2008年10月-11月(day043)

2008年10月-11月(day043)


2008年10月3日
 10月1日は、昨年も行った深セン市大鵬半島にある「東冲」という海岸にZと一緒に行ってきた。昨年は日帰りで慌ただしかったので、今回は一泊二日でゆっくりと波の音でも聞きながら一晩を過ごそうという予定だった。しかし、昨年は10月月末のもうすっかり涼しくなったシーズンオフの季節だったから人もほとんどいなかったが、今年は国慶節の連休でなおかつまだ海が暖かい時期だったから、海水浴の客で海岸がいっぱいになっており、ホテルもいっぱいで結局日帰りとなってしまった。
  午前9時頃アパートを出発して、バスで深セン空港まで行き、空港からリムジンバスに乗って「大梅沙」に向かった(25RMB/人)。2時間ほどで到着したが、国慶節の休みとあって「南澳鎮」方面へのバスはどれもいっぱい。幸い、白タクがやってきたので、若者二人と乗り合いで乗車(30RMB/人)。「南澳鎮」で昼食。海岸に面した小さなレストランで食事をした。海老と貝と野菜の料理を一品ずつで62RMB/二人。安かった上にすごく美味しかった。普段食べている河育ちの海老と違って味が濃かった。「南澳鎮」から「東冲」まではバイタクで行った(20RMB/二人)。到着したのが午後2:00だった。
 海岸にたどり着く前から、異様なほどの車の量。昨年は人の姿もほとんど見られないほどだったのに全く当てが外れた。シーズン中だとこんなに人で込む場所だったとは・・・。Zもがっかり。それでも、「大梅沙」ほどではなく、海岸中央の泳ぎやすい場所に人が固まっている程度で、両脇が空いていたので、私たちはそちらへ行って、岩の上にごろりと横になったり、ズボンの裾を膝の上まで丸めて水遊びをしたりした。 小さな川から透明な水が海へ流れ込み、その中を小さな魚がスイスイと泳いでいく。「大梅沙」や「小梅沙」の水はあまり綺麗でないそうだが、ここは底が見えるほどに透き通っている。来年は水着をもってきて泳いでみるとしようか。残念ながら、ホテルはいっぱいで泊まれる状況ではなかった 。そこで、2時間程度遊んだだけで帰ることに決めた(午後4時発)。
 帰りは来た時と同様に、バイタクで「南澳鎮」へ戻った(20RMB/二人)。そこから、バスで「大梅沙」へ(7RMB/人)。ところが、少し手前にある「小梅沙」に着こうかというところで大渋滞になり、バスは完全にストップした。 「小梅沙」までは歩いて5分ぐらいの距離だということで、一部の客は下車して歩いて目的地へ向かった。さらに20分が経ち、それでもバスは動かない。クーラ付きのバスなのだが、満員で、人の熱気で蒸し暑い。乗務員に尋ねると、「大梅沙」までは徒歩で30分以上かかるという。さて、どうしたものか。しばらく考えて、Zの顔を見て「行くか」と言うと、「うん」と同意の 返事があった。「降りまーす!」と声を上げて、下車をした。
 ずらりと並んだ車の脇をテクテクと歩いて抜けていく。途中、何台もの空車が道の脇に停車しているのも見かけた。しかも反対車線にである。これが渋滞の原因だったのだ。この時間にまで帰ってこないということは、夕食を済ませてからでないと戻ってこないだろうから、渋滞は当分続きそうだ。下車してきて良かった。「小梅沙」に着くと、人、人、人の群れでいっぱいになっていた。渋滞で先に進めないバスが列をなして停まっている。大変な日にやってきてしまったものだ。
 十分ほどかけて「小梅沙」を抜け、「大梅沙」へ向かう。先が詰まっていることが伝わっているのか、もうほとんど車の行き来がない。 私たち同様バスを下車して徒歩を選んだ人たちが大勢いる。「小梅沙」へ向かう者、「大梅沙」へ向かう者、それぞれだ。途中、天津麻花のお菓子を売る(車載)露店が幾台かあった。徒歩の客を見込んだ商売だろう。良いところに目をつけたものだ。お腹を空かせた人たちが屋台の周りに群がっていた。私も腹が空いてきたが、麻花はあまり好きなお菓子ではない。我慢して歩き続けた。道路のアップダウンが数回繰り返されて、「大梅沙」へ到着。
 予想通り、「小梅沙」以上の混雑。どっちを向いても人ばかり。道ばたで座り込んでいる人たちがたくさんいる。時おり、道路を走るバスがいるが、どれも満員だ。果たして帰宅できるのだろうか。一軒、良さそうなホテルがあったので、覗いてみるがすでにいっぱいだった。さらに先に進んでみるが、どのバス停も人でいっぱいで、バスが来たとしてもとても乗車できそうもない。
 そうして歩いているうちに、とうとう高速道路の入口までやってきてしまった。Zが不安で動揺を見せ始めた。行き先も確認せずに、やってきたバスを追いかけたりしている。「ほら、焦らなくたって大丈夫だよ。こんなに人がいるから危なくないし、お金も十分もってきているから」となだめて落ち着かせた。とにかく一旦戻ろうと、街の中心街に足を向けた。
 途中、公共バス・ステーションと看板のある道路があった。そちらへ向かう人はほとんどいないので、来るときは無視していたのだ。Zがそちらへ行こうとぐんぐん歩き出す。私はもう帰宅を諦めていたので、ホテル探しに入りたかったのだが、Zはなんとしても帰りたいようだ。やむなく、 あとをついていく。空っぽの駐車場にバスが数台停まっているのが見えるが、出発する様子はない。「もう無理だよ。ホテル探そうよ」と声をかけるが、Zは耳をかさない。「もうホテルはどこもいっぱいよ」とかたくなだ。確かにそうかもしれないが、もう腹が減った。食事だけでもとりたいところだ。しかし、奥へ奥へと入っていくと、新たに数台のバスが停まっているのが見えた。空港行きのバスもある。しかし、満員の状態で、通路にも人がいっぱいだ。Zは前部の乗降口から押し込むように中に入り私を呼び寄せた。空港まで立って行くのは辛そうだが仕方がない。私も後に続いて乗り込んだ。
 バスはすぐに出発した。幸い、運転席のすぐ横だったので、わずかに余裕があった。背負っていたリュックサックを地べたに置いて、その上に座り込むことにした。それからは、少しトラブルがあったが、一直線に空港へ。空港に到着したのは、夜の10時近くだった。最終便のリムジンバスに乗り込み。アパートのある街へ向かった。アパートに到着したのは10時30分過ぎとなった。
 行き5時間、帰り6時間。海岸での滞在は2時間と何をしにいったのかわからないぐらいの強行軍だった。Zは帰ってきてからも、「来年から国慶節の時はどこへも行かないわ」と叫ぶようにして何度も繰り返したが、私は力を使い切ってなんとなく満足といったところだ。来年は時期を選んで 行くとしよう。あるいは今年中にもう一度ぐらい行けるかな?
2008年10月5日
 中国でも日本と同様、空港から都市中心への移動手段の一つとしてリムジン・バスが走っている。都市から近い場合にはタクシーで行っても良いのだが、たいての空港は都市の中心からすいぶんと離れているので、タクシーで行っていてはコスト・パフォーマンスが悪いから、リムジン・バスが重宝されることになる。リムジン・バスは本来の意味は「内装の豪華なバス」ということらしいが、私が中国で乗ったリムジン・バスは必ずしも豪華なバスばかりではなく、普通の中型オンボロ・バスだったこともあった。
 深セン空港にもリムジン・バスがあるのだが、以前は主要な限られた路線だけで、私の住んでいる街へ向かうものはなかった。そこで、やむなくタクシーを利用していたのだが、 昨年当たりから私が住む街を含めて多方面へバスが出るようになり、大変便利になった。当初、リムジン・バスというと、空港利用客専用というイメージがあったのだが、空港→最終地点までに経由するバス停の数が非常に多く、中途乗車・下車が可能な上、安くて綺麗なバスということで一般客も利用するように なっていた。今では通路も立ち客でいっぱいとなっている姿を見かけることも多い。終点が空港というだけで、もはや路線バスと変わらない利用のされ方 をしているのだ。
 そんなわけで、先日の「東冲」行きのときも、空港経由で「大梅沙」へ行った。帰りも同様である。問題はその帰りの時に発生した。やっとのことで、満員のリムジン・バスに乗り混み、通路の運転席のすぐ横にリュックサックを置いて、私はその上に座り込んだ(Zはその後ろで立っていた)。渋滞で最初は遅々として進まなかったバスも高速に入り、スピードを上げた。しばらく高速を走っていたが、やがて市内に入り普通の道路を走り始めた。徐々に客が下車を始め、席が空いたので私とZは並んでシートに座った。立ち客も全くいなくなった。
 しかし、市内を抜けてバスが福永方面に向かい始めると、再び乗客が増え始めた。そして、しばらくすると運転手が乗務員の女の子を呼び出して、叱りつけた。「今何人乗せた」。「○○人」。「さっき何人降りた」。「○○人」。「もうすぐ高速に乗るんだぞ。どうするんだ!」。乗務員の女の子は、「さっき前の客に注意を払っているうちに、後ろから乗ってきちゃったの」と言い訳をした。後ろを振り返ると、確かに立ち客が何人かいる。
 やがて、高速道路に入る一つ前のバス停にバスが停まった。運転手が後部座席の方へ向かい、立ち客に「なんとかして座ってください。高速道路に入りますから!」と二人がけのシートに三人座らせようと説得を始めた。そうこうするうちに、別のリムジンバスが前に停車し、 そのバスから乗務員の女の子が下車して駆け寄ってきた。続いて、「席空いてない?こっち、何人か座れないで余っちゃっているのよ」と外から声をかけてくる。「こっちもいっぱいよ。今、無理矢理詰めてもらっているところなんだから」。こちらの乗務員がすかさず返事を返した。「ほんとにどうにもならないの?」。「無理よ、無理」。幾度か会話が繰り返された後、前のバスの乗務員は、「わかったわ。とにかくカーテンを閉じて。外から中が見えないようにして出発するのよ!」と言い残して去った。前のバスは早々に出発し、その間にこちらのバスもカーテンを全て閉じ、前部のブラインドも可能な限り下ろして後に続くように出発した。
 (なるほど・・・、高速道路では立ち客を乗せて走ってはいけないのか)。そう言えば、最近、日本のニュースで、「高速道路を走行中はバスガイドも座っていなければならなくなった」というのが報道されていた。考えてみると、日本では高速道路を走るバスは座席指定が当たり前だ。(インターネットで調べると、予約定員制というのもあって、その場合、正規の座席が満席になった場合は、補助席へ。補助席もいっぱいになった場合は次の便へとなるそうだ)。
 しかし、中国では基本的に何でもありだ。実際、「大梅沙」から市内方面に向かう途中にあった高速道路では、立ち客で通路が埋まった状態で走ってきた。つまり、市内方面から福永へ向かう途中が、何らかの理由で、立ち客がいては困るのだろう。
 その理由が間もなく明らかになった。深セン市内から市外の特別区外へ向かう途中には、警察が取り締まりを行う関門のような場所がある(以前はここで通行証明の検査をし、それがないものは市内に入ることができなかった)のだが、そこを抜けたところで、先に出発したバスが警察に停車させられていたのだ。何人かの乗客が下車させられているのが見えた。(正確に言うと、下車客がいたので停車していたところを警察の検査が入ったというところらしい)。
 こちらのバスでも数人下車客がいたため、運転手はやむなくバスを停めた。さっそく警官が乗り込んできて、内部をチェックし、定員オーバーを発見した。運転手から免許や身分証を取り上げた。続いて、「オーバーしている分を下車させなさい」と指示して去っていった。運転手は警官の後をついて行く。乗務員の女の子は、「 二人降りて!次のバスがするに乗るから、それに乗って」と声を張り上げ、人数調整を始めた。
 しかし、「降りて」と言われて、素直に自らを犠牲にするような中国人はまずいない。乗務員の再度の要請に、一人が「チケット代を返してくれ!そうしたら下車してやる」と 返事をしたが、その答えは無視された。乗務員の権限で、客に金を返すなどということはとてもできないのだろう。乗務員はさらに、「誰か降りてくれないと皆が出発できないのよ。皆が困るんだから」。そうは言っても、一旦下車して次のバスに乗れる保証はどこにもない。同じ時間帯のバスだから、どのバスも目一杯乗せてきているだろうし、そうであれば、他のバスの乗客を乗せる余裕などないはずだ。恐らく、数十分、もしかしたら1時間以上はバスを待つ羽目になるのではないか。
 そうこうするうちに、最初から乗っていた客たちが怒鳴り声を上げ始めた。「お前らが降りないと、俺たちが出発できないんだよ」。先に乗った自分たちは降りる必要がないと自信たっぷりである。定員オーバーは乗務員のミスだから、この際、先に乗った後に乗ったは関係ないような気がするが、同様な声はますます大きくなり、やがて、気の弱そうな若いアベックが下車をした。戻ってきた運転手が、「そこでウロウロしていないで、前のほうに行きな!あっちにうちの乗務員がいるから」と大声で伝えた。どうして良いかわからないアベックたちがまごまごしていると、「さっさと行けと言っているだろうが!言われた通りに前に向かって行けばいいんだよ」と怒鳴りつけた。
 そして、発車。乗務員が申し訳なさそうに、「大丈夫だった?」と尋ねると、「ああ、大丈夫だよ」と運転手は答えた。運転席のすぐ後ろの乗客がすぐに「減点されるのか」と問いかけた。運転手は「ああ、そりゃそうさ」と答える。もはや乗務員に対して怒っている様子はない。つまり、乗務員のミスによって、運転手は減点を喰らうことにはなったが、ある程度そういうことが起こるのはやむを得ないと理解されているということだろう。実際、バスが 空港に着くまで、運転手と女の子は楽しそうに会話を重ねていた。恐らく、あれほど詰め込むように乗客を乗せるということは、通常のバス同様、歩合制の給与体制が敷かれていて、頑張って多く乗せれば運転手も乗務員も収入が増える仕組みなのだろう。だから、その過程で発生したミスもある程度大目にみられるのではないか。
 そうであれば、そんな制度のもとで、一般道路で乗車・下車自由というのでは、高速道路に入る前でぴったり定員数に収めるというのは至難の業だ(しかも、高速は空港まで続かず、着くまでの間にも数カ所バス停があるのだ)。これでは、「法規を守ろう」などとはならず、「なんとか切り抜けよう」と考えるのが普通というものだ。実際、運転手は「うーん、あそこ(関門)で下車する客がいたからいけなかったんだ。停車さえしなければ、(警察に)見つかることもなかったのに」となんども独り言を言っていて、次から法規を守ろうなんて素振りは少しもなかった。つまり、彼にとっては「運が悪かった(あるいは、うまくやれなかった)」に過ぎなかったのだ。すぐそばにいた客も、「昼間でもないのに、ブラインド下げたり、カーテン閉めたりしたのがいけなかったんだよ。かえって怪しまれるじゃないか」などと言っている。法規を守ろうなんて意識は全くなし。 制度が穴ばかりで、人も抜け穴探しに懸命というわけだ。
 そして、空港に着く直前、運転手が乗務員に指示を出した。「さっき、あそこ(関門)で下車した客がちゃんと前方の乗務員に合流したか確認の電話を入れとけ」。さて、この確認は何のためのものか?怒鳴りつけた客の安全を心配してのことなのか、客が会社にクレームを入れるのを恐れてのことなのか。さっぱり見当がつかない。
 中国を半分でも理解できるようになるのは、当分先のことのようだ。
2008年10月6日
  10月3日に新しいPC(本体のみ)を購入した。CPUは「Intel Core2 Quad Q6600 2.4GHz」。メインボードは「ASUS P5Q」。メモリは「キングストーン 4G(2G×2)」。グラフィックボードは「ASUS 8600GT 512MB」。HDDは320GB。その他、DVD-R/Wドライブ、PCボックス、電源。合計で4,670RMBとなった。
 現在WindowsXPを使用しており、しかもShadeの勉強もやめてしまっているので、必要性から考えると明らかにオーバー・スペックである。しかし、2年前に部品を大幅に刷新した際、中途半端なスペックにしたため、その後後悔をしたことがあったので、やや無駄遣いかなと思いつつも上記のスペックにした。
 同時にVectorで、会社で使用しているのと同じバックアップソフト「Acronis True Image Personal 2」を購入し、WindowsXP、Office2003、その他必須ソフトをインストールした後、バックアップをとった。これで、いつでもベストの状態にパソコンを戻すことができる。最近のウィルスは、ウィルス対策ソフトを使っているだけではどうも安心できないから、おかしいなと思ったらいつでも初期化できるようにしたいと思っていたからだ。
 データの移行は(数ヶ月前にモバイルHDDを買ってあったので)、時間こそかかったがスムーズに行うことができた。唯一の誤算は、漫画ダウンロードサイトを利用するのに必要な閲覧ソフトの引っ越しだった。想像していたより面倒で、わざわざ環境データをサイトの会社に送り戻して、新しい環境用のデータを再送付してもらわなければ、以前にダウンロードした漫画が読めなくなるという制限があったのだ。コピー防止対策で当然のことなのだろうが、とまどった。(漫画がそんなに大切という私が一番問題かもしれないが)。
 良いこともあった。数ヶ月前に「シヴィライゼーション4 完全日本語版」をわざわざ日本から取り寄せたのだが、なぜか旧PCではエラーが出てしまい動かなかった。それが、新PCではさらり(でもないが)と動くようになったのだ。なぜ旧PCで動かなかったのか(CloneCDソフトをインストールしていたのが原因?)わからないが、とにかく嬉しい。
 次にやるのはWindowsVistaの導入であるが、値段が高いのと対応ソフトがまだまだ十分ではないのではないかという不安があって購入に踏み切れない。Vistaにするからには、Office2007も一緒に購入したいがこれも高い。実際のところ、家でOfficeソフトを使用するなんて稀にしかないから2003のままでも良いのだが、なんとなくセットで買いたくなるものだ。会社のPCではVistaとOffice2007を使用し始めているから、あと一年ぐらい経って操作になれたら、新PCもVistaに変えるというのが妥当なところだろうか。なんにしても、PCというのはお金がかかる・・・。
2008年10月11日
  本日の夕方、パソコン・ゲームを楽しんでいると、外から戻ってきたZが「さっきそばのお店(ペットショップ)に可愛い子犬がいたの。買いたい。一緒に見に行こう」と唐突に言い出した。しばらく前から、Zと私の間で、犬を飼うことがしばしば話題に上っていた(Zはいつも反対していたのだが・・・)ので、さほど不思議には思わず見に行った。雑種の白っぽい子犬だ。生後2ヶ月だそうだ。やや線が細い感じがしたが、Zがすっかり乗り気だったので、その場で飼うことに決めた。
 子犬は130RMB。予防接種が1回分で50RMB(全部で三回打つらしい)。首輪が10RMB。子供用ドッグフード一袋が35RMB。合計225RMB。私はもともと犬好きなのだが、犬を飼ったのは20年以上も前のことだから、どうやって育てていいのかもよくわからない。お店の人にとりあえずの注意事項を聞いて、子犬を持ち帰った。さて、どうなることか。 
2008年10月12日
 子犬の名前は、いろいろ考えた挙げ句、「マイク(中国語だと『麦克』)」となった。昨日は、こちらが心配になるぐらい、全く鳴かなかったが、今日はそこそこ騒ぐようになった。しかし、それほど大きい声ではないので、助かった。いくらレンガ造りとは言え、アパート暮らしの身としてはあまり近所迷惑になるようなことはしたくなかったからだ。もっとも、犬の声などよりも、隣のアパートの住人の電話の声のほうがよほど大きいのだけれども。
 室内犬として飼うつもりなので、トイレをする場所を覚えさせなければならないのだが、そんな躾などやったことがないので非常に難しい。幸い、床は全てタイルなので掃除は簡単だが、綺麗好きのZは文句いっぱいだ。Zの希望で買ったことになったから、良かった。そうでなければ、八つ当たりをされるところだった。
 インターネットで調べると、トイレの躾というのは、ご飯を食べさせた後、トイレをしたくなるのを待って、やりそうになったらすぐに教育をするというのが良いらしいが、私が犬の餌をやれるのは朝だけだから、なかなか難しい(Zは全くやる気なし)。果たして、覚えさせることができるだろうか。(本日の買い物:中型の犬小屋90RMB、躾用スプレー25RMB、ブラシ10RMB)
2008年10月14日
  今日は朝からトイレの躾に取り組んだ。昨日は、餌を与えた後、私がシャワーを浴びているわずかな時間の間にトイレをされてしまった。そこで、今日は餌の後、ずっとそばにいて待つことにしたのだが、待てども待てどもトイレをする様子がない。しかし、それでもぐっと堪えて待ち続けた。そのかいあって、なんとか指定の場所でトイレをさせることに成功した。(ただ、一発目はちゃんとマットの上にしたのだが、二発目は私の強烈な視線に耐えかねたのかマットから歩き出てやってしまった)。
 下は初めての写真。私の腕では絶え間なく動き続けるマイクをとるのは大変困難だった。体重を量ったところ、およそ1.2kg。まだまだ小さい。生後2ヶ月という話だったから、これからどんどん大きくなることだろう。あまり大きくなられると困るが、元気に育って欲しい。
 

2008年10月19日
 マイクが来てから9日が経った。すっかり馴染んで、いつも部屋中をうろうろしている。鳴き声もどんどん大きくなって、犬小屋に入れるとキャンキャンと騒いでうるさいことこの上ない(しばらくすると諦めて寝る)。トイレの躾も思うように進まず、なかなか決められた場所でできない。トイレの躾は経験がないからよくわからないのだが、何しろ雑種の子犬だ。そうそう簡単に覚えるものではないと思う。しかし、綺麗好きのZは許せないらしく、部屋の隅で糞を発見する度に文句たらたらである。まぁ、気長にやるしかない。
 いろいろ問題があるが、やっぱり子犬だ。とにかく可愛い。朝方、私が部屋から出てきたのを察すると、キャンキャンと大騒ぎ(これがZの怒りを買うのだが・・・)。犬小屋のドアを開けてやると、ピューと飛び出てきて私の周囲をぐるぐる回ったり、ごろんと仰向けになったりして、餌をねだる。餌を皿に入れて、「待て!」とやってみるのだが、全く耳に入る様子なし。それでも、「よし」と言ってから、餌を与えているが果たして効果があるのかどうか・・・。もうちょっと、大きくなってからでないと無理かな?
 2回目の予防接種まであと1週間。元気で育って欲しい。
2008年11月1日
 本日は、冷蔵庫の買い替えを行った。これまで使っていたのはNationalブランドの2ドア冷蔵庫で、(ホームページの日記を辿ってみると)2003年6月頃に購入したものだ。当時わずかばかりの金額差を惜しんで、霜防止機能のない冷蔵庫を選んでしまったため、しょっちゅう霜に苦しむはめになった。そこで今回は霜防止機能に注意して機種を決めることにしたが、(店員に)聞いてみると、現在はほとんどの機種が霜がわずかつかないタイプのものとのことだった。全くつかない機種もあるらしいが、ワンランク上の値段だったため諦めた(あまり高いものを買うとZに文句を言われる)。
 結果として選んだのはPanasonicブランド(Nationalブランドはなくなった)のNR-B23DX1という機種。冷蔵室と冷凍室の室温表示機能がついているのと閉め忘れ時に音で知らせてくれる昨日が付いているのが特徴だ。それにプラス3年保障(約300RMB)をつけて、合計4,030RMB。現在のは2000RMB弱だったと記憶しているから、私にとっては大きな出費だ。それで、今度こそは満足のいく冷蔵庫だろうと信じてアパートに戻った(配達は後日)。
 しかし、「霜がわずかしかつかないタイプ」という言葉にひっかかりがあったので、帰宅後インターネットで調べてみてショックを受けた。冷蔵庫は大きく分けて、直冷式と風冷(間冷)式があり、前者が霜が付きやすいもの、後者が霜がつかないものだとのことだ。そして、私が購入を決めたNR-B23DX1は直冷式に属し、霜がつくタイプのものだということが判明したのだ。 つまり、現在使用しているものと構造は同じなのだ。
 ショーック!!何のために買い替えを実施したのか全くわからない。今から取り消すか?しかし、少なくともPanasonicブランドでは、霜がつかない風冷(間冷)式は一番安くても5,000RMB強で、3ドアのものばかり。二人住まいの私たちにはやや過剰仕様だ。 だが、長く使うものだし、今1000RMB余分に出しておけば後悔せずに済むのだ。さっそくZに相談をするが、大反対を受けた。 もともとZは冷蔵庫の買い替え自体に積極的でなかったから、当然の結果とも言える。
 霜には二人とも苦労をさせられていたので、そのことを強調して説明したのだが、「今のは新しい技術で作られているからきっと大丈夫よ」と聞き入れてくれない。 確かに新しい技術が取り入られている可能性はある。しかし、基本的な構造が直冷式では、やはり霜は避けられないだろう。現在使用している冷蔵庫はすぐに霜がつくので、4つあるトレーのうち二つは常時霜で覆われ利用できない状態だ。使えない部分があるのではいくら安くても意味がない。やはり、風冷(間冷)式の冷蔵庫が欲しい・・・。
 しかし、これだけZが反対しているのに、私の考えだけで変更してしまっては後々に禍根を残す。他のものならともかく冷蔵庫は台所用品だし、Zの意見が尊重されねばならないところだ。直冷式でいくしかないか。そもそも重要な機能に関して調べを怠った私自身のミスでもある。(最初から風冷(間冷)式で決めてきていれば、Zも受け入れざるえなかったところだろうから)
 以前に霜で苦労した時、インターネットで調べたらと、ドアがきちんと密封されていればそうそう霜が付くものではないと書かれていた。現在使用している冷蔵庫はドアのパッキンが痛んできたためドアの閉まりが悪くなり、そのせいで霜が付きやすくなっているともいえる。今回は購入時に、パッキンの交換に関して店員に聞いておいたから、痛んできたら換えてもらえばよい。それに閉め忘れ防止機能があるから、ドアが開けっ放しになることもない。直冷式でも大丈夫かもしれない・・・。そう自分を説得し、変更は諦めることにした。さて、どうなるか。
2008年11月9日
 先週は四ヶ月振りににマカオに出かけ、またも大負けを食らった。もう当分行きたくないという気持ちになっている。
  マイクは順調に育っている。体重もすでに2キロを超えた。餌のあげ過ぎかもしれない。トイレもなんとか覚えてきた。まだ50%ぐらいの割合だが、指定された場所に大と小をするようになった。
 トイレの件はこのまま躾を続ければなんとかなりそうな雰囲気だが、もう二つほど問題がある。一つは噛み癖。歯がかゆいというのもあるだろうが、とにかく良く噛む。いわゆる甘噛みというので、そんなには痛くないのだが、このまま成犬になられては困る。どこかでやめさせなければならないだろう。もう一つは、吠え癖。檻から出して欲しいとき、私たちが食事をしているときなど、やたら吠える。最初の頃はキャンキャン声だったのが、最近はワンワンとも吠えるようになってきたので、相当うるさい。これもいつか直さなければならない。
 インターネットで調べたら、超音矯正器というのがあるようだ。犬が嫌いな音を発生させるものらしい。犬が吠えたり噛んだりしたときにこれで超音波を発生させ、躾をするという機器だ。便利なようだが、使いすぎると弊害も出そうだ。買うべきか、買わざるべきか悩むところだ。それに日本から取り寄せると、税関でひっかかりそうな気もする。もうしばらく考えてきめるとしよう。
 
2008年11月15日
 今日もマイクの話。トイレの躾は一進一退。私とZの教育方針が合わないので、マイクもやや混乱している模様だ。しかし、粘り強く頑張るしかない。
 躾面はうまくいっていないが、投げた物をとってくるのは上手だ。最初はボール型の玩具でやっていたが、最近はハンバーガーの形をした玩具がお気に入りである。投げるとピューと走っていって、ぱくりとくわえて戻ってくる。途中で取り落としても、くわえなおしてちゃんと戻ってくる。ただし、せっかく戻ってきても簡単には渡してくれない。マイクの口からもぎ取らなければならないのだ。わざわざ持ってきたのだから、素直に渡せばよいのになぜだろう。そう思ってインターネットで調べてみた。すると、犬というのは引っ張りっこをするのが好きだということがわかった。つまり、マイクは私と玩具の引っ張りっこをするために戻ってくるということだろうか。まぁ、犬のことは犬に聞いてみないとわからないか・・・。
 

2008年11月23日
 昨日は香港へ行って来た。香港の「太子」にある熱帯魚屋通りにペットショップが数軒あったのを覚えていたからだ。
 しかし、せっかく行ったものの、品揃えは中国にあるペットショップと大して変わりがなかったので、何も買わなかった。その足で香港島のSOGOに行き、漫画を数冊購入した。帰りはフェリーで福永港へ向かうつもりだったが、驚いたことに香港⇔福永港のフェリーは土日は一切なしになっていた。平日も、一往復出ているだけとのこと。落馬州とか蛇口とかに新しいルートができたから、フェリーは不要になったということだろう。これからはフェリーはマカオ行き専用になるのかもしれない。
 フェリー経由の香港行きというは、羅湖経由よりややお金はかかるものの、確実に座れて寝て香港の中心地まで辿り着けるという大きなメリットがあった。しかも、税関もあまり混雑しない。フェリーで食べるホットドックも楽しみの一つだった。広々とした席で、海を見ながらホットドックを食べ、コーヒーを飲むというのが私の密やかな喜びだった時期があったのだ(近年はマカオへ行くのにしょっちゅう利用していたため、感動も薄れたが・・・)。そういう意味では、なんだか寂しい気がする。マカオ行きのフェリーではホットドックが売っていないことが多くなってきたようだし。
 羅湖経由では香港の中心に出るまで結構疲れるから、バス等の新しいルートを見つける必要がありそうだ。当面の課題かな? 
2008年11月26日
  昨晩トイレに行くために寝室を出ると、マイクが起きてきた。まだ、子犬だから一人で寝るのが寂しいのだ。それにここ数日急に冷えてきたから犬小屋にあるタオル一つでは寒いというのもある。だからというわけではないのだが、気が向いたのでリビングのソファで一緒に寝てやることにした。(昨日、新しい電機暖房器具を購入したのでその効果を確かめたかったというのもある)。
 ソファに横になり、マイクを抱きかかえる。これまでも、休みの日の昼寝時に一緒に横になって休んでいたことがあり、同じようにしようと、私はソファの背側に体を寄せて仰向けになった。外側に右腕を伸ばしてマイクの枕を作ってやる。こうすると、マイクは頭を腕に乗せて気持ちよさそうに眠るのだ。今回も同じように寝入ってくれるはずだった。
 しかし、しばらくして、マイクはもぞもぞと動き始め、山のように盛り上がっている私の腹の上に登ってしまった。そこで、体を丸めて就寝の体勢に入った。 部屋の中は、暖房をつけたとは言え、エアコンではなく安い電気器具だから、暖かいというほどではない。より暖かい場所を求めた結果が私のお腹の上というわけだ。 いかにも気持ち良さそうに眠っているから、そのままにしておいてやろうとも考えたが、いかんせん重い。すでに3キロはあるから当然だ。これでは私が眠れない。
 やむなく、両手でマイクを持ち上げて、再びもとの位置に据えてやった。だが、一旦は目を閉じて眠るものの、しばらくするともぞもぞと動き出し、再び私のお腹の上へ登頂して、体を丸めてしまう。何度やっても同じ。いつまでも繰り返していては朝になってしまう。そこで、私が体勢を変えることにした。背をソファの外側に向け横になり、マイクをソファの背と私の間に置いて眠ることにしたのだ。これならマイクを包む空気は十分暖かい。私は背がやや寒くなるが、冬用のパジャマを着ているし、しばらくすれば暖房も効いてくるだろうから問題なし。作戦は見事に当たって、マイクも私も朝まで気持ちよく眠ることができた。
 たまには、こんな風に過ごすのも楽しい。
2008年11月30日
 本日は、マイクを連れて散歩に出かけてきた。これまで、マイクが外へ出るのは予防接種の時にペットショップへ行くときだけだったから、ある意味初めての経験だ。布でできた買い物袋に入れ抱きかかえて、近所の広場まで連れて行き、地面に下ろしてやった。喜び勇んで走り回ると思いきや、怖がって一歩も動かない。リードを引っ張っても駄目。買い物袋を広げてやると、逃げ込むように中に入ってしまった。
 仕方がないので買い物袋に入れたまま抱きかかえて広場の中を歩くことにした。これでは、どちらが散歩させられているかわからない。街の中心とも入れるこの広場は、出稼ぎの若者の憩いの場となっており、今日のような休日には人が溢れかえるぐらいいる。数年前から遊園地のような大型 アトラクションが設置され始め、今では10数台ぐらいになった。小型のジェットコースター、観覧車、大勢が座ってぐるぐる回る大型ブランコ、逆さになったままぐるぐる回る何だかわからないが刺激的な アトラクション、その他。先日、東莞市の長安市に行ったときは、人気のなさに驚かされ、経済の悪化もここまで来たかと思わされたが、 中国経済はまだまだ元気が残っているようだ。
 広場の出口で、再びマイクを買い物袋から外に出してやった。だいぶ慣れたのか、リードをひっぱってやるとトコトコと歩くようになった。それでも、まだ怖いのか、私の足元から離れようとしない。まだ小さいから仕方ないだろう。少しずつ慣れてもらうしかない。いずれ、元気すぎて言うことを聞かなくなる日も近いことだろう。
 先日、同僚の自宅のインターネット接続に不具合が生じた。原因は銀行の残高不足だったので、料金を支払ってあっさり問題解決となった。その時、中国電信の営業所まで付き添ったおり、これまで最高3Mしかないと思っていたADSL回線に4Mのコースが追加されていたことを 知った。料金を調べてみると、4Mコースは230RMB弱/月、2300強/年だった。3Mコースが190弱/月、1800RMB/年だから、差は月にすると50RMB前後だ。私は現在、3Mコースなのだが、50RMB追加して4Mコースにすべきか・・・。悩みどころだ。