2009年2月-4月(day046)

2009年2月-4月(day046)


2009年2月8日
 今日、Zが面白いことを言ってきた。「マイクは鏡に映った自分をみると、逃げ出すのよ」と言うのだ。へえ、そんなことがあるのかな?実は私もやってみたことがあって、Zの部屋にある大鏡の前にマイクを抱いて連れて行ったのだが、特に反応がなかったのだ。よく話を聞くと、Zは化粧用に使っている7cm四方の小鏡でやったというのだ。さっそく真似してやってみる。鏡を目の前にかざした途端動揺をみせるマイク。慌てて後に退く。鏡を持って追いかけると、走って逃げ始めた。何度やっても同じ。実に面白い。何でなのだろう?試しに小鏡を壁に立てかけて様子をみると、恐る恐る近づいて匂いを嗅いだ後、一定の距離を置いて座り込んだ。再び鏡をもって追いかけると、やっぱり逃げる。よくわからない。きっとマイクにとっても小鏡はよくわからない存在なのだろう。

 昨日は、以前から予定していたバイキング・レストランに行ってきた。福永鎮に新しくできた(プラチナ)5つ星ホテルの24階にオープンしたのだ。徒歩でやってきたのだが、入り口がわかりにくく最初戸惑った。基本的に徒歩で出入りすることが想定されていないようだ。それで車道を歩いて中に入った。ボーイに尋ねてエレベーターで24階に到着。
 店内に入るとすぐに服務員に案内されて窓際の席に着いた。同僚のSさんに聞いていた通り、回転展望のレストランだ。外に広がる風景が福永鎮なので、風景は今ひとつといったところだが、店内は非常に綺麗に内装されていてさすがプラチナ5つ星だと思わせられる。会社で新年会等で利用している普通の5つ星よりも、さらに凝った造りになっている。
 食事をしているうちに、周囲が暗くなってきて、夜景が美しくなりだした。夜景になれば工業地区もネオンに包まれてそれなりの光景になる。そうやって考えると、あまり明るいうちに来ず、日が暮れてから来たほうが良いのかもしれない。ただ、客の入りが結構良いので、あまり遅くなると席がなくなってしまうかもしれない(18:00開始)。360度回転で、感覚としては2時間ぐらいかけて一周している。私もZも早食いなので、食事が終わっても一周が終わっていなかった。
 肝心の食事だが、普段贅沢をしていない私としては満足できた。私がバイキングに期待している生牡蠣、生ハムがあったし、その他、フカひれスープ、カニ、各種デザートと豊富な料理があった。ジュース、ビールも飲み放題。料金は大人168RMB(昼は128RMB)。ただし、サービス料15%が加算されるので、結局195RMB/人だった。以前食べた、マカオのサンズ(金沙)のバイキング(約180HKドル)と比較すると料理の豊富さと味においてやや負けている感じだが、マカオでは簡単にはZを連れて行けないので、近場で食べられるレストランとしては豪華さで一番というところだった。また機会があったら行ってみるとしよう。 
2009年2月28日
 今日は人生初のたこ焼き作りに挑戦した。日本から取り寄せていたたこ焼き鍋が届いたからだ。
 まずは材料を揃える。メインは小麦粉。小麦粉には大まかに分けて強力粉と薄力粉があり、たこ焼きを作るには薄力粉でなければならないようなのだが、見つからず、強力粉で間に合わせることになった。強力粉と薄力粉の違いは粘り気にあるそうだから、すでに致命的なミスを犯しているような気がするが、なんとかなることを祈る。次に卵と塩。これらは問題ない。山芋も普通に売っている。だしは、本だしの粉が売っているので、これでOKとする。
 さて、たこ焼きというからにはたこを手に入れなければならないのだが、これが難しい。回転寿司でたこが出ているから、どこかで手に入るのだろうが、そこらのスーパーでは売っていない。市内のJUSCOだったら刺身として売っているが、それではコストがかさみ過ぎだ。あっさり諦めて、豚ひき肉やらスライスチーズやらで済ませることにした。ついでに長葱も追加。最初からうまくできるわけないし、こんなところで十分だろう。
 材料の調合。最初はインターネットで調べた調合割合で作るつもりだったが、結局適当に混ぜ合わせてOKとした。
 たこ焼き鍋は何度か油でから焼きしておいたので、たぶん大丈夫。こげつかないことを祈って、熱くなった鍋に作ったタネを流し込む。それから唐辛子で炒めたひき肉やチーズやらを適当に放り込んだ。しばらくしたところで、ピックを使ってひっくり返そうとしたが、隣のと繋がっていてうまく回らない。慌てて切り離し作業に取り掛かった。それが終わると再度、ひっくり返し作業を始める。個々のたこ焼きの切り離し作業さえうまくいっていれば、ひっくり返すこと自体はそれほど難しくないようだったが、タイミングが悪いのと強力粉を使っているため粘土が高すぎるせいだろう。たこ焼きというより、だんごのような触感の食べ物が出来上がった。
 触感はたこ焼きと違うが、材料は悪くないので、タレがソースとマヨネーズしかないのにも関わらず、味としては美味しく食べられた。次回作るときは、なんとか薄力粉を手に入れるか、水を多めにして作ってみるとしよう。蝦の粉を混ぜると美味しくなりそうだったから、それもやってみたい。日本でもいろいろなたこ焼きがあるようだし、味さえ良ければ何でもありだろう。中国人が喜びそうな唐辛子メインのたこ焼きで美味しいのが作れれば、楽しいような気がする。Zは当初、「私は興味がない」と宣言して一歩退いていたが、途中から「私にもやらせて」と乱入をしてきて、懸命に作っていた。やはり、あのひっくり返す感覚が人を引き付けるのだろう。
 

2009年3月8日
 私たちのアパートは、ずっと友人・親戚宿泊禁止で通していた。部屋が二部屋とリビング・台所・トイレしかなくて狭いのものあるが、中国的な終わりのない賑やかさをアパートの中に持ち込まれたくなかったからだ。(中国では一般に友人・親戚が来ると、ホテルではなく自分の住んでいる場所に泊めてやることになっている。場所が足らない場合は家の者が逆にホテルに泊まってでも、そうするのが礼儀なのだ。ただし、広東省出身は例外で、ホテルをとってあげる方が良いらしい)。幸い、Zは親戚付き合いも少なく、外向的な性格でもなかったので、大きな問題もなくこの協約は守られ続けていた。
 しかし、先日、Zが故郷の友人を泊めたいと頼んできた。Zの故郷である江西省から仕事のついでに寄ってくれるのだそうだ。Zの家族は全て田舎の家を引き払って深セン・その他に散ってしまっているから、帰郷の時には、しばしば、その友人の家にお世話になっている。だから、こちらに来た時は、是非泊まってもらいたいとのこと。話を聞いた当初はホテルに泊まってもらうようにと主張した(代金はこちら持ち)。だが、Zは「それでは相手が遠慮してしまって駄目だ」という。 大事な友人とあって相当切実な様子だ。しばらく考えた結果、とりあえず今回はOKにすることにした。Zの友人は多くないし、そんなに頻繁に同様なことが発生するとは考えにくかったからだ。
 さて、実際に友人がやってくる前の晩、Zが来るのは一人ではなく二人だと言って来た。友人のお姉さんも一緒にやってくるのだそうだ。そんな話は聞いてないぞと思ったが、一人も二人も大して変わらないので特に何も言わなかった。しかし、Zの友人たちが泊まるのはただでさえ狭い4畳半程度の部屋(Zの部屋)である。「あんな狭い部屋に二人で窮屈じゃないの?」と疑問を投げかけてみたが、「大丈夫」の一言で終わった。確かに中国人は大勢で一つのベッドで寝ることに慣れていることが多いから、あまりそういったことが苦にならないのかもしれない。
 当日(3月5日)。私が工場から帰宅すると、友人姉妹がすでに到着していた。初めての客に子犬のマイクは興奮状態である。嬉しさを全身で表現して姉妹の間をぴょんぴょんと飛び回っている。Zも友人と久しぶりに会ってはじけるような笑顔を見せ、止め処もなくおしゃべりに興じていた。この笑顔だけでも、宿泊をOKした価値があったと言えるだろう。 すぐに夕食が始まる。ほとんど友人姉妹が作ったのだという。Zも料理が上手だが、友人のもなかなかなものだった。ただ、Z以上に脂肉が嫌いなようで、私にはやや物足りない感じもした。
 夕食が終わると、Zと友人たちはリビングでおしゃべりを続け、私は寝室に引っ込んでネットサーフィンを始めた。女性ばかりなので、シャワーを浴びるのにも気を使う 。就寝時に、「どのくらいいる予定なの?」とZに尋ねると、「来週ぐらいまで」と返事あった。(あれっ、最初はニ、三日っていっていなかったか)。そう確かにそう言っていた。ということは伸びたのだ。だが、いまさら駄目だとも言えない。さらに話を聞くと、金曜日には(3月7日)には、お姉さんの方の子供もやってくるのだそうだ。「いくつぐらいの子?」と質問すると、「高校生」と答えた。「ええっ、高校生!?」。もう大きいじゃないか。「もしかして、隣の部屋(Zの部屋)に泊まるのか?」。「そうよ」。「いくらなんだって狭すぎやしないか?」。「大丈夫、大丈夫」。現在、姉妹二人は、リビングから移動させたソファベッドを広げて二人で寝ている。そこにもう一人加わるというのだ。「ホテルに泊まってもらったほうがいいんじゃないか」と勧めるが、Zは聞かない。同じ中国人が大丈夫というのだから、大丈夫なのだろう。予想外に人数がどんどん増えていくので驚かされたが、これが中国というものなのだろうと諦めにも似た気持ちで納得した。
 金曜日の夜は、工場の中国人スタッフの披露宴に参加したため夜遅くアパートに戻った。Zと友人(妹の方)だけリビングにいたので、「子供、もう来たの?」と尋ねると、「うん、(Zの)部屋に入っている」と答えが返ってきた。その日は、結局、 子供は部屋の外に姿を現さなかった。
 翌日の土曜日、お昼の食事時に一同がリビングに揃ったところで、(Zの友人の姉の)子供を紹介され、高校生の女の子だとわかった。私の聞き間違えだったのか(中国語の場合、男の子供は「儿子」、女の子供は「女儿」と明示されるのが普通なので、あまり間違えない)、てっきり男の子だと思っていたから、少し驚いた。Zも到着まで知らなかったのだろうか?あるいは日本語で説明されたのだったかな。
 土曜日はZとその友人一同は、深セン市内の東門へ遊びにいく予定だったらしいが、あいにく雨が降っていたため中止となった。そうなると、リビングがZたちに独占されることは明らかなので、私は寝室にこもらざるえない。それも嫌なので、昼は外をぶらぶらとして過ごした。
 日曜日はお昼に全員揃って、近くの湖南料理屋で食事をし、その後高校生の女の子は学校がある(広東省)恵州市へとバスで帰っていった。Zに聞いたところ、学校の宿舎に住んでいるらしい。母親(Zの友人の姉)は江西省で働いているわけだから、普段は離れて暮らしていることになる。一般的に、内陸部の学校は沿岸部の学校に比べて大分学校の質が落ちるそうだから、勉学のためにわざわざ子供だけ遠い学校にやっているのだろう。大変なことだ。ともあれ、これでまたお客さんが二人になった。Zに確認すると、今週の火曜日に二人は虎門へ移動するとのこと。一日中、二人の相手をし続けているとあって、Zもお疲れ気味。残り二日が無事過ぎてくれるように祈る としよう。
2009年3月22日
 昨日は、恒例のマカオ詣でをしてきた。いいとこなしで、またも大負け。金融危機の真っ最中とあって、どの台も絞り気味となっている気がした。
 ギャンブル運は最低だが、日常生活は平穏に過ごさせてもらっている。先日、たこ焼き鍋を手に入れて以来、週末になると必ず一回はたこ焼きを作っている。もっともタネは、タコではなく、チーズやらキムチやらひき肉やらである。
 現在の課題は焼き具合。当初、いわゆる「外側がパリッ、内側がトロッ」というのを目指して作ってきたが、どうも私たち(Zと私)が作っているのは、「外側がパリッ、内側がドロッ」って感じなのである。「トロッ」ではなく、「ドロッ」だ。山芋を入れすぎているのかもしれない。山芋の量を調整してみるか、もう少し焼き時間を長めにする必要がありそうだ。ベストたこ焼きの製作までにはまだまだ時間がかかることだろう。
 たこ焼き以外に作っているのは、ホットサンドだ。子供の頃、カレーが詰まった美味しいホットサンドを家でよく作ってもらったのを思い出して、自分でも作ることにした。家で食べていたのは、ガスコンロで焼く方式のものだったが、それは中国では売っていないので、電気式のホットサンド専用器を買ってきて作っている。カレーを入れたのは記憶にあるほど美味しくなかったので、もっぱらハムとチーズを挟んだものを朝食や夜食にしている。こちらもたこ焼き同様、周一ペースである。
 子犬のマイクは、ますます元気でやんちゃになっている。身体の成長はほぼ止まったようでこれ以上大きくなる様子はなく、安心した。しかし、体力が余っているらしく、暇になるとボールや玩具を口にくわえてやってきて、投げてくれとねだる。以前は、10回も投げてやるとバテテくれたのだが、今では20回以上投げても疲れてくれない。投げるこちらがバテバテになってしまうのは弱ったことだ。ジャンプ力も上がって、ソファへなら何度でも跳びあがることができる。不思議なのはベッドへのジャンプ。未だに興奮時にか跳び上がれない。初めて跳びあがってから、結構経つのに実に不思議だ。もっとも、あまり好き放題に飛び上がられても困るが・・・。
 平穏な日常生活と書いたが、あくまで私生活面でのこと。仕事の方はそうはいかない。金融危機の影響は深刻で、電脳部のスタッフも3分の2まで減らされた。他部署では、現地採用の日本人が3人もリストラされた。私自身の職も、明日は問題ないとしても、来月となるとわからない。私も現地採用だから、リストラされるとなったら補償らしき補償もなく会社を去らねばならない身だ。非常に不安定な状況である。
 ともあれ、毎日を明るく生きていくように努力するとしよう。  
 

焼き途中のたこ焼き(中身は白菜キムチ)

 
2009年3月28日
 30代の頃、40歳までにはダイエットを実行しようといつも考えていた。太りすぎた身体を一度リセットするべきだと強く考えていたからだ。しかし、結局果たせず、ずるずると40歳を超えてしまった。このままではいけない、いけないと思い続けていたら、昨年の後半頃から突然体重が減り始め、80キロを超えていた体重が数ヶ月ほどで70キロまで落ちた。まさにみるみる間に体重が減っていったのである。特に食を減らしてもおらず、運動もしていないのにだ。
 「何か大病でも患ったのか?」と深く疑ったが、それから数ヶ月経った今も元気だから、病気ではないと思われる。ただ、胃の調子が不安定で、薬を飲むと治るのだが、止めるとまた痛み始めるといったことが続いている。今流行りの「ピロリ菌」が胃の中で暴れているのかもしれない。「ピロリ菌」は、日本だと簡単に検査・除去できるのだそうだが、きちんとした治療を受けないとかえって悪い結果になることもあるようなので、中国で治療を受けるのに躊躇している現在である。 ココア、梅干、蜂蜜等が効くらしいから、それらを試してみるのも手か。
 プラス思考で考えた場合、突然の減量の原因として考えられるのは、「りんご酢」だ。中国で比較的有名な「天地壱号」という「酢」飲料を数年前から毎日飲み続けている。最初は、黒酢系のものだったが、中途から「りんご酢」を販売し始めたので、そちらに変えた。毎日飲み続けるということを考えると、美味しく飲めるほうが良いと思ったからだ(ただし、値段は黒酢の1.5倍ぐらいする)。「りんご酢」にはアミノ酸がたくさん入っているそうだ。アミノ酸はダイエットにすごく効くそうだから、それで痩せ始めたのかもしれない。
 ともあれ、体重のほうは当分、心配がなくなった。運動をして痩せたわけではないので、絶えず何かをしなければならないというプレッシャーもなく、非常に助かった。理想的なダイエットである。欲を言えば、もう10キロ痩せたいところだが、それは痩せた原因が病気ではないと明らかになった後の目標としよう。
 現在、力を入れているのはストレッチ運動である。先月だか、先々月だかに、こむら返りが頻繁に発生したため、身体機能の衰えを切実に感じ、ストレッチ運動を徹底し始めた。 ストレッチ運動は地味で、効果が出るのが遅いので飽きやすく、続けにくい。また、通常のストレッチ運動は多種多様で、どれが自分に良いのか判断が難しい。ついつい、やりやすいものばかり選びがちだ。
 そこで、4つの型でストレッチを実行できる「真向法」をやることにした。両足の裏を合わせて座る型、座って前屈する型、座って開脚前屈する型、正座して両足の間に腰を落とす型、の4つの型だけだ。過去にも何回か試したことがあるが、続けるのが大変で、いつも途中で投げ出していた。一番きついのは開脚前屈で、ここで進歩がみられないとやる気が継続しない。今回は、この部分を別のやり方でクリアすることにして、効果アップを狙った。別のやり方というのは足の部分を壁につけ、開脚し、自重で脚を開いていくというものだ。このやり方は有名な2chで紹介されていた。開脚は身体が硬い人間にとって、苦痛が多いのだが、このやり方だと苦痛を最小限にできるのだ。
 すでに、3週間続けていて、徐々に効果が出できた。当初、90度も開かなかった脚が、100度を超えた。地味な進歩だが、身体機能に与える影響は大きい。歩いていて、バランスがよくなった。安定感が大幅に増し、脚と脚の間に腰が落ちたような感じを実感できるようになった。このまま続けて、150度ぐらいまで開けるように頑張りたい。ストレッチがある程度のところまでいったら、筋力運動も復活させたい。相乗効果で、一気に身体をリフレッシュだ。さてさて、どこまで実現できるか・・・。
2009年4月12日
 今日の朝食は「真功夫」のオニギリと「ケンタッキー」のベーコンエッグ・バーガーだった(「真功夫」と「ケンタッキー」は両店とも近所のデパートにテナントとして入っている)。どちらも新商品だ。ベーコンエッグ・バーガーは昨日の朝 に食べて美味しかったので、今日も引き続き注文することにした。 もともとベーコン好きなので、私の好みにぴったりなのだ。「真功夫」のオニギリ(中国語では「団飯(トゥァン・ファン)」)は初めてだ。これには大きな期待を寄せていた。広告の写真を見る限り、日本の混ぜご飯オニギリと変わらなく見えたからだ。
 私の頭の中にある最上のオニギリは、昔長野県で食べた、オニギリ屋のオニギリだ。あれは本当に美味しかった。もう一度、あんなオニギリを食べてみたいが、残念ながらそんな機会はなさそうだ。中国であの味を出すのはとうてい無理なことだろう。せめて日本のコンビニレベルのオニギリが手軽に食べられれば非常にありがたい。いや、そんな贅沢は 言うまい。深セン市内のJUSCOで売っている オニギリ(酢飯かややぼそぼそご飯)がこの街で食べられれば、それで十分だ。 そんな思いを込めて注文したオニギリだったが、出てきたのはチマキ風に蒸して作ったオニギリだった。 お米がベトッとしていて、とてもオニギリとは呼べない。味は悪くないが、全く期待外れだった。残念無念。
 チェーン店の朝食メニューと言えば、近所でオープン準備中のマクドナルドがなかなかオープンしない。外装も内装もほぼ出来上がっているようなのに、オープン日時すら広告されていないのだ。以前はこういうチェーン店は2,3週間であっという間に出来上がり、驚くべき速さでオープンまで漕ぎ着けていたように思うのだが、私の記憶違いだろうか。最近は消防局の検査等が厳しくなってきたから、そういうのと関係があるのかもしれない。或いは、スタッフの教育 が遅れていたりするのだろうか。
 マクドナルドは、日本にいるときはあまり好きでなかった。パテ風のハンバーグが好きでなかったのだ。だが、中国に来てからよく食べるようになった(と言っても広東省に移ってからの話)。 朝食メニューにあるパンケーキが目当てだ。(当初は中国では朝食メニューがなかった。香港でしか食べられなかった。だから、香港に出かけ て一泊した次の日の朝は、マクドナルドにいくのが楽しみだった)。バターたっぷりのパンケーキとコーヒーで朝食がとれるなんて最高だと思っていた。一時期別の商品に浮気をしていたが、最近はまたパンケーキを食べるようになっている。 (こんな風に書くと、しょっちゅうマクドナルドに行っているようだが、実際にはケンタッキーへ行くことのほうが多い。ケンタッキーは徒歩の範囲にあるのだが、マクドナルドはタクシーかバスに乗ってでなくては行けない距離にあるからだ)。
 パンケーキの朝食が魅力的なのはもちろんだが、ひそかに期待をかけているのはホットドッグである。聞くところによると、日本のマクドナルドではホットドッグが朝食の新メニューとして加わっているそうだ。中国ではまだ噂にも上っていないが、日本での売れ行き次第では、中国でも発売される可能性が十分だと見ている。まだ日本ほどでもないと思うが、外食チェーン店の競争は日に日に厳しくなっているようだし、朝食メニューに合う商品というのはそうそうたくさんはないだろうからだ。
 洋カラシとケチャップたっぷりのホットドッグが食べたい。すごく食べたい。以前は香港やマカオ行きのフェリーで食べられたのだが、現在はメニューから外されてしまい、 ホットドッグを食べる機会が全くなくなってしまった。是非中国マクドナルドでもホットドックの販売を始めて頂きたいものだ。ここで好みを言わせてもらえれば、フェリーで売っていたホットドックのソーセージは柔らか過ぎ だった。もうちょっと硬めのパリパリッとしたソーセージが入っていると嬉しい。 日本のみなさん、朝食メニューのホットドッグのお味はどんなものなのでしょうか?

*追記(2009年4月14日):日本のKさんから、マクドナルドのホットドックに関する情報を頂きました。「期待を裏切らないうまさと安さでした」とのことです。正式名は「マックホットドック クラッシック」というらしいですね。ソーセージが二倍の大きさのもあり、その名も「マックホットドック メガソーセージ」。うーん、食べたい。
2009年4月17日
 先日書いたが、現在、「真向法」という方式のストレッチ体操をやっている。①両足の裏を合わせて座る型、②座って前屈する型、③座って開脚前屈する型、④正座して両足の間に腰を落とす型、の4つの型だけで、身体の状態を正しくできるという優れもののストレッチ体操である。型の数は少ないが、毎日実行するとなると結構キツイ。特に、③座って開脚前屈の部分が難しく、過去何度もこの部分の壁に阻まれ、挫折した。
 そこで、今回は2chで紹介されていた「足の部分を壁につけ、開脚し、自重で脚を開いていく」という方法を採用し、突破口とすることにした。効果はてき面で、最初は90度も開かなかった脚が、瞬く間に100度を超えた。だが、さらに続ける内に、二つの問題に気づいた。
 A)壁に足をつけてなら、確かに100度以上開くが、普通に座っての状態では90度も開かない。いくら頑張っても駄目。B)壁に足をつけた状態で始めても、最初は毎度同じ90度以下の状態から始めねばならない。しかも、(A)・(B)の状態で、ともに足の付け根の外側に痛みが出始めてきた。このまま続けていたら、ちょっと足を開いただけで、痛みが出てきそうでヤバイ感じだ。
 これではマズイということで、方向修正を行うことにした。これまで痛みを感じながらも、足の重さを利用してグイグイと開脚してきた。それを止めて、痛みが生じない範囲でだけ広げることにしたのだ。これだと、折角達成した100度以上の開脚がまたもや90度ぐらいまで逆戻りすることになるが、致し方ない。さらに、足の自重を利用した方法だけに頼って開脚を進めていくのではなく、立った状態で、片側の足を開いていく練習も加えることにした。足の自重に頼った方法では、脚の外側の筋肉が育たないため、いつまで経っても座った状態での開脚ができるようにならないと考えたからだ。
 方向修正して一週間。おかげで、痛みはほぼ消えた。スタートラインの開脚位置も、やや広がったように感じる。果たして、順調に進んでくれるだろうか。43歳で始める身体リフレッシュ計画。なんとかして成功させたいものだ。
2009年4月18日
 ビーフジャッキーや私たちのおかずの残りをもらうことに慣れてしまったマイクは、ドッグフードをやってもなかなか食べなくなった。そこで、マヨネーズを混ぜたり、コンデンスミルクを混ぜたりしたのだが、同じものをしばらく続けていると飽きてしまって食べなくなる。そこで、マヨネーズ版を続けて飽きてきたら、コンデンスミルク版をやり、それに飽きてきたら、またマヨネーズ版をやるというコンビネーション作戦に出た。
 このコンビネーションの弱点は、どの時点で飽きがくるかわからないこと。「あっ、食べないぞ」とわかった時には手遅れ、すでにマヨネーズ(もしくはコンデンスミルク)が混ざったドッグフードが手元に残ってしまっている。仕方ないので、作ったものを捨て新たに作り直したりしていたのだが、どうにももったいない。その上、マヨネーズとコンデンスミルクはどちらもコストが高い。可愛い子犬のためとは言え、ちょっと胸が痛む。そこで、新たに開発した新メニュー。はちみつドッグフード。はちみつの値段はピンキリだが、一番安いものを選べばマヨネーズやコンデンスミルクよりずっと安い。しばらく続けているが、今のところ毎日食べてくれている。心配は甘すぎて身体に良くないのではないかということ。けれど、コンデンスミルクよりはマシだろうと考えている。さあ、マイク君。どこまで飽きずに食べてくれることか?
 さて、マイクと言えば、もう一つ特記すべきことがある。それはジャンプ訓練だ。生後半年以上経ち、すっかり大きくなったマイクは、ソファへのジャンプ上がりは難なくこなすようになった。というか、犬小屋(檻)でなく、ソファの上で寝ていることのほうが多い。ビーフジャッキーをやると、それを加えたままソファの上へジャンプし、むしゃむしゃやっている。ソファが自分の領土だとでも思っている かのようだ。
 このようにソファへのジャンプは自由自在のマイクだが、ベッドへのジャンプはさすがに高過ぎるのか思うように行かない。ベッドに前足をかけるところまでいくのだが、そこで止まってしまい、上に登れない。ビーフジャッキーをベッドの上に置いても、「クゥーン、クゥーン」と情けない声を上げるだけで登ることができない。ただし、興奮状態になったときは別だ。例えばボール投げ(てとってくる)を繰り返しているうちに、興奮状態に入ることがある。そうすると、ボールをベッドの上に投げると、ポンっと跳ねてベッドに登りボールをとってきたりする。 だが、これは相当稀にしか起こらない。また、Zがベッドの上から、マイクをからかったりしていると興奮し出してベッドに飛び乗ってくることもある。
 なぜ興奮状態でしか跳ね上がることができないのか?いくら考えてもわからない。しかし、飛び跳ねる力があるのは確かだから、しょっちゅうジャンプしていれば、そのうちコツをつか み平常でもできるようになるはずだ。そう考えて、少し練習をさせることにした。 そのためには、まずマイクを興奮状態にさせなければならないのだが、都合が良いことにマイクが必ず興奮状態になるタイミングが存在する。
 それは私が工場から帰宅した時だ。不思議なことに買い物などから帰宅したときは、興奮状態にならないのだが、会社から帰宅した時だけは、異常なまでに興奮し、「キャン、キャン」とわめきたてる。さらに、私の脚に向かってぴょんぴょんと飛び跳ね、寝室に入るといつの間にかポンッとベッドの上に飛び乗って、また「キャン、キャン」と叫ぶ。しばらく撫でてやり、気が静まるまではずっとこの調子だ。
 この帰宅時の興奮状態を捉えて、ベッドへジャンプの練習を何度もさせることにしたのだ。まず帰宅するとリビングルームから寝室へ走り(と言ってもわずか数歩だが)、ベッドの上にジャンプして飛び乗る。マイクもそれを追いかけて、ジャンプで上がってくる。それから、リビングまで戻る。マイクもついてくるので、再びベッド目がけて走り、ジャンプ。マイクもジャンプ。これを5回ぐらい繰り返すのだ。これで、脚力もあがるだろうし、コツをつかんで興奮状態でなくてもジャンプできるようになるはずだ。
 Zは我々(私とマイク)の訓練を相当くだらないと思っているようだが、男(マイクは雄)の夢は女にはわからないもの。いずれ自由自在のジャンプ力を身につけさせて、驚かせてやる。特に、Zが昼寝をしているときにマイクがジャンプでベッドに飛び乗った時のことを想像すると愉快でならない。もっとも一度やったら、めちゃくちゃ怒られるだろうから、二度目をやる勇気は(しばらくは)マイクにはないだろうが・・・。
 

2009年4月19日
 外国人と一緒に暮らすって、どんなだろう。そんな風に考えたことがないだろうか。私はある。実際、私は中国人であるZと暮らしているわけだが、他の外国人と暮らしている人たちがどんな風に 日々を過ごしているのか大いに関心がある。なにしろ、同じ文化で育っていないのだ。しょっちゅう異文化衝突があるに違いない。
 私とZの間でも、最近「味のり」に関する衝突があった。
 中国でも、「味のり」がスーパーに並んで売られている。味もいろいろあって、普通味、唐辛子味、最近はわさび味も出ている。中国人がどんな風にこの味のりを食べているのかは知らないが、私は日本で食べていたのと同じようにご飯を挟んでぱくっという食べ方が好きだ。子供の頃、家で食べていたときは一食に2袋ぐらいまでという制限があった 。好きなだけ食べられる現在は、ある意味すごく幸せだ。と言っても、おかずが十分あるから、せいぜいお碗2杯のご飯で4 、5袋ぐらいまでしか食べられないが・・・。
 その味のりを先日買ってきた。いつもはのりが10袋(一袋にのりが3枚)ぐらい入った小さなのを買って来るのだが、その時は珍しくプラスチックボトルに100袋入ったものを買ってきた。それから数日は、毎日夕食にはのりを必ず食べることになったが、それ以外にもテレビをみている時とかに、おやつ代わりにぱくぱくと食べたりした。
 ある日、それを見たZが、「そんな風にのり食べたりして、もったいないじゃない!」と文句を言った。
 「まぁ、いいだろ。たまには・・・。おいしいし」と弁解する私。
 「たまにじゃないじゃない。いつも食べてるわ。そんなんじゃ、すぐになくなっちゃうわ」
 「なくなったら、また買うよ」
 「そういうこと言ってるんじゃないのよ。のりは高いんだから、無駄にしないでよ!」
 「無駄じゃないよ、食べているのだから。お前の服のほうがよっぽど無駄だ。しょっちゅう買って」
 「しょっちゅうなんて買ってない。それに私の服はすごーく安いの」
 「いや、●×△・・・」
 と激論がとめどもなく続き、いつの間にか終わった。
 その晩のこと。Zはリビングでテレビ鑑賞、私は寝室でネットサーフィンをしていた。喉が渇いたので台所にあるジュースを取りに部屋を出ると、リビングでZが ムシャムシャと何かを食べている。じっと見ると、味のりのプラスチックボトルが蓋が開いた状態で、でんとテーブルの中央に置かれていた。
 「何食べてんの?」と私は問いただした。
 「味のり」
 「それはわかってる。何で味のり食べてんの」
 「何だかお腹が空いたから」
 「おまえ、昼間に俺が食ってたら、文句言ってたじゃんか」
 「そうだね」
 「おい、ボトルほとんど空じゃんか、せっかくたくさん買ってきたのに!●×▲・・・」
 「いいでしょ!■×▼・・・・・・・」
 こんな風に私とZの間には異文化紛争が絶えない。

 昨日の朝、こういうこともあった。
 平日の朝食は月曜日を除いて、だいたいZが作ってくれる。しかし、週末はゆっくり寝ていたいらしく(平日も朝食食べたあとは寝ていることが多いが・・・)、作ってくれない。だから私は、ケンタッキーや真攻夫(中華ファーストフード)や近所の食堂に朝食を買いにいくことが多い。当然、その時はZの分も買ってくる。
 ところが、たまにZが朝早く起きてくることがある。昨日もそうだった。
 ちょうど7時になる頃だったので、「Z、ケンタッキーで朝食買ってきてよ」と頼んだ。
 即座に「やだ!」と返事がきた。
 「なんで~、先週も、先々週も俺が買ってきたじゃん。買ってきてよ」
 「絶対やだ!」
 「どうして~、たまにはZも買ってきてよ」
 「やーだ」
 「どうして~、買ってきてよ。頼む!ベーコンエッグ・バーガーが食べたい」
 「じゃあ、私が作る」
 「いや、ベーコンエッグ・バーガーが食べたいんだ」
 「何でっ、私が作ったのが嫌なの!」
 「ほら、毎日食べてるから、ちょっと飽きた・・・」
 「最低!」
 「頼むよ、ケンタッキー行ってよ」
 「だ~め」
 うーん、これでは埒が明かない。戦略変更だ。
 「じゃあ、腸粉(小麦粉を練って広げて蒸して、巻いた中華朝食)買ってきて」
 腸粉を売っている店はアパートのすぐ下(ケンタッキーは徒歩5分)なので、Zが応じてくれる可能性が高い。
 「いいよ」。ケンタッキーに行かずに済むとあって、すぐに同意の回答が戻ってきた。
 「ありがとう」
 「どういたしまして」
 「あとね、腸粉のほかにピーダン肉粥も買ってきて」
 「・・・」
 「腸粉とピーダン肉粥ね」
 「あなた、食べすぎよ」
 「いいから、いいから。腸粉とピーダン肉粥ね」
 「わかったわよ。ケンタッキーいくわよ」
 「いや、いいよ。腸粉とピーダン肉粥で。無理しなくて」
 「いい。ケンタッキー行く」
 「そう。じゃあ、ベーコンエッグ・バーガーお願いね。あとコーヒーも」
 と、こんな感じのことが三日に一度はある。日々、戦争だと言っていい。
 外国人と暮らしている他の人も、同じようなことをやっているのだろうか。本当に不思議である。
2009年4月20日
 一昨日、再びたこ焼きに挑戦した。ここ一ヶ月半、毎週一度はたこ焼きを作っている。
  悩みどころは、小麦粉の種類と水の割合だ。小麦粉は強力粉ではなく薄力粉を使わねばならいのだが、どうにも薄力粉がみつからない。中国語で言うと、強力粉は「高筋粉」、薄力粉は「低筋粉」だ。しかし、どの店に行っても「高筋粉」はあっても、「低筋粉」は売っていないのだ。代わりに餃子用とか饅頭(マントウ)用とかの小麦粉が売っている。餃子用、饅頭が「低筋粉」だとは思えないが、「高筋粉」よりはマシだろうと、今回は饅頭 用で勝負することにした。
 水の割合は、小麦粉と1(水):1(小麦粉)でやってみる。これまでインターネットで調べたところでは、プロは3:1、素人でも2:1と書かれていた。だから、どちらかというと水を多めにするようにしていたのだが、焼きに時間がかかり過ぎるし、うまくひっくり返すことができないことが多い。油を多めにしてみたりもしたが、あまり事態は 変わらなかった。そこで、水を思い切り減ら した。これまで使ってきた山芋もやめた。うまく焼けるまで、材料はシンプルなほうが良い。
 一方、新たにキャベツのみじん切りを材料に加えた。深セン東門にあるたこ焼きチェーン店「日の船」でたこ焼きを食べたところ、キャベツが使用されていたから同様にしてみた。 さらに、従来通り、チーズも入れた。
 さて、うまく焼けるか。熱々の鍋にタネを注いでいく。おおっ!瞬く間に周囲が固まった。やはり、水が少ないと固まりやすい。それにひっくり返すのも簡単だ。内部の方が固まりすぎるということもないし、これで十分じゃないか。今度から1:1の配分でいくことにしよう。(水を減らしたので当然のことかもしれないが、焼けるたこ焼きの数がこれまでの半分ぐらいになった)。
 上手にひっくり返すことさえできれば、あとは簡単。焼きにムラもないし、今までになく上手に焼けた。ただし、「トロリ」と「生焼け」の違いが良くわからない。そこで、たこ焼き内部を写真にとった。これは「トロリ」か、「生焼け」か?食感は悪くないのだが・・・。
 
2009年4月23日
 昨日、夕食に「カツ丼」を作ってもらった。Zが「カツ丼」を作るのは初めてのことである。とんかつはすっかり我が家の定番メニューとなっているが、「カツ丼」は「作り方がわからない」と言われて、これまではどうしても作ってもらえなかったのだ。しかし、一昨晩、思い立って、インターネットで中国語で書かれた「カツ丼」の作り方を調べ、わざわざ印刷してZに渡した。観念したZが「初めてだから、うまく作れるかわからないからね」と言い訳しながら作ってくれたのが、下の写真の「カツ丼」である。
 カツがややばらけているが、味はまぁまぁいけた。「ちょっと塩がきついね。あとタレが少ない」と注文をつけると、「だんだんうまくなるわよ」と自信ありげな回答が返ってきた。自分が思っていたより、上手に作れたらしい。こういうパターンはけっこう期待できるので、次が楽しみだ。やった、とうとう家で「カツ丼」が食べられるようになったぞ。「カツ丼」が作れるということは、「親子丼」や「天丼」までの道のりも遠くない。Zよ、頑張ってくれ。うん、急に「親子丼」と「天丼」が食べたくなってきた。週末には、インターネットで中国語版の作り方を探し出して、Zに渡すとしよう。
 

2009年4月26日
 今年の中国のゴールデン・ウィークは短い。5月1日(金)、2日(土)、3日(日)の三日のみだ。これに(残り少ない)有給休暇を1日 加えて、四日間となる。最後の一日はゆっくり休みたいから、二泊三日の旅行が精一杯だ。
 さて、二泊三日でどこへ行くか。飛行機に乗らなければいけないようなところは、二泊三日の旅にはもったいなくていけないから、バスでたどり着ける範囲=広東省内となる。広東省内もまだ行っていないところがたくさんある。代表的なところで、「茂名」、「陽江」、「中山」、「雷洲」、「清遠」がある。あと、最近、 (中国の)新聞の広告でよく宣伝されている「封開」も候補の一つだ。以前に行った連洲の途中にある「(清遠市英徳)英西峰林」も捨てがたい。世界遺産になったと聞いている「開平」も悪くない。一人旅となれば、特に悩むことなく上記のどれでも良い。そこに行って、街の雰囲気を味わうことだけでも、十分意義があるからだ。
 しかし、Zを伴ってとなるとそうはいかない。私とZの両方が「楽しく」、「面白く」、或いは「珍しく」感じなければならないからだ。そうすると、 目だった観光地のない「茂名」、「陽江」ではちょっと難しい。「雷洲」は海岸や島が綺麗で良さそうだが、やや遠い。バスで7,8時間ぐらいはかかってしまいそうだ。 歴史の都市「中山」は面白さという点で微妙・・・。「開平」は古い洋館(だけ?)が売りだから、Zに受けが悪そう。「英西峰林」や「封開」だったら楽しめそうだが、交通の便が悪くて、時間読みが非常に難しい。
 あーでもない、こーでもない。ネットをうろうろして、最終的に「清遠」に絞った。理由は広州市から近く、なおかつ清遠市内から近いところに、「黄騰峡」と「太和古洞」という観光地があるからだ。
 「黄騰峡」はいわゆる激流下りがある所である。真実はどうかわからないが、広東省では一番と言われているらしい。これまでの経験で、激流度が高く、刺激が強いようなところは安全性を高めるためにあちこちをコンクリートで固めて人工的な工事を相当施してあり、本当の自然を楽しむ感じではないが、刺激度が相当高く期待できる。「観景勇士漂」と「天然猛士漂」の二つ、それらを合わせた「全程勇猛漂」の3コースがあ るとのこと。お目当てはもちろん一番長い「全程勇猛漂」である。なんと2時間半から3時間かけて川を下るのだという。料金もやや高く260RMBぐらいするようだ。
 楽しめるのは間違いないが、果たして5月1日に行って、チケットが買えるか?やや心配である。仮に「黄騰峡」で激流下りができなかった場合は、「太和古洞」で山登り。それがいまひとつだった場合は、温泉にでも行くか、思い切って「英西峰林」方面へ足を伸ばしてしまうことになるだろう。このように選択肢が幅広いのが、今回「清遠」を選んだ理由 の一つでもある。
 もし、「黄騰峡」が本当に楽しめるところであれば、近場の観光地として出張者の人たちにも勧めることができる。現在住んでいるところから、バスで3時間前後 しかかからないから、日帰りも十分可能なことだろう。一泊二日旅行であれば、これまでのお勧めは、広東省の最上部にある「韶関市」の「丹霞山」だった 。しかし、「韶関市」まで片道4時間かかるので、日帰りはとうてい無理だ った。また山登りしかないから、私自身二回行っただけでもう十分という気持ちになってしまった。その点「清遠」はいろんなパターンが展開できそうだから、長く楽しめそうな気がする。ともあれ、一度行ってみないと・・・。