが、私を認知できるところまで育ってくれた。私をみると、喜んで寄ってくる。特に愛想がいいのは雌の新グッピーで、大きなお腹をゆすって応えてくれる。実に愛らしい。餌をやると、餌に夢中になって私のことは忘れてしまうが・・・。まぁ、それは犬や猫も同じだろう。最近は、餌をやる前に人差し指を水面に突っ込んで、グッピーがじゃれてくるように仕込んでいる。果たしてうまくいくだろうか。 
2005年10月10日
 私の住んでいる街は深セン特区外の工業地帯で、出稼ぎ族の街といっていい。この地区の平均離職率は2年と言われ、入れ替わりが激しく、治安もよくない。ひったくりなどは日常茶飯事である。
 一方、中国大発展の恩恵を受けて、街は急速に拡大してきた。3年前に私がやって来た頃は、大きなデパートと言えば、2つぐらいしかなかったが、今は近場だけでも7つはある。レストランやホテル、喫茶店などは数えるのも面倒なぐらいに増えた。とは言え、当初は数が増えただけで、売っているものはどこも一緒であった。出稼ぎ族の人数が増えた分だけ、売り場面積が大きくなったようなものだ。
 ところが、ここ半年から1年の間に、様子が変わってきた。わずかながら、質の変化がみられてきたのである。最初は、少し高級な服屋や靴屋、食堂が開店したり、つぶれたりを繰り返すのが目立つ程度であったが、いつの間にか、そのうちの幾つかが安定して営業するようになった。スポーツ・ジムや格闘技クラブなども順調に営業しているようだなぁと思い始めていると、とうとうヨガやダイエット・クラブまでオープンし始めた。
 そして、今月初めに、新しい本屋がオープンした。これまであったような、特区内の売れ残りを集めたような本ではなく、出版されたばかりの新しい本がずらりと並んでいる。カラーの雑誌もたくさん置かれている。特区内でオープンしてもおかしくないレベルの本屋だ。
 この街はどこまで変わっていくのか?ちょっと怖い気さえする、今日この頃である。
2005年10月21日
 今週の初めぐらいから、Zが新たな取り組みを始めた。「水晶花」である。日本語では、アメリカンフラワーという名称で親しまれている手芸の一種だ。針金で花びらの枠を作り、それをプラスチックの液体に漬け、持ち上げる。枠に膜ができるので、10分ほど空気にさらして置く。徐々にプラスチックが固まり、花びら完成となる。それを幾つも作り、組み合わせて花にするのだ。花以外にも、様々なアクセサリーが作れたりするのだが、それは「ディップアート」というらしい。北方では、かなり前から存在していたらしいが、南方では数年前から広がり始めたとのことである。
 Zが受講したのは、初級コース(400RMB)と中級コース(600RMB)。どちらも材料費込みである。一週間ぐらいかかるものと思っていたが、わずか二日で初級、中級の両方が終わってしまった。材料費込みとは言え、中国の物価からするとずいぶん高いような気もしたが、一度覚えてしまえば自分で応用して様々な花が作れるようになるようなので、コスト・パフォーマンスは悪くない。
 受講を終えたあとは、毎日サンプルを見ながら、熱心に作成している。一つ花を作っては、「これはサンプルと比べてはどうか?」と聞きにくるが、当然サンプルに及ぶべくもなく、ついつい辛口コメントになる。すると、がっかりしながら戻り再び作り直し。そんなことを繰り返しているうちに、わずか数日で結構上手になった。先が楽しみである。  
2005年11月3日
 昨年(2004年)の5月以来続けてきたZの日本語学習であるが、先週ようやく初級の教科書を一通り終えることができた。上下巻合わせて49課。実に長い道のりだった。修得の目安は二つあって、一つは各課にあるメインのテキスト文を流暢に話せること。もう一つは、そのテキスト文の中国語訳だけをみて日本語を書けるようになることである。この二つができると、一つの課が終了したとみなすことにしてきた。最初の半年は単語力のアップを教科書とは別に行ってきたが、途中からテキスト文だけに集中して学習のスピードアップを図った。ほとんど勉強などやったことのないZだから、初級のテキストを終わらせることで自信をもたせてやりたかったからだ。
 復習もほとんどやってこなかったので、実用的な日本語をマスターするにはここからが勝負となる。一応、テキストを全て終えたこともあって、片言の日本語を話せるようになったが、初級で覚えた内容を十分に活用しているとは言い難い。本来ならば、初級の同じテキストを復習するのが理想的なのであるが、飽きっぽい私とZには厳しい作業だ。幸い、同じ出版社からテキストの新版が出たので、それを使って復習することにした。今回の目標は、各課の基本テキスト文を暗誦できるようになることである。私が中国語を勉強した過程で、初級のテキスト文を暗誦できるようになった時点で会話力、ヒアリング力ともに大きな進歩みられた。そこで、同じことをやってもらおうというわけである。とりあえず、一昨日この目標を示したところ大いにやる気を示したZ。昨日一日一生懸命勉強したらしく、一気に第一課、第二課をクリアしてしまった。予想以上の頑張りだ。だが、暗誦は先へ進めば、進むほど大変になる。果たして最後まで気力がもつか?ここまで来たのだから、なんとか頑張り通してもらいたいものである。そして、夢の中級テキストへ突入~!なんて日が来るかなぁ。
2005年11月5日
 Zが「水晶花(日本では、アメリカンフラワー)」に取り組み始めて、20日間ほどが経過した。受講した教室で購入した400RMB分の材料を早々に使い尽くしたので、先週は広州に材料を仕入れに行ってきた。教室で販売している材料は高すぎて、日々の練習に使用するにはもったいないと考えたからだ。
 「水晶花」の材料のメインは、花びらとなる膜を作るための「ディップ液」。それを薄めたり、柔らかくしたりするための「有機溶剤」、花びらが仕上がった後に塗る「強化液」である。それ以外に、花びらの枠を構成する針金、花の枝をつくる材料や、花を美しく見せるための材料等がある。
 この中で一番コストがかさむのが、「ディップ液」。中国語では「造花液」である。これには中国産と外国産があって、外国産のほうが品質がよく、毒性も少ないとされている。しかし、値段が高い。一番高いのは日本製である。インターネットで調べると、その他に米国製や英国製があるようだ。また、中国産と外国産を混ぜたものも普及しており、専門店ではこうしたものを利用して安くて美しい「水晶花」の製作を可能にしているとのことである。純正の中国産のものは、手がかぶれたり、仕上がりが悪かったりするので敬遠されるようだ。

 「ディップ液」の日本製は160mlで、定価で約110RMB。日本では850(日本)円(=約55RMB)で販売されているようなので、中国ではほぼ二倍の値段がすることになる。これをいかに安く仕入れるかが材料費を下げるポイントとなる。Zが受講した教室では、一般客は定価で材料を購入しなければならない。3割引の優待価格で購入するには、お店を開くことを前提とした加盟店への参加を求められる。この場合には、最初から3500RMB分の材料の購入が要求される。金額はそれほどではないが、なんだか相手を儲けさせてやっているようで、いささか気分が悪い。
 そこで、インターネットで調べてみると、浙江省で米国製の「ディップ液」が販売されていることがわかった。宣伝によると、安くて品質が良いらしい。そこで、Zに電話で問い合わせをさせてみたところ、購入が可能であることがわかった。ところが、輸送に問題が発見された。「ディップ液」は危険物に分類されるため、通常の輸送ができず、特殊な業者(別の荷物のついでにこっそり?)に頼まなければならないとのことであった。その上、輸送費がいくらになるかわからないという。これでは、安心して注文することができない。やむなく、浙江省からの購入は諦めることにした。

 輸送が問題になるならば、近場で探さなければならない。再びネットサーフィンを繰り返していると、広州で英国製の「デッィプ液」が安く購入できることがわかった。それが冒頭で述べた広州行きにつながった。広州までバスで行き、地下鉄に乗り換えて「烈士陵園」で下車。ジャスコのあるデパートの3Fにあるお店まで行き、説明を受けた。合計で800RMB以上の品物を買うと、1缶(160ML)108RMBのディップ液が40RMB弱になるということなので、いささか品質に不安はあったものの、思い切って購入してきた。ディップ液が各種色合いで合計10缶。その他材料合わせて830RMB強。

 ダンボール箱に詰めて持って帰り、Zは大喜び。私もZが喜ぶ顔が見れてとても嬉しい。だが、喜びは束の間であった。新しい材料を使用して製作に取り掛かり出してしばらくすると、「このディップ液、全然駄目!」と文句をいい始めた。「固まるのは遅いし、すぐに破れちゃうわ。もう嫌!」と怒鳴ったり、「やっぱり日本製のがよかったわ~」と聞こえよがしにつぶやく。出資者の私の気持ちなどお構いなしである。だが、黙っていてはやられっぱなしである。「技術の高い人は、道具や材料を問わないっていうぞ」と諭してみる。(本当は「孔法は筆を選ばず」と言いたかったのだが、中国語でなんと言ったらよいのかわからなかった)。
 一瞬、とまどうZ。だが、しばらくするとまたもや、「何が英国製よ!絶対偽物に決まっているわ」とわめきだした。「Z、人が買ってやったものに、そんなにケチをつけるなよ。不愉快になるだろ」と再び応戦。だが、「私はこのディップ液が悪いと言っているのよ。貴方を責めているわけじゃないわ。○○(私の名前)は考え過ぎなのよ」と一蹴されてしまった。もはや、これ以上言っても仕方がない。黙って撤収を決める。

 翌日、会社から戻ってみると、Zは意外に機嫌がいい。「これ見て」、と本日製作したらしきバラのアメリカンフラワーを取り出した。なかなかのできだ。日本製のデッィプ液で作ったような透明な色ではなく、不透明な花びらとなっているため、一層本物の花に似ている。
 「おっ、すごい上達したじゃないか。新しい材料でも作れるじゃないか」と誉めると、「すぐ破れるし、大変なのよ~」と口を尖らせながらも、ご満悦そうだ。「新しい材料で作ったものの方が本物の花に近いんじゃないか?」と聞いてみると、「そんなことないわ。見てよ。日本製ので作ったのは、光輝いているし、透明でしょ。『水晶花(直訳すると、クリスタルフラワー)』っていうくらいだから、透明でなくては駄目なのよ」と不満そうだ。「うーん、でも、日本語では米国花(アメリカンフラワー)としか言わないから、透明かどうかは関係ないのじゃないか」と言ってみるが、取り合ってくれない。もっとも、中国では花もまだ安いだろうから、本物の花と違うというところが受けるのかもしれない。

 いずれにせよ、不満を残したままの材料で製作をさせるのも本意ではない。そこで、インターネットに潜って、再び材料探しをした。結果、深セン市内に一軒、手頃な値段で日本製のデッィプ液を販売しているところがあることが判明した。ただ、ホームページ上での紹介されているのは、その他の材料を含めたセット価格のみである。そこで、Zに電話で聞いてもらうと、「日本製は一缶160MLで108RMB。三割引きで買うには2000RMB以上購入する必要がある」と回答が返ってきた。割引価格でも英国製の2倍以上の値段だ。さすがに日本製は高い。でも、最初に教室で購入してきたものよりは、大分安いのではないかと思われた。2000RMB分も買えば、半年はもちそうである。「じゃぁ、思い切って2000RMB分買おうか」と持ちかけると、「今はいらないわ。今ある材料を使い切ってから買うことにしましょうよ」と言うので、「じゃあ、もう文句を言うなよ」と釘をさしておく。「わかったわよ。〇〇(私の名前)は敏感(デリケート?)なんだから・・・」とぶつぶつ言いながら同意するZであった。

 英国製(?)のディップ液で製作していくことに腹を決めたZは、それから一週間の間に次々と花を作って、テキストにあった20種類以上の花は全部作れるようになってしまった。ぱっと見た限りでは、お店で売っているようなものと大差がないぐらいの出来だ。来週は高級クラス(800RMB)に参加すると言っている。中級クラスまででも、たいていの花は作れるようだから、あとは何を作るのだろうか?不思議な感じもするが、本人がやる気を出している以上、止めるわけにもいかない。成果を楽しみに待つとしよう。
2005年11月8日
 昨日は、数ヶ月振りにマカオへ行ってきた。これでマカオも6,7回目になる。
 10:30のフェリーに乗って、11:30にマカオ着。今回は、すでにマカオのセミプロとなりつつあるSさんとAさんと一緒に来たが、カジノに到着したら別行動。
 私はさっそくスロットにトライ。フリーゲーム50回が出て、そこそこ遊べるが、じわじわと減っていき、14:00頃にはとうとう700HKを消費してしまった。最後の300HKを握り締め、新しい台に挑戦!すると、数回回したところで、初めてのジャックポット画面が登場!!だが、一度だけ別の客の後方から眺めたことのある列車の画面ではなく、ピエロが筒から玉を落としていくという方式であった。右からグランド、メジャー、マイナー、ミニとあり、そこに玉を落としていくということらしい。タイムが設定されていて、その時間内に終わらせないとタイムオーバーで無効というようなことが書いてある。慌ててボタンを押していくうちに、ミニの穴に玉が三つ貯まり、ゲーム終了。ミニジャックポットという表示が出て、奨金は(たったの)100HKドル。うーん、寂しい。しばらく激しい音がなっていたが、自動的に終了し、普通の画面に戻ってしまった。まぁ、こんなものか・・・。
 改めてスロットの上の表示に目をやると、グランドに当たると、現時点では9万HKドル。メジャーならば、1万8千HKドル、マイナーならば600HKドルとなっている。ミニは表示すらなし?マイナーの横のがその表示かな。しかし、グランドでも9万HKドルとは少ないなぁと思ってみていると、スロットの横にぶら下がった小さなカードに「ミステリ」ジャックポットというものが書かれているのに気づいた。うーん、これが本当のジャックポットというわけか・・・。「ミステリ」は無理にしても、「グランド」ぐらい当たってくれると嬉しいのだがなぁ。そう思ってスロットを回しつづけていると、なんと再びジャックポット画面が登場!!今度は落ち着いて、筒を操作していく。ところが、私の筒の操作に関係がなく、最後の最後で連続してミニの穴に三つが貯まり、またもやミニジャックポットの表示・・・、がっくり。しかも今度は(たったの)60HKドル。

 その後、一時的にフリーゲームが続いたが、結局2:30頃には軍資金を使い果たして終了。今回も億万長者の夢ならずであった。でも、ジャックポット画面が見れたからいいか。
2005年11月15日
 「水晶花(アメリカンフラワー)」の高級コースを学び終えたZは、日夜製作に励み、次々と作品を生み出していく。真剣に取り組んでいるだけあって、進歩が目覚しい。だが、問題がある。材料費だ。中国産の材料で我慢していてくれればそれほど費用はかからないけれども、Zによると品質が悪いし、毒性も強いとのことである。現在使用している英国製の材料も、「あれは偽物で、実際には中国産だ」と言って譲らない。インターネット上で、「外国産の本物は日本製の商品しかない」と述べているホームページもあるので、あながち誤りとも言い切れないところだ。
 「毒性が強い」と言われては、中国産を使えと無理強いすることもできない。かと言って、日本製の材料をハイペースでバンバン使用されては、私のお小遣いがなくなってしまう。そこで、もっと良い趣味はないかと中国のインターネットでネットサーフィンを続けた。結果として、「紙花(ペーパーフラワー)」というものが適当ではないかという結論に達した。残念なことに近場に良い教室がなく、一番詳しく教えてくれそうなのは、北京から車で4時間ぐらいのところの「石家荘」市にある教室であった。受講費は、初級・中級・高級コースを全部含んで合計1600RMBと「水晶花(アメリカンフラワー)」とほとんど変わらないが、材料は「紙」である。高級紙を使用したりはするだろうが、「水晶花」の材料費に比べれば格安であることは間違いない。これなら、少々熱を入れて勉強してもらっても、私が破産することない。そう考えて、Zの説得にあたった。
 最初は、「あんな遠くに行くのは嫌!」とか「あっちは寒いから駄目」と抵抗を示したZであったが、最後はしぶしぶ了承した。一旦了承すると、決断が速く、明後日に行くわ!と宣言を出した。慌てて準備にとりかかり、昨日、広州から列車で旅立っていった。快速で、19時間と意外に速い。今日の昼の2:30には「石家荘」市に着くことだろう。受講日数は5日間だから、戻ってくるのは来週になる。果たして、無事に修得して戻ってくるだろうか?頑張れ、Zよ。
2005年11月17日
 Zが「石家荘」市に到着して二日が経った。昨日電話をした時には「こんな寒いところに私を追いやって、ほんとにひどいわ!」とか、「紙花(ペーパーフラワー)なんて全然綺麗じゃなかったわ。別のにしたいわ」と怒り狂っていたZであった。懸命になだめて電話を終え、果たして大丈夫かといささか心配になったが、本日電話をしてみると、かなり落ち着いたらしく、寒さについて少し文句を言うだけであった。
 ペーパーフラワーに関しては、「教室が寒くて、手がかじかんでうまくできなかったわ」というだけて、ペーパーフラワーそのものに対する不満は聞こえなかった。昨晩は、「もう二度と一人で北方に来たりはしないわ!」と吼えていたZであったが、今日は「『糖果花』というのがあって、とても綺麗なのよ。来年の夏に来て習いたいわ!」と機嫌よく話しをしていた。尋ねてみると、生徒はZだけ。先生はZより2才年上なだけで、けっこう話が合うらしい。うまくやっているようだと一安心。
2005年11月19日
 Zが紙花(ペーパーフラワー)を勉強し始めて3日が過ぎた。「ペーパーフラワーとアメリカンフラワーとどっちが綺麗だ?」と私が尋ねると、「二つは違うものだし、どちらも違った味わいがあるわ」とZが答えた。うーん、相当ペーパーフラワーが気に入ってきたようだ。「ペーパーフラワーはアメリカンフラワーよりも難しいのよ」とのこと。尋ねてみると、毎晩、ホテルに戻ってから練習を重ねているらしい。どんなものを作れるようになって戻ってくるのか、実に楽しみだ。

 一昨日(11月17日)、日本に注文しておいた本が届いた。11月7日にインターネットで注文したから、計10日で到着したことになる。まぁまぁのスピードだ。支払いがクレジットカードでなく、銀行振込なのでこんなところだろう。後日改めて、詳細を紹介したい。
2005年11月28日
 先日、紹介したインターネットによる本の注文について。
 私は、海外支援センター(http://kaigaionline.com/book/)というHPで注文した。銀行振込で注文可能な数少ないHPの一つだったからだ。下記に手順を記す。

 ①まずE-hon(http://www.e-hon.ne.jp/bec/EB/Top)で希望の本を探す。
 ②希望の本が見つかったら、ISBN番号・書籍名・税込価格をメモする。
  (コピー&ペーストでもOK)。
 ③注文フォーム(https://www.kaigai.com/ssl/book/order1.html)から注文。〔11月7日〕
 ④注文内容の確認メールが入る。
 ⑤振込み金額・銀行口座の連絡メールが入る。
 (この時にすでに発送手配を済ませていた-EMS番号の連絡あり-ようだが、毎回そうなのかはわからない)。〔11月14日〕
 ⑥インターネットで銀行振込をする。
 ⑦書籍到着。〔11月17日〕

 費用は、
 ①本代5160円 
 ②送料3200円(重量1370gで、EMSを利用した場合)
 ③銀行振込HK130ドル

 となった。総費用が本代のほぼ2倍となってしまったから、決して安くはない。香港で購入すれば、日本の1.5倍弱で購入できるからずっと安くなる。だが、中国から香港まで行って予約する手間と費用を考えると、こちらの方がコストパフォーマンスがいいとも言える。深センや内陸に住んでいてクレジットカードを使えなかったり、使いたくないという人には検討する価値のある選択ではないだろうか。(上海や北京など、日本書籍が直接購入できる場所に住んでいる人はそちらで注文したほうが便利だろう)。
 配送は、EMSではなく、ビジネスエアメールを選択することもできるので、そちらの方が安く済ませることができると思う。しかし、EMSだと現在どこにあるか追跡確認ができるので、便利である。  
2005年11月29日
 日本では、年末ジャンボの発売が始まっているそうだ。それでというわけではないが、私も中国で宝くじを買ってみることにした。以前にも何度か買ったことがあるが、高額くじが当たった場合、48時間以内に換金に行かねばならないと規定されていた(と思った)ので、興ざめし、なんとなく足が遠のいていた(スクラッチ式のスピード宝くじも一時期販売されており、それなりに楽しんでいたのだが、それもいつの間にか販売されなくなっていた)。
 今回購入したのは、10RMB分である。宝くじの名称は「深セン風采」というらしい。数字一組で2RMBなので、10RMBだと宝くじ5枚分に相当する。当選金額はロト方式と同じで、当選者が出なければどんどん繰越されるが最高は500万RMBとなっている。賭け方は、単式、複式、胆拖式の三種類がある。私が選んだのは単式で、35までの数字の中から7個を選んで当てる一番簡単なもの。順番は関係ないようだ。複式は8-16個とたくさん選べるが、その分賞金額も少なくなっている。胆拖式というのは複雑で、やり方がよくわからなかった。
 心配していた高額くじの換金期間だが、30日以内となっていた。これなら安心して購入できる。「当たったものの、期限切れ」という羽目に陥ることはなさそうだ。
 他にも、「双色球」や「3D」という宝くじも売っているようなので、遊び方がわかったら、改めて紹介したい。