2011年12月(day065)

2011年12月(day065)

2011年12月1日

7:00起床。携帯電話の目覚ましでようやく起きられた。昨晩は特に寝つきが悪くて眠りに入るのがだいぶ遅くなったからだ。
 さあ、無職生活3ヶ月目だ。2ヶ月目も、ほぼイメージ通りに生活をすることができた。ベストではないが、ベターというところだ。単調な生活にも慣れてきた。11月の生活費も、10月より1000元ほど低く抑えることができた。今後、電気製品等が故障して、大きな出費が出ることも考えられるから、これ以上節約に期待するのはやめておこう。
 しばらく暖かくなったけれども、再び気温が下がってきた。もう長袖でないと暮らしていけそうもない。急激に気温が下がると、頭痛が起りそうで怖い。首周りにすでに予兆があるような気もする。毎朝の運動で首の筋肉も鍛えているから、早いところ効果を表して欲しいものだ。或いは、全く見当違いの努力をしているのかも・・・。
お昼ご飯を終えて休憩をしていると、Zから「昨日のケーキまだ食べないの?」と声がかかった。
 昨晩、夜遅くに突然一緒に散歩に行こうと言い出して、どこに行くのと聞いたら、パン屋に行くというのだ。朝食で食べるつもりらしい。要はパン屋にパンを買いに行くから付き合えということだ。あまり夜は外に出たくないのだけれども、Zを一人で行かせるのも危ないから、ついて行くことにした。
 Zの好きなパン(ケーキ)屋と私が好きなパン(ケーキ)屋はちょうど道路を隔てた斜め向かいにあるので、Zのパンを手に入れた後、もう一つの店に移動して先日同様にケーキを買った。2つ買うとチーズケーキが1個おまけで付いてくるのだが、そのチーズケーキが私の目当てである。Zの好きな店で売っているスポンジパンが大部分のチーズケーキと異なり、クリーミィな食感のチーズケーキで口の中で溶けるようなタイプのやつだ。日本で食べていたチーズケーキには今一歩及ばないが、十分満足できる範囲だ。3個のケーキのうち、1個がZの分で、Zはその晩のうちに食べてしまった。私は夜は甘いものは取らないことにしているから、冷蔵庫に入れておいて、そのまま忘れてしまったのだ。
 Zはそれが気になるらしく、「ケーキ食べないの?」とせっついてきたわけだ。そうだ、そうだ。甘いものは早い時間に食べないと脂肪になってしまう。さったと食べよう。コーヒーを一杯飲んだばかりだったけれども、再度もう一杯淹れて、ケーキの時間となった。至福の一時である。先日はうまく写真がとれなかったので、もう一度パチリ。これだけきちんととれれば、写真をみて、味を思い出すことも可能だろう。
 パクリ、パクリ、パクリ・・・5口ほどで終わってしまった。そうだ、もう一個あるのだ。冷蔵庫まで走っていって、チョコレートケーキを取り出して、それも、パクリ、パクリ、パクリ・・・5口で終わってしまった。あっけない。ケーキが少し小さいのではないか。カットされていない丸型の大きなケーキだったら、私でもゆっくりと優雅に食べられる気がする。コーヒーとでっかいケーキ。優雅な構図にはらないか。
ケーキの時間が終わったら、中国語の学習だ。今日は第10課だ。先月の末までに終わっていなければならないというのに、どうしたことだろう。どこで遅れが出たのか全くわからない。単語の詳解と副読文を一気に終えて、テープに続いて本文を一度朗読する。昨日よく眠れなかったから、すぐに眠くなる。1ページをこなしては、しばらく目をつぶって、もう1ページという具合にやって、なんとか目標のところまでこなすことができた。これなら、明日は第三冊目に入ることができる。

2011年12月2日

6:30に起床。
 今朝は気温が一段と低くなっていた。朝になるといつも「クゥーン、クゥーン(起きろ、起きろ)」と騒ぐマイクが自分の寝床から一歩も動こうとせず、丸まったままだ。ほら、起きろ!と追い立てると、ようやく伸びをして寝床から出てきた。
 まずは、朝の運動を済ませる。よく寝られたこともあって、今日は身体が軽い。もちろん、最初は苦しいのだけれども、2セット目からはさほどでもない。4セットを終えて、プラス各10回もいつもの通りだ。あと二日間、これを続けたら、再度の増量だ。最後のプラスを20回にするか、それともプラス各10回を2セットやるか、悩みどころだ。最初の4セットに関しても、ここまで細かく分けなくても、3セットぐらいに圧縮しても十分やれそうな気もしてきた。こちらのほうは来年辺りに再検討するとしよう。
 中国語の学習は第3冊目に突入だ。第1、2冊目は各々10課だったのに対して、第三冊目は8課しかない。ただし、一番厚いのが第三冊目である。つまり、個々の課のボリュームが第1、2冊目よりもはるかに多いのだ。試しに、一番最後の第8課を覗いてみると、単語リストだけで8ページもあった。やる気減退・・・。幸い、最初の1課はボリュームが少なく、第2冊と同じくらいだったから、なんとか自分を励ましてヒアリングから始めた。・・・概要はつかめるものの、明らかに難度が上がっている。高級編の最終冊だから、当たり前と言えば当たり前か。とにかく今月中に、こいつをやっつけて、来年は中級編からやり直しだ。
 お昼はZがデパートの弁当で、私がマクドナルドのいつものセットということになった。夕食の材料をスーパーで買ってから、弁当屋があるレストランフロアに上がると、新たな店の広告が見えた。お寿司である、お寿司!私の愛するお寿司たちが広告の上いっぱいに広がっていた。フロアを見回すと奥のほうで工事をしているテナントがあったから、そこが寿司屋になるのだろう。
 広告からでは回転寿司なのか、そうでないのか全くわからない。私が住む街には過去2軒の回転寿司屋がオープンしたが、いずれも定着せず、1年ともたずに閉店してしまった。中国における寿司の認知度は年々上がっているし、寿司を食べる客層も広がってきているから、遅かれ早かれ、この街にも回転寿司屋が定着する日が来るだろうけれども、現在がその時かと聞かれると、まだまだ難しそうに思える。
 これまで閉店してしまった回転寿司屋よりも際立って有利な点があるとすれば、ロケーションがレストランフロアだと言う店だ。過去の2点はいずれもポツンとした場所に店があったから、お客から認知してもらうだけでも大変だったことだろう。しかし、今回はレストランフロアだから、自然と店が客の目に触れることになるし、口コミで店の存在が伝わりやすい。これはスタートダッシュにおいて大変有利に働くことだろう。また、レスランフロア全体が綺麗に作られていて、新しいことから、衛生面においてイメージ部分でアピール力がある。
 もっとも、回転寿司は設備投資にお金がかかるから、もしかしたら、回転しない注文式の店になることも考えられる。普通の注文式だと回転寿司のような客を引き付ける力がない。初期投資が少ない分、低価格な寿司を提供することが可能になるから、価格で客を集めることができるかもしれない。ただし、この街はまだまだ出稼ぎ族の街だから、価格で寿司に引き寄せられるような客がどれほどいるかとなると大いに疑問ではある。レストランフロア全体の集客力も、半分を占めるフードコートの部分だけはなんとか元気があるものの、普通のレストランの店は経営がかなり苦しそうである。お寿司屋さんが起爆剤になって他の店に客をひっぱってくるぐらいであれば良いが、現状では他の店に引きずられて閉店の道を歩む可能性のほうが高そうだ。
 私自身はローカボダイエットの関係から、長い間お寿司を食べていなかったけれども、最近はお昼には少しご飯を食べるようになっている。店がオープンしたら是非行ってみようと思っている。なんとか頑張って欲しいものだ。

2011年12月3日

6:55に起床。
 今日もぐっすりと眠れた。今朝は昨日よりも一層冷え込んでいる。筋力運動をささっと済ませて、柔軟体操に入る。
 柔軟体操のメインである真向法は、前屈、あぐら前屈、開脚前屈、逆正座の4つの体操からなっている。私は開脚前屈がうまくできないから、これまで枕を二つに折ってお尻の下にひいてやっていた。この枕は同時にマイクの寝床ともなっている。最初は体操専用の枕として使っていたのだけれども、いつの間にかマイクの寝床ともなってしまった。
 私が会社に行っているときは、マイクと遊ぶ時間が非常に限られていた。だから、私が柔軟体操を始めると玩具のパンを咥えて来て、投げてくれ、投げてくれと騒がしく、仕方なく柔軟体操をやりながら相手をしてやっていた。ところが、会社を辞めてからは、他に遊ぶ時間が増えたため、私が柔軟体操をやっている時間をマイクは寝て過ごすようになった。朝一のビーフジャッキーさえ食べてしまえば、慌てて遊ばなくても、昼間遊べばいいということのようだ。
 もう一度寝るにあたって、枕が必要になるわけだが、私が柔軟体操に使ってしまうため仕方なく椅子の上にじかに座って寝たり、薄いマットの上に寝たりしていた。11月中ごろまで、そうやって寝ていたものの、ここしばらく気温が低くなってきたことから、枕がどうしても欲しくなってきたらしい。私が使っている枕をうらめしそうに眺めるのだ。(寒いんだけど・・・)と心の声が聞こえてくる。
 開脚前屈意外のときは使わないので、横によけておくと、そこへやってきて寝ようとする。それを防ぐために二つ折にして置いておいたら、それでも頑張って上がって寝ようとする。体操は3セットでやっているから、必要になるたびにマイクをどかさなければならない。その度に悲しそうな表情でこちらを見つめるからたまらない。
 とうとう根負けして昨日から、枕を使わずに開脚前屈をやることにした。枕を使わずにやると、体重がかかりにくくなるから、開脚も前屈もこれまでほどうまくできない。そうは言っても、遅かれ早かれ枕なしでやらなければならなかっただろうから、良い機会だったかもしれない。マイクも幸せそうに寝ていることだし、これで良しとしよう。
今日のお昼はハンバーグだ。今日は初めてのトマトソースがけ。私はたまには味を変えてくれと頼んでいたから、わざわざ作ってくれたようだ。トマトケチャップではなく、生のトマトから作ったようだから、あっさり味のソースでハンバーグによく合った。そのうち、ハンバーガー用のパンを買ってきて自家製のハンバーガーを作ってくれるようにお願いしてみようか。けっこう美味しいものができるかもしれない。
 今日は中国語の勉強が午後にずれ込んでしまった。やる気が減退している中、自分を励まして第三冊の1課にとりかかった。無理やりにでも始めてしまえば、それなりに軌道に乗るものだ。単語の詳解の部分と本文の朗読を手早く終わらした。副読文までは気力が回らず、明日やることにした。当分、気乗りがしない日が続きそうだ。
 「どう、俺の中国語進歩してる?」とZに尋ねても、「(変わったのか)全然わからないわ」と冷たいお返事である。テキストを始める前は、「貴方はもう、中国語の勉強なんかしなくてもいいわよ。十分よ」と言っていたのに、始めてからはここがおかしい、あそこがおかしいと手厳しくなった。いつか進歩を認めさせてやるぞ!と燃えてみるものの、語学力というのはごく初級の頃を除いては急激に伸びるものではない。1日1時間程度の学習ではなおさらのことだ。悔しいが、じっと耐えて地道に頑張り続けるしかないだろう。

2011年12月4日

6:55起床。
 今朝も冷え込みがきつい。体を動かすとギコギコと音が聞こえるようだ。今年も暖房器は使わないつもりだから、寒さを迎え撃つ心構えが必要だ。クーラーを使わなくなって3年目で、暑さがさほど気にならなくなった。暖房器を使わなくなったのも、同じく3年目だから、寒さのほうもさほど堪えなくなるのではないだろうかという期待がある。冷水摩擦までやっているから、なおさらのことだ。果たして、望む結果が得られるだろうか。
 今日はZはお出かけの日である。出かける前になって、友人に頼まれたから書類を印刷して欲しいという。印刷してみると、全体に黒い横の模様が広がっている。何度やっても同じだ。(レーザ)プリンタの内部を少し拭いてみたら、若干よくなったから、友人から頼まれたという書類のほうはOKとなった。
 用は済んだが、このままにしておくわけにもいかない。肝心な時にまともな印刷ができないのでは、役に立たないからだ。つい数日前までは綺麗に印刷できていたのにどういうことだろう。インターネットで調べても、内部に汚れが溜まっているとかトナーから粉が漏れているとか説明はあるものの、決め手に欠ける。要は、修理に出すかトナーを交換するかのどちらかだ。
 この白黒レーザプリンタもずいぶんと長く使っていて、以前からカラーの多機能レーザプリンタへと買い換えたいと思っていた。この機会に買い替えだ!といきたいが、無職者の身には痛すぎる出費である。先月、先々月と一生懸命節約した分がパーになってしまう。ここは修理しかない。修理するとなるなら、まずはトナーの交換を試みてみるとしよう。トナーも中はほぼ空に近いはずだからだ。
 日記の記録をたどると、昨年の3月ぐらいに、一度トナーの交換をしている。近所の電子城で購入したサードパーティ製のトナーで120RMBした。淘宝で調べてみると、サードパーティ製のトナーであれば45RMB前後くらいから売っていることがわかった。2倍以上の開きだ。淘宝の現状を考えると不思議な差ではない。ただし、トナーは安ければいいというものではなく、品質も重要だ。品質が悪いと目詰まりを起こしたり、トナー漏れを起こしたりするからだ。実際、有名どころのサードパーティのトナーは、淘宝でも電子城で売っていたのとほぼ同じ120RMB前後の価格で売られている。
 これは判断に迷うところだ。しかし、日記の記録を見てみると、プリンタを購入したのは2006年だ。もう5年以上も使っていることになる。これなら、壊れてもさほど惜しくはない。淘宝での販売量を見る限り格安トナーが大勢を占めているようでもあるし、大きなリスクもなさそうだ。そういうわけで、販売地域、販売数量と顧客の評価を考慮して53RMBのトナーに決めた。宅急便の送料も入れて61RMBだ。さて、どんな結果になることだろう。
 中国語は今日は第1課の副読文を読み、その後第2課のヒアリングをやった。終わったあと、改めて第三冊全体をぺらぺらと捲ってみた。うーん、なるほど。第三冊は高級編の一番最後ということもあって、テキストに選ばれている題材がこれまでのものと大きく異なっているようだ。課によって異なるが、各々の分野で専門家に近い人が書いている文章がほとんどである。時間的に経過を追っていったり、数字を挙げて論じていたり、感情を取り除いた表現が主体となる文章ばかりだ。一言で表せば、読んでいると眠くなるような内容ばかり・・・。これを一ヶ月やるのは辛いなあ。辛いけど、頑張るしかあるまい。たった8課なのだ。内容も難しいから、これまでの3日で1課のペースを落として4日で1課ぐらいのつもりで進めていくとしよう。それでも来年の初めには終わるはずだ。

*追記(2011年11月8日):一昨日、新しいトナーが届いた。まず、以前のトナーで印刷してみると、黒い模様全体が非常に薄くなっていた。それでも僅かに模様が残っている感じだった。新たなトナーで同じものを印刷してみると、模様は全くなくなって綺麗に印刷されていた。それに、印刷されたものを改めて比較してみると、新しいトナーで印刷したもののほうが、明らかに濃く印刷されている。故障うんぬんというよりも、古いトナーに粉がほとんど残っていないことから生じたトラブルだったのかもしれない。ただし、プリンタを買った時に使っていたメーカー製のトナーでは最後まで綺麗に使えたと記憶している。だから、これがトラブルだったのかどうかは不明だ。以前とはプリンターの使用年数も違うから、このトラブルをもってサードパーティ製のトナーが原因だったとは言えないだろう。

2011年12月5日

7:00起床。
 今朝から運動量を少し増やした。いつもの4セットを終えた後に、各10回ずつ2セットをやった。これを1週間ぐらい続けたら、各15回ずつぐらいにしてみようと思う。無理して増やしても、良いことがないから、じわじわと増やしていくつもりだ。柔軟体操はいつも通り。水温が下がってきたから、冷水摩擦に力が入るようになった。今年の冬は風邪をひかずに過ごせるといいなと思っている。会社など、人が集まる場所に行かないから風邪はひきにくいはずだという算段がある。思惑通りに行けば良いが・・・。
 Zは今日も外出だ。お姉さんが深センへ出てきたために、会いに行くとのことだ。だから、昼食は昨日に続いてマクドナルドとなった。昨日はわざと時間をずらして2時近くになってから、出かけた。12前後のピークの時間帯に行くと、5、6人の列の後ろに並ぶことになっていらいらさせられるからだ。今日はお昼になって、ちょうどやることがなくなったため、避けていたピークの時間に行く羽目になった。長い列の後ろに並ぶことになったけれども、幸い、前の人たちの注文がスムーズに進んでほとんど待たずに買うことが出来た。
 マクドナルドにせよ、ケンタッキーにせよ、列に並ぶのが同じ人数だと、待ち時間が日本より長くなる気がする。店員の熟練度の問題もあるが、多くは客がマクドナルドのシステムになれておらず、注文時になってどれにしようかと迷ったり、変更を繰り返したりするからだ。サポーター要員が列の間を行き来して、列の後ろに並んだ人から前もって注文を聞いて、それをメモにまとめて客に渡しておくという光景をたまに見かける。これをやっていると、客はレジについたときはその紙を手渡すだけでよくなるから、注文の処理がスムーズに進むという具合だ。
 ボーッとして順番を待っているときに、突然横から声をかけられて早口で注文を聞かれるから、煽られているような気になるときもある。それでも、全体としては処理が速くなされるから効果が大きいと私は思っている。これが始まった頃は、メニューの内容を印刷した専用の注文用紙があって、客から注文を聞くと、それにチェックを入れたり数量を書き込んでいたしていたようだが、いつの頃から専用の注文紙ではなく、不要な紙を小さく切ったような紙に注文内容を手書きで書いて渡されるようになった。
 楷書で丁寧に書いてくれれば良いが、走り書きのような文字で書かれるから、口頭で述べた内容が正確に伝わったかどうかわからず大変困る。ただ、これは私が日本人だから、解読できないのかと思い諦めている。なぜ、印刷された専用の紙でなくなったのか。恐らく最初に大量に作ったものの、思ったほど使われないうちに、メニュー体系が変わってしまい、使い切れずに残ったためだろう。それだったら、聞いたものをそのまま書くほうが無駄が無くて良いということになったに違いない。
 最近はこのサポート要員の姿をあまり見かけなくなった。これは、私がセットメニューが主体である、価格が安くなるサービスタイムばかりにいくようになったためであるのか、客から注文内容を聞いてメモに書き込んでいくシステムそのものが不合理であるということになったのか、どちらだろう。恐らく前者だと思うけれども、よくわからない。
 そう言えば、マクドナルドというのは、なぜカウンターでレジをする処理になっているのだろうか。販売内容からすると、自動券売機でチケットを購入してもらって、それをカウンターに持っていって商品と交換してもらう方式にしたほうが合理的なような気がする。自動券売機で購入された内容をオンラインで厨房に伝わるようにしておけば効率が上がるだろうに。もっとも、中国の紙幣はまだまだ管理が行き届いておらず、自動販売機を使うのが困難であるのは事実だ。しかし、中国だけでなく、日本のマクドナルドだって、券売機などは使われていない。
 不思議に思ってインターネットで調べたら、券売機というのは私が想像していたよりも、初期コストがかかるものだというのが理由のようだ。他にも、客との対話がなくなる(ありがとうございましたが言えなくなる)。追加注文ができない。券売機の操作が煩わしと感じる客がいる。レジだと顧客情報を入力することができる等の様々な理由があるらしい。確かに、マクドナルドではおまけ販売が頻繁にあるから、客単価を増やすためにも、接客はかかせないのだろう。券売機一つにも、いろいろ話があるものだ。

2011年12月6日

7:00、起床。
 昨日は寝るのが1:00頃になったから、やや寝不足だ。会社に出勤しているときは5時間睡眠でも、十分動けたのだけれども、今は6時間寝ても足りない気がする。緊張感の差だろう。ささっと運動を済ませて、その他の日課を終わらせた。中国語は第二課の単語を読み上げて、単語の詳解のところを一部分だけやった。
 今日のお昼ご飯は、お魚さんがメインだ。いつもは一匹14元ぐらいする魚が今日は7元で売っていたのだと言う。海の魚だというけれど、私には何のさかななのかさっぱりわからない。グロテクスな顔をしているけれども、肉質はしっかりしている。骨も少ないから食べ易かった。最近、食事中には「当鋪」という中国ドラマを見ている。日本風にいうと、「質屋」だ。初回から登場人物が多く、誰が主人公なのかすらわからない。だいたいの人間関係や各人の顔が頭の中に入ってきたのは第3話ぐらいになってからだった。ドラマは、清の末期で、袁世凱が力を振るい始めた政治的には非常に混乱した時代を背景として始まっている。その中で、個々の「質屋」は強力な独立商人として生き抜いていくという流れだ。
 誰が主役なのかが読み取れなかったので、ネットで調べてようやく、ああこの人だったんだと明らかになった。こういう時は気分が乗らず、途中で投げ出すケースが多い。今は他にこれといったドラマがないから、だらだらと見続けている感じだ。時代ドラマだから、歴史の勉強にもなるから我慢してしばらく見続けることにしよう。
 午後になってから、ケーキ(パン)屋にケーキを買いに行った。先月の後半から数えてこれで三度目だ。習慣化し始めている。ケーキ屋についてドアを開けようとすると、なんと鍵が閉まっていた。中は電気が点いているが、店員の姿が見えない。時計をみると、3時少し前だ。ケーキ屋さんが3時のオヤツの時間に店を閉めて何をやっているのだ。店の後ろでさぼっているのか、どこかに買い物に出かけているのか、早く戻ってきてくれ。徒歩で10分もかけてきたのに手ぶらでは戻れない。
 店頭で立って待っていると、子連れの若い母親が来て、私と同様に「あら、開いてないわ」とドアをがたごとさせた。待つ気はないらしく、すぐに諦めて去って行った。続いて、電気自転車に乗った中年の女性がやってきて店の前で下車した。鍵がじゃらつかせながら、ドアのところまで歩いていったから、てっきりオーナーかと思ったら、同じようにドアをガタゴトさせるだけだった。「何で昼間から閉めてるのよ」とぶつぶつこぼしている。
  こりゃ、諦めるしかないかなと思い始めた頃、店の後方にある横のドアからケーキ屋の白い制服を来た店員が出てきた。水が入った掃除用のバケツとモップを持ってよたよたしながら、店の前まで来て鍵を開けた。掃除の準備をするために、後ろの洗い場に行っていたという設定なのだろうが、私はここで10分以上も待っていたのだ。さぼっていたのに決まっている。
 ここの店は忙しくなるほど客が入らないから、店頭にいたところで大して変わらないと思うのだが、どういうことだろうか。さらに不思議なことに、店内に入って、ケーキを物色し始めると、もう一人の店員がカウンターの後ろから現れた。この店員はいったい何をやっていたのだろう。店員は二人とも若い女の子で、ケーキ作りの職人にはみえない。
 ミステリーだが、追求のしようもないから、考えるのはやめにして、さっさとケーキを買うことにした。ところが一番のお目当てのチーズケーキがない。ということは、これまであった、二つ買うとチーズケーキ一つプレゼントのシステムもなくなったということか。尋ねてみると、その通りと頷かれた。ががっーん、10RMB前後のケーキ一つ、働いている時だったら、どうということもないのだけれども、無職の身には、ことのほか堪える。なによりもチーズケーキが目当てできたのに、チーズケーキが手に入らないという悲しさ。泣く泣く、他のケーキを二つ選んで購入した。なんでおまけケーキプレゼントがなくなってしまったのだろう。クリスマスが近づいてきたから、安売りはやらないということかもしれない。チーズケーキがないんだったら、当分来ないぞ。

2011年12月7日

7:00起床。
 今朝も朝食は「パワーブレックファスト」だ。最近はカリフラワーの値段が下がってきてデパートでも4.98RMB/500gで買えるようになった。「パワーブレックファスト」のメインディッシュだから、少しでも安く買えるとありがたい。
 Zは今日も姉のところに出かけた。だから、お昼頃にデパートに出かけて、スーパーで買い物をし、帰りにマクドナルドでバーガーをテイクアウトするというお決まりのコースになった。スーパーは閑散としていて、ゆっくり買い物ができた。平日でもいつもはそこそこ混んでいるのに、今日はがらがらだ。お昼時なのと、天気が雨模様なのが影響していたのだろう。
 メインの買い物は液体洗剤のアタック瞬清である。先日、花王が中国で売り上げを伸ばし始めているというニュースがあって、その中で、アタック瞬清が大人気だと書かれていたからだ。人気の理由は、すすぎが一回で済むことらしい。中国では手洗いで洗濯する人がまだまだ多いことから、すすぎが簡単に済む洗剤として喜ばれているとのこと。私のところでも、大半は洗濯機でやっているけれども、Zが大事にしている服は、彼女が自分で手洗いでやっている。洗濯機でやると服が傷むのだという。
 Zはしばらく前に液体洗剤のWalchを気に入って使っていたから、液体アタックを使わせてみて感想を聞きたいと思っているのだ。ちょうど、Walchもアタックも特売をやっていて、Walchが3kで42RMB強、アタックが2Kgで29RMB強だった。値段的にはアタックのほうが高いということになるわけれども、Zの評価はどんなものになるだろう。結果が楽しみだ。
 マクドナルドいつもの、ビッグバーガーセットとホウレン草巻きを買って帰宅した。毎日毎日マクドナルドでよく飽きないなと思われる方もいるかもしれないが、これが意外と飽きないものである。何よりも、ネットをやりながら片手で食べられるのがいい。もっとも、日本にいるときは弁当屋の生姜焼き弁当やらから揚げ弁当やらばかりを食べていたから、これも中国にいるからこその妥協点なのだろう。
 ネットと言えば、私が一番好んで見るのは、いわゆる「だめブログ」と言われているものだ。だめブログの正式な定義は何なのかインターネットでさっと調べてみたのだけれども、見つからなかった。私なりに解釈すると、無職、ニート、フリーター、派遣社員などの人が、自分のダメなところをさらけ出しながら、日常を書き続けているブログである。たまに正社員の人もいる。借金漬けだったり、パチンコやスロット中毒だったりする人がほとんどだ。FXにはまっている人が多いのも特徴だろう。独身で恋人などはいないのも条件と言える。
 ぎりぎりの生活をしている人ばかりだから、いつのまにかフェードアウトして消えてしまう人もいるし、10年近く書き続けている人もいる。中には、あがき続けて生活を立て直し、だめブログから卒業してしまう人もいる。こういう人たちは、読者から「お前のはもうだめブログじゃない」と烙印を押されるらしい。つまり、私のような「だめブログ」愛好者というのが世の中には存在するのだ。

 「だめブログ」の何が良いかというと、やはり自分をさらけ出しているところだ。そして、そのさらけ出した生活がぎりぎりのところで危ういバランスと保って生活しているところだろう。それこそ、数十万円のお金が不足したら、明日からホームレスみたいな人が少なくないから、内容に常に緊迫感がある。私はサイエンス・フィクションが好きで、その中では主人公が常に危機に追い込まれるんだけれども、その時の緊迫感を超えるものが「だめブログ」の作者たちの生活の中にはある。
 もちろん、これは私自身が派遣で働いたり、現地採用員だったり、現在の無職生活だったりの生活を過ごしていることから、共鳴する部分があり、余計にその緊迫感を身近に感じることができるのだろうと思う。正社員の人たちに、「だめブログ」の話をしても、ノリが悪い。多分共鳴するものがないのだろう。だめブログについて誰かと語り合いたいという密かな欲望を私は抱えている。もっとも実際に語り合ったら、自分自身が鏡に映し出されるようで、あまり気持ちの良いものではないかもしれない。

2011年12月8日

今日は6:45起床。
 いつもの日課をこなした後、淘宝でマイクの餌を購入することにした。今回はサーモン味のドライフードではなく、以前に購入していた半生のドッグフードを探した。いつも同じものでは、マイクも飽きるだろうからだ。昨日は、一軒目は注文を出したものの、在庫切れだと返事が来た。淘宝はこういうのが少なくない。表示上は在庫があるのに、実際に注文をするとチャットで在庫がないと返事が来るのだ。注文してから半日ぐらい経ってから、こういう返事が来ることもあり、非常にがっかりさせられる。
 淘宝には及ばないらしいが、360Buyというサイトがあって、こちらのほうだとテナントが厳しく管理されていて、在庫表示が正しく表示されるようになっているのだそうだ。どうやら、会社登記されているテナントだけが販売を許可されているらしい。最近、淘宝でも、会社登記されているテナントとそうでないテナントを明確に分ける動きが強くなっているのは、こうした競争相手が現れてきたからなのだろう。
 昨晩はさらに一店にアクセスした。念のため、注文をする前にチャットで在庫の有りなしを聞いたところ、返事が全くこない。ほったらかしにしておいて、一晩待っても返事がない。これは珍しい。諦めて、さらに別の店にアクセスした。チャットで質問をしたら、すぐに在庫有りと回答がきた。ここは価格が一番安くて、しかも広東内は送料無料と明記してあった。システム上は送料として金額が載っているから、チャットで送料無料になるんだよねと確認したら、OKとのこと。さっそく発注をした。送料を調整後に、支払いをする。
 淘宝でドッグフードを注文するようになって1年ぐらいが経つ。この間、あちこちのお店で商品を購入した。数ヶ月に1店ぐらいは新規参入と思われる店があって、私が欲しいと思うような商品を激安で出してくる。今回、購入する半生ドッグフードも最初の頃は送料込みで130RMBぐらいだったのが、今では100RMBだ。中国で生産している日本とかヨーロッパ向けの商品だから、為替はあまり関係ないだろう。、世界不況で輸出で儲からなくなったから、海外向けの商品が国内に安く流れているというのはあるかもしれない。
 私の想像だと、メーカーはたくさん買ってくれれば、値段を下げるという方式で、既存の販売店などお構いなしに商品を卸しているのだと思う。淘宝に本気で新規参入する店は、迅速に顧客評価を上げるために、目玉商品を作って利益ゼロで実績を作ることを目指すから、こうしたメーカーのやり方と利益が一致する。既存店は面白くないだろうけれども、もともと仁義もへったくれもない関係だから、問題にもならないのだろう。品質が保証されている限りにおいては、このような新規参入が相次ぐ状況も、消費者としては大歓迎だ。
 もっとも全てのメーカーがそのような売り方をしているわけではなく、中国国内の有名メーカーのビーフジャッキーなどは、もうちょっと落ち着いた値動きだ。むやみに安値で卸すことはしていないらしく、輸出向けの製品ほどには値段が下がらない。逆に物価の上昇に押されて値段が上がっているぐらいだ。日本ほどではないだろうけれども、メーカーと販売店の間に一定の信頼関係が成立している様子も見られる。激動する中国のネット販売の世界が今後どうなっていくのか楽しみだ。
お昼は鴨のビール煮。先日、深センにやってきたZの姉のお土産だ。ビール煮はZの大好物のうちの一つだ。私は焼鴨以外の鴨料理は苦手なのだけれども、Zが嬉しければ私も嬉しいというわけで、美味しく頂いた。
 食事が終わって休憩をした後、久しぶりにマイクの散歩に出た。いつもの広場を2周歩いてきた。強い風が吹いていて気温も低かったから、太陽が出ていたにも関わらず、涼しくて最高の散歩日和だった。マイクは家の中でばかり暮らしているから、強い風に慣れていないらしく、ビューと風が吹く度に、「クゥーン」と不安そうな鳴き声を上げた。いつもは白いもやもやで覆われていて、すっきりしない空も今日は青々と輝いていた。これが秋空なのか、スモッグが風で吹き飛ばされてしまったのか。恐らく後者だろう。
 12月も半ばに差し掛かっている。これかは気温も下がる一方だろうから、気持ちよく散歩できるのも残りわずかだ。そう言えば、温泉に行こうと考えていながら、今年は一度も行っていない。私たちが行く温泉は健康ランドのように何種類もの温泉を渡り歩くタイプのものだから、外に出ても寒すぎない、これぐらいの気温の時にいくのが一番楽しいのではないだろうか。来週ぐらいに行けないか、検討してみるとしよう。

2011年12月9日

7:00起床。
 昨日よりも、冷え込みがきつい。体が寒さを受けきれておらず、体が重い。運動をするのもいつもより、大変だった。水温はまださほど低くはなく、気持ちよく冷水摩擦ができるレベルだ。
 午後になって、Zの学校探しに出かけた。コンピュータの基礎を覚えてもらうためだ。半年ほど前にMS-OfficeのWord、Excel、PowrPointoを勉強してもらったから、その先を勉強してもらおうと思ったのだ。以前の学校は先生もあまりよくなく、教室そのものも綺麗な感じではなかったから、別の学校にすることにした。
 学校といっても、近所にあるのはビルのフロアを一つ二つ使ってやる、小さなカルチャーセンターのようなところだ。規模的にはどれも大して変わらない。それでも、一番綺麗そうで、設備がまともそうなところを選んだ。値段的には以前の学校とあまり変わらない。「MS-Office、メール、ハードのメンテナンス」がワンセットになったものが、880RMB。ハードのメンテナンスだけなら680RMB。Wordは280RMB、Excelは320RMB。一番覚えてもらいたいのはハードのメンテナンスなのだけれども、メールの使い方も覚えてもらいたい。理想的にはメールアドレスの設定は自分でできるようになってもらいたいところだ。
 そうなると、ワンセットになった880RMBのコースとなる。MS-Officeは以前にやっているけれども、仕事で使っているわけではないから、大半は忘れてしまっていることだろう。復習になってちょうどいい。疑問があるのは、ハードメンテナンスの単独コースが680RMBだということ。ワンセットのコースが880RMBだということを考えると、差が小さすぎる。
 「このワンセットのコースのハードメンテナンスの研修と、単独コースのハードメンテナンスのコースの内容は同じなの。価格がほとんど違わないけど?」と聞いてみた。
 「ワンセットのコースは単独だから、各々の内容が詳しくなっているんです」
 「そうなんだ・・・。困ったな」
 「どうしてですか?」
 「一番勉強して欲しいのは、ハードメンテナンスなんだけれど、メールも覚えて欲しいんだ」
 「だったら、ワンセットのコースがいいですね」
 「しかし、ワンセットのコースだとハードメンテナンスの部分が簡単にしか説明されないんじゃないか?」
 「そんなことはないです。教えるべきものは、全て教えます」
 うーん、やっぱり、単独コースのほうが詳しく教えることになりそうな気がする。ただ、Zの現状を考えると、一度にたくさん教えてもらったところで全てを吸収するのも難しいことだろう。ワンセットのコースで復習も兼ねて一通り全部やってもらって、まだ足りなかったら単独コースで補充してもらうとしよう。
 そう決めて、支払いをした。880RMB+カード費用?+なんとか=910RMB。日本に比べれば、天地の差ぐらい安い。前回も、そこそこ真面目に取り組んでいたから、ある程度の結果は期待できるだろう。頑張れ、Z。 

2011年12月10日

7:00起床。
 いつものように日課をこなす。寒い日が続いているから、さすがに水温も下がってきた。冷水摩擦をやるのにも気合がいる。冷水摩擦の効果がどれほどのもんのなのか、本当のところ、全くわからない。心臓の真上をごしごしやると、心臓がきゅっと反応をする。こうやって反応力を高めておけば、心臓麻痺で死ぬことはないのではないだろうか・・・なんてことを考えている。
 ここ二日間、頭が重い。特に首の後ろが重く不快な状態だ。急に気温が下がったためだろう。首のところに巻く電熱器もあるが、一旦不快な感じがまとわりつくと、後からやってもなかなか効果が上がらない。それに、首の周りに巻いておくのもうっとおしい。昨日は、結局頭痛薬を飲むことになってしまった。頭痛薬を飲んでも問題の解決にならないばかりか、助長しているだけのように思うから、できるだけ避けたいところだ。今日は我慢できるだろうか。
 お昼はデパートのレストラン・フロアへ行った。フード・コートの部分は大賑わい。レストランのところはガラガラなのは相変わらずだ。寿司屋になるはずの店は、まだ工事中のカバーがかかっている。あと1,2週間もあれば開店することだろうから、楽しみだ。何を食べようかと、フードコートに溢れる客の間をぬって歩いた。すると、多くの客が電熱プレートの上に大きな魚をのせた料理を箸でついているのが目に入った。
 「美味しそうだね」
 「『烤魚』ね」
 「あれにしない?」
 「いいわよ」
 Zも同じ気持ちだったらしく、すぐに決まった。フード・コート用のチャージカードを渡すと、カウンターの前に群がっている客たちの間に割って入って素早く注文してくれた。チャージカードで支払いをして、レシート代わりの交換チケットをもらうと、席探しだ。どの席もいっぱいだったが、なんとか空きを一つ見つけて座った。深センにやってきているZの姉の話などをして数分が経った頃、チケットの番号を呼ぶ声が聞こえた。「○○(数字)、○○(数字)」と張り裂けんばかりの声で叫んでいる。慌てて、カウンターまでZが飛んでいった。 
 男性の店員が烤魚を載せたボンベ式の電熱トレーを持ち、Zはご飯と冬瓜の切り身、そして豆腐皮を載せたトレーを持って戻ってきた。想像以上に魚が大きい。他にも何か注文するつもりだったけれども、これだけで十分お腹がいっぱいになりそうだ。魚そのものはすでに焼き上げてある様子だ。火をつけて、トレーの中の料理が温まるのを待つ。スープがぐつぐついい始めたところで、冬瓜と豆腐皮も投入した。
 十分に煮込まれたのを見計らって、箸を伸ばす。肉厚の魚だ。皮がこんがりと焼けていて、さくさくとした食感で食べることがでいる。烤魚が流行してから数年が経つと思う。時々、食べる機会があったのだけれども、烤魚というよりも煮魚により近いものがほとんどだった。この店のは、フードコートということもあって、一気にさばくことを目的として、あらかじめじっくりと焼きこんであるのだろう。これまで食べたことのある烤魚の中でもっとも烤魚らしい味を出していた。64RMBということを考えると、非常にリーズナブルな料理だ。これから寒い冬を迎えるから、体が温かくなるこうした料理はますます人気となることだろう。やや油がきついから、頻繁に食べるようなものではないけれども、一段と気温が低くなった頃にまた来てみるとしよう。

2011年12月11日

7:00起床。
 気温10度前後の冷え冷えとした日が続いている。どんどん寒くなっていくのかと天気予報を調べてみたら、明日からしばらくは暖かい日が続く模様だ。一息つけそうだ。そうはいうものの、気温の上下があると、風邪をひき易くなる。体調に注意を払っていかなければならない。
 会社に行かずに毎日家にいると、様々なものの消費が速い。
 今日気づいたのは、マウスの電池である。つい最近電池を入れ替えたばかりだと思っていたのに、また電池切れになった。電池そのものは充電可能なものを使っている。サンヨーのeneloopというのだ。以前は中国でよく出回っているGPブランドの充電池と充電器をセットで使っていたのだけれども、GPブランドの一般バージョンの充電器は充電が完了したかどうかわからないから不便だ。急速バージョンの充電器を買えば、充電完了が明示されるのだけれども、価格が跳ね上がる。迷った結果、どうせ高くなるのだったら、別のブランド製品も考慮しようということになり、淘宝で探した結果が、現在使っているPOWERFOCUSという急速充電器だ。これは充電の程度もグラフィックで表示されるという優れもの。これとサンヨーのeneloopをセットで使っている。多くの充電池メーカーは、自社製の充電器を使うようにと勧めているから、その点が少し心配だったけれども、今のところ問題はない。
 話が逸れた。マウスの電池が早くなくなるのも当然だ。以前は、帰宅後の2,3時間しかPCをいじっていなかったのが、現在は毎日10時間ぐらい家のコンピュータを触っている。マウスの電池だけでなく、キーボードの電池だって、早くなくなる。一番目立つのはミネラルウォーターだ。今まで会社で飲んでいた分を全部家で消費するから、これまでの倍ぐらいのスピードで水がなくなっていく。家にいると、会議もないし、トラブルもないから、常にコーヒーを飲んだり、お茶を飲んだりしているから、余計にそうなる。特に意識はしていないが、トイレで消費する水だってばかにならないことだろう。食事もそうだ。会社で食べていれば、一食8RMBの負担だった。家で食べると、少なくとも倍だ。マクドナルドで食べると、ビッグマックセットとホウレン草巻きの合計で27.5RMBとなり、3倍を超える。馬鹿にならない差である。こうやってみると、会社を退職すると、給与以外にも金銭的なマイナス要素が多いことがわかる。
 一方、プラス要素もある。これまでむやみやたらとネットで買っていた様々な商品の購入量が急激に減った。スーパーで買っていた食品類にしても、以前は一体何を買っていたのだろうと思うぐらいに少なくなった。もちろん、家計簿をつけて意識して減らしてきたのだけれども、多くは心の余裕がないことからもたらされる無駄な買い物だったと言える。浪費癖が直ったのは大きな収穫だ。もっとも、収入が得られるようになれば、また直ぐに元の状態にもどってしまうことも考えられる。せっかく家計簿をつける習慣を身につけたのだから、今後もずっと続けていけたらと願っている。

 今日のお昼はお魚さんと野菜炒めだ。市場で買ってきたそうだ。Zと暮らし始めたばかりの頃は、市場で買うのには反対して、デパートのスーパーで買うように強く要求していた。市場だと、どんな品物が入ってくるかわからないし、何かあったところで、そのテナントだけが消え去るのみだろうから不安だったのだ。しかし、機会があって、時々食べているうちに、野菜に関しては特に市場のもののほうが、味が良いことがわかってきた。肴も新鮮でなおかつ安い。
 野菜と魚が市場でOKならば、肉も市場で買ったらと思うのだけれども、肉に関してはZのほうが慎重で、生きた鶏肉をその場でさばいて買う場合以外は、豚肉にしろ牛肉にしろ、市場では決して買わない(注)。市場の肉に関しては、ニュースなどで散々騒がれているから、不安なのだろう。何よりも、冷蔵庫も使わずに板の上にドテっと肉を広げて売っているのが不安をそそるのだろうと思う。

追記(2011年12月25日):この記事を書いて以来、なぜか市場で買った豚肉が毎日のように食卓にのるようになった。理由は不明だが、正直なところ、市場の肉はデパートのスーパーで売っているブランド肉を上回るぐらい美味しい。肉に弾力があるし、味が深い。安全のため、市場の中でも高い肉を売っている店で買っているのだそうだが、それでもデパートの肉よりはるかに安いとのこと。ちょっと心配なんだけどね、本当は。
夕食は久しぶりに火鍋である。以前は家でもよく火鍋やら焼肉やらをやったのだが、最近はなかなかZの許可が下りなかった。火鍋や焼肉をやると、油が部屋に飛び散るらしいのだ。準備も後片付けもほとんどZがやるから、あまり無理は言えない。ひたすらお願いするだけだ。数日前からねだりにねだって本日ようやく火鍋が実現した。数ヶ月前に買った小肥羊の火鍋スープを使う機会がようやく来た。
 「準備できたよ~」の声で、食事開始。小肥羊特有のスパイスの香りが部屋に広がる。小肥羊というのは中国全土で有名な羊をメインとした火鍋のチェーン店である。他の火鍋屋さんと違って、原則としてタレを使わずに食べることになっている。肉に染み込んだスープの味だけで十分楽しめるようになっているのだ。また、肉質がよいためなのか、羊の育て方に違いがあるのかはわからないが、じっくり煮込んでも肉が柔らかいままなのも特徴とされている。値段は一般の火鍋屋よりも少し高いぐらいだが、その名声に惹かれてか、特に冬の季節は大入り満員だ。
 その小肥羊が提供している肉やスープがスーパーでも販売されていて、家庭でも容易く小羊肉が楽しめるようになっているのだ。始めてそのスープを家で使ったときは、おおっー本当に小肥羊の香りだと感動したものだ。慣れてくると、さすがに店の味には及ばないことに気づくけれでも、それでも他のブランドのスープよりはずっと美味しい(ただし、値段も一番高い)。
 もっとも、我が家では、Zが羊肉が嫌いなこともあってたいていは牛肉と豚肉の火鍋となる。ジャスコで買った豚バラ肉と近所のデパートのスーパーで買ったシャブシャブ用の牛肉が今日のメインだ。スーパーの牛肉は安いのを買ったこともあって今ひとつだったが、ジャスコの豚バラ肉はさすがに美味しい。Zは脂の多い肉が嫌いだから、私が全部食べてしまった。さすがに腹いっぱいになった。
 次回は是非焼肉を食べたいところだが、許可が出るのはいつのことだろう。

2011年12月12日

6:30起床。
 本日も元気に日課をこなした。早朝はまだ寒く、昨日天気予報で言われていたほどの暖かさは感じなかった。今朝の「パワーブレックファスト」はソーセージをいつもの5本から3本へと減らした。昨日、火鍋で肉を食べ過ぎたため、胃が弱っているようだったからだ。私が食事を終える頃に、Zが豆乳を作り始める。数日前から、Zは豆乳を作って残ったおからを
マイクに食べさせ始めた。ソーセージを細かく切ったものを混ぜてやると、嬉しそうにパクパクと食べて瞬く間にお皿を綺麗にしてしまうのだ。
 私も今年の初めぐらいまで、よくおからをあげていた。最初の頃は喜んで食べていたのだけれども、途中から飽きのかなかなか食べてくれなくなり、とうとう食べさせるのを諦めてしまった。恐らく当時は生系の高級フードばかり食べさせていたのがいけなかったのだろう。最近はドライフードなどの粗食を中心にしているから、おからが美味しく感じるのに違いない。冬になって寒くなってきたから、暖かさがおからが美味しさを増幅しているというのもあるかもしれない。おからには消臭作用があるらしく、おからを食べているとマイクの犬臭さが嘘のように消える。飽きずにずっと食べ続けてくれると非常にありがたい。
 9:00頃、Zはコンピュータースクールに出発。どうなることかと心配だった。お昼近くになって、元気な様子で帰ってきたから、きっとうまくいったのだろうと一安心した。感想を聞くと、先生の説明そのものは以前の学校のほうが良かったそうだ。今日の先生は教科書を読み上げるような調子でしゃべるだけだったから、もし勉強するのが始めてだったら何もわからなかっただろうとのことだった。一方、設備のほうは今回の学校のほうがよくて、部屋も綺麗だし、コンピュータも新しいものだったとのこと。確かに以前の学校は倉庫のような、コンクリート剥き出しの部屋にコンピュータを並べてあるだけだったから、環境は今回のほうがずっといいだろう。
 環境は確かに大事だが、本当に重要なのは授業の中身だ。クラス形式ではなく、来た人各々に進度に合わせて教える方式だから、本人次第でどれだけ学べるかが変わってくるわけだけれども、Zは事務仕事の経験がないから、どの部分が重要なのかも感じがつかめない。だから、教科書の内容をどれだけマスターするかだけが指針となる。そういう意味では、以前の学校のように毎度課題や宿題を与えてくれて、それをこなす方式のほうが良かった。今回の学校は宿題もなさそうだから、表面的になぞっただけで終わってしまうのではないかと心配である。まだ始まったばかりだから、しばらく様子を見るとしよう。
 お昼は魚あり海老ありの豪華版だった。魚は今日は特によく味が染み込んでいてボリュームもあり食べ応えがあった。海老は自然の甘味があり、一匹一匹がぷりぷりとしていて、ポン酢をつけて食べるとたまらない。野菜もしゃきしゃきとした食感で美味しかった。どれも美味しいのは季節的な要因もあるのだろう。魚と海老と野菜で合計30RMBとのこと。こんなに美味しい料理が30RMBで食べられるとは大変ありがたいことだ。
 午後はZと一緒に理髪店へと行った。先日二人で散歩をしていたときに、まともそうな店が何軒が集まっている場所を目にしていたから、そちらへと足を向けた。そのうちの一軒が、料金を正面のガラス窓に明示してあったから、今日はそこに決めた。髪を切るのと、洗うのと、乾かすの三点セットで20RMB。Zは前髪を切るだけだったから、15RMB。ドアがないオープン式の店だともっと安いところがあるけれども、ちゃんとした内装がしてあって、空調が効いている店だと、この辺りではだいたいこれぐらいの料金だ。前回行った近所の店よりは、だいぶきちんと切ってくれてまずまず満足だった。会社に行っていたときに通っていた店と比べるとさすがにワンランク落ちる感じだけれども、コスト・パフォーマンスから判断すると悪くない。次回もこの店にしようかと思う。
 アパートに戻る途中でケーキ(パン)屋に寄った。このケーキ屋は数ヶ月前にオープンした店でアパートのすぐに近くにある。かなりローカル系のケーキ屋だから、今まで買ったことがなかったのだけれども、試しに店内に入ってみた。パンやら、ケーキやら、一通り眺めてみると、値段はともかくとして形が・・・。やらた素人っぽい造りだ。ロールパンなどはくしゃっと潰れてしまった形をしている。店に出していいのか?と思われるほど。材料さえしっかりしていれば、大丈夫だろう。そう考えて、ドーナツ1個とナツメのパウンドケーキを一切れ買って帰った。味のほうは値段なりにという感じだった。もう一度行く可能性はなさそうだ。やはり、いつものチーズケーキの店のほうが無難なようだ。

2011年12月13日

7:00起床。
 最近は体が重くなる一方だ。そろそろ疲労が溜まってきているのだろうか。運動もたまには休んだほうがいいのだろうかとの疑問が頭をもたげてくる。そうは言うものの、日中になると体の調子はいい。全く問題ない。やはり朝の寒さが体を重くしている最大の原因だと思われる。
 本日は、深セン市内に出かけた。朝ご飯は、近所の店で、Zは豚雑米粉、私は豚雑湯(ポークスープ)だ。私はマクドナルドが良かったのだけれども、Zに押し負けた。朝から淡水化物は避けたい気持ちもあるから、それでいいとしよう。
 いつものコースで市内へ出て用事を済ませて、東門でショッピングだ。私は付き合いきれないので、マクドナルドで待つことにした。今日はカプチーノのM(15RMB)を注文した。3Fのバルコニーでゆっくりしていようと思ったら、3Fは午後にならないとオープンしないとのこと。残念だ。仕方がないから2Fの窓際近くの席に陣取った。ゆっくり読書をしながら、時を過ごす。お昼が近づくにつれて、最初はがらがらだった周囲の席も徐々に埋まってきた。平日だということもあって、それでも皆、一つ二つ間を置いて座っている。二人席に一人で座っている客が多いのはなぜだろう。アパレルが販売の主体である東門という場所柄を考えると、午後の出勤待ちの人たちだろうか。或いは、平日の休みを友人と過ごすための待ち合わせの時間までをここで過ごしているのだろうか。土日の混雑時の時とは違って、皆ゆったりとした顔をして座っているから、こちらも落ち着いた気分になれる。
 無職生活も3ヶ月目になる。先月の末にここに来たとき、すでにリラックスモードに入っていたと思っていたけれども、今の気分と比べるとまだざわついた感じが残っていたように思う。今日は本当にゆったりした気分だ。仕事上の心配なしに生活できると、心が落ち着くものだと改めて知った。気温が下がってきて、服に包まれた体の温もりを感じることができることも、神経に安らぎをもららすのを手伝っているのだと思う。
 もっとも、本当のところは心配しなければならないことがたくさんある。日に日に減っていく蓄えのことやら、保険がないことからくる体の不安等々。これらの心配がなかったらどうなるのだろう。目を閉じたら、眠り込んでしまって二度と起き上がることができなくなりそうだ。いろいろ心配があってこそ、人間は生きていけるのかもしれない。
 マグカップのカプチーノが空になった頃、Zがショッピングを終えて戻ってきた。ブーツ一足とセーターを一着買ってきたようだ。満足のいくショッピングができたらしく、満面笑顔だった。ひと休憩してから、いつもの中華レストランで食事にした。私はすっかり定番になった白切鶏の定食だ。下記の写真のもので20RMBである。東門というショッピング街の近くのレストランであるということを考えると、非常に安い。一方で、日本にいた頃に弁当屋で買っていた生姜焼き弁当が350円ぐらいだったことを考えると全く安くない。物価の比較というのは難しいものだ。
食事を終えたら、いつものように地下鉄とバスの組み合わせで帰宅した。毎日やっている運動が効果を発揮してきたのか、気温の低下が良い影響をもたらしたのかはわからないが、本日はずっと体調がよく、頭痛も起らなかった。この調子で冬を乗り切りたいものだ。

2011年12月14日

5:20起床。
 4:40頃に目が覚めてしまった。いつもは、騒ぐマイクにビーフジャッキーを一本やって再度眠りに着くのであるが、今日はなぜか眠気がやって来ない。ずっと横になっているのももったいないから、とうとう起きることにした。
 十分に眠れていないにも関わらず、日課の運動は調子よくできた。午後から眠くなるかもしれない。運動を終えて着替えると、6:20。久しぶりに朝マックで朝食をすることにした。保安員を起こして、鍵を開けてもらって外に出た。まだ真っ暗だ。最近は7:00頃まで寝ていることが多かったから、日が昇るのがこれほど遅くなっているとは気づかなかった。
 マクドナルドに到着すると、店員二人が高さ2メートルぐらいあるアルミの脚立を立てて、店の上部をぐるりとカバーしている看板を雑巾を使って拭いていた。中国の郊外の店はオープン後は全く看板の手入れをせず、吹きさらし、壊れっぱなし、というところが多いから、さすがマクドナルドといったところだろう。到着まではホットドッグを食べると決めていたのに、レジの前に立ってみると急に空腹を強く感じて、ダブル・ソーセージマフィンに注文を変更した。朝メニューの中ではこれが一番腹持ちがいいのだ。最近は自分で作るボリュームたっぷりの「パワー・ブレックファスト」になれてしまっているから、朝マックのメニューではやや物足りないところだ。
 品物を載せたトレーを受け取って、窓際の席につくと、一つ向こうの席にいつものオジサンが寝ていた。冬になって寒くなったためだろう。以前の白い上下のジャージ姿ではなく、ジーパンにウィンドブレーカーと厚着姿になっている。店内の明かりもまだ暗いままで、光があるのはレジとキッチンだけだから、ぐっすりと眠っていた。
 このオジサン、ここで冬を越すのは何度目なのだろう。昨年からいたのだろうか。無職になって、時間が経ってきたためか、妙に親近感が湧く。もっとも、このオジサンが無職とは限らない。身なりはさほど酷くないから、昼間はどこかで仕事をしている可能性もある。先日、私は「だめブログ」が好きだという話を書いた。こうやって、無職な生活を続けていると、私もだんだん「だめブログ」的になっていく。もちろん、実際にはそこまで追い込まれるには長い時間が必要なのだけれども、放っておけば、じわじわとその時が近付いてくるから、何らかの手を打たなければならない。
 日本にいるときもそうで、会社勤めをやめて、中国に来ることを決意した後は、派遣(当時は請負業務だったか?)であちこちの工場へ行った。旅館やホテルでも勤めた。そうした時、一つの職場を離れる度に、さてこれからどうしたものだろうと途方にくれた。もちろん、最終的には中国に行きたいという気持ちあったけれども、それまで健康で働けるのだろうか、怪我したりはしないだろうか、お金を貯め続ける意思を持ち続けることができるのだろうか、次は雇ってもらえるだろうか、という不安に苛まれていた。
 一方で、こうした一つの職場を離れてから、次の行き先へと移る間には、何かこう新たな人生への期待というもの包まれて、生きる意欲がふつふつと湧いてきたものだ。もちろん、本当に困ってしまうときもあって、そこまで行ってしまうとそんな余裕もなくなってしまうわけなのだけれども、その一歩手前の、こうやろうかああやろうかと考えているときは、困っている中でも生き甲斐のようなものを感じるのだ。生きねばならない、何とかしなければならないといった生に直結した力が沸き起こってくる気がする。
 これは会社で仕事上の困難に直面して、何とかしようと考えたりするときの気持ちとは全く異なったものだ。身体にまとわりつくようなドロドロとしたもののない、
生命のエネルギーといったものが体から溢れ出てくる感じである。理解され難い話かもしれないが、47歳(46だっけ?)になってもこのような気持ちを持てることがすごく嬉しい気がする。

2011年12月15日

7:00起床。
 昨日早く起きたためだろう。今日はぐっすりと眠れた。それでも、朝は体が重い。インターネット上の情報では気温は数日前よりも上がっているが部屋の中はさほど暖かくはならない。厚着に慣れてしまったから、暖かくても当然だと体は受け取ってしまうのだろう。コンピュータを使っている時は、足元に足熱器というのを置いて、足を暖めている。
 昨年購入したもので、四角形のクッションに両足の先を入れられるほどの20センチ幅の穴が開いていて、そこに足を差し込んで使うのだ。クッションには電気コードがついていて、これで熱を送る仕組みだ。電気毛布の足専用版といったところだ。記憶によると、50RMB前後のリーズナブルな価格だった。電気料金も、説明書に書いてある限りでは1時間0.01RMB程度だというから非常にリーズナブルだ。
 昼食を終えた後、デパートのスーパーへ買い物に出かけた。朝食の「パワー・ブレックファスト」に使うソーセージを買うのが目的だ。1日5本ずつ食べるから、20本入りのを買っても4日でなくなってしまうから、頻繁に買わなければならない。今日は20本入りのを二袋買っておいた。その他、豚肉やらおやつやらを買って約88RMB。収入がないとお金に足がついたようにどんどん財布から出て行くばかりだ。
 中国で生活をする上で、大切なものは何かと言うと、お金はもちろん大切なものなのだけれども、それ以外に私の場合は中国語が重要だ。だから、この無職な時間を生かして中国語の勉強に励んでいる。しかし、実際のところ、中国語がどれだけ生活上で役に立つかというと、疑わしい部分がある。デパートのスーパーへ買い物に行けば、一言だって中国語なんていらない。レジにはデジタル表示がついているから、料金は明確だし、デビットカードを使って支払いをするにしたって、手順は決まっているから中国語など使う機会はない。
 中国に来て、大学の中国学習コースに入ったばかりの頃のことだ。私が行ったのは貴州省の省都である貴陽から車で1時間ぐらい離れた郊外にある貴州大学というところだった。当時はまだ、その地域にはスーパーなどという洒落たものはなくて、生活用品は近所の小さな店や露店へ行って、「これ、いくら」、「あれ、いくら」と言って買うしかなかった。
 到着したばかりの頃は、トイレットペーパー1個買うのにだって立ち往生した。いくらするのかもわからず、どうやって買うのやら全く見当がつかなかったから、すでに何年も中国いる日本語教師の方についていってもらって、買ってもらうような有様だった。大学の寮には蛍光灯がついておらず、白熱球しかなかったから、自分で電気屋さんにいって蛍光灯の部品を買って組み立ててもらい、寮に戻った。部屋のひと隅から対面へと針金を通して、そこに組み立てた蛍光灯をぶら下げて部屋の明かりとした。
 そういう生活だと、中国語力は非常に重要になる。お釣りの金額にしたって、最初の頃は単語としての数字は知っているものの、ペラペラと「○○元○毛」なんていわれると、最初の○○元までは聞き取れものの、その後がよくわからない。初めて、毛(角)の単位まできちんと聞き取れたときはひどく感動したものだ。
 ところが、その後、(一度日本に半年ほど帰国後)天津へと移って仕事をするようになると、そのような生活上での中国語の必要性は格段に減った。スーパーもあるし、ケンタッキー、マクドナルドもある。仕事上では中国人とのやりとりがあるから、中国語は必要になるが、生活上では全く使うことがなくなった。代わりに重要になったのが、インターネットである。天津での仕事がインターネットの2次プロバイダーをやっている会社であったこともあって、ネットは使い放題だった。貴州にいた頃は、日本の情報など全く入らなかったが、ネットさえあれば情報はどんどん入ってくる。
 天津の次に働くことになった東莞での仕事探しも、ネットがあったからこそ見つかったと言える。その後も、私の生活の中でインターネットが占める重要性は高くなる一方だった。このホームページで時々中国のニュースに関して取り上げているが、もとネタはほとんどが日本のネット上のニュースであることからみても、私がどれだけインターネットに頼りきりになっているかがよくわかる。
 もし、現在、「インターネットを使えなくなる」のと「中国語が使えなくなる」のとどっちかを選べと言われたら、迷いながらも、「中国語が使えなくなる」ほうを選びそうだ。中国語が使えても、インターネットが使えないのでは、目と耳がないのと同じだからだ。中国語はまた覚えなおせばいい。
 インターネットがもたらす情報と便宜性はそれほどに重要だ。商品の価格にしろ、飛行機チケットの価格にしろ、旅行先の情報にしろ、何でもインターネットだ。淘宝での買い物もそうだ。ここしばらく書いている私が好きな「だめブログ」たちだって、インターネットがなかったら読むことはできない。インターネットがあれば、商品を探しにあちこちを駆け回る必要もない。マウスとキーボードをチャッチャと動かすだけで商品が手に入る。インターネットはグローバル化を促進し、人と人との距離を縮めた。ブログやメール、チャットを通じて遠くの人とのコミュニケーションが容易くとれるようになった。情報を足で取る必要もなくなった。中国のような多くの場所で定価があってないようなところでも、ネットさえ使えばだいたいの妥当な価格というものが絞れるようになってきた。
 実際に、もしインターネットがない環境に置かれたら、私の生活がたちまち行き詰ってしまうことは容易に想像できる。まず日本の情報が全く入らなくなる。せいぜい、月に1度香港に行って、書籍類を集めてくるぐらいだ。日本がどんな風に変わっていっているのかも全くわからない。大事件が起ったところで、中国の新聞を通じてしか知ることが出来ないわけだから、どの程度の事件なのか把握しようがない。あの東日本大震災に対する印象だって、インターネットがあるのとないのとでは全く異なってくることだろう。
 一方、インターネットが存在するからこそ、失われたものもある。例えば、私は現在仕事もなく、ほとんどを家で過ごしている。話す相手と言えば、Zだけだ。ときどき日本から来た日本人と話す機会もあるけれども、全体からすると本当に僅かな時間だ。あとはたいてい、家にこもっている。なぜ、そんなことができるかというと、インターネットを通じて社会の動きや他の人の生活を知ったり、掲示板や自分のホームページを通じて自分の考えを述べたりする機会があるからだ。日本のことだけでなく、中国でどんな動きがあるのか、或いはもっと身近な話でジャスコがどの街にできたとか、そんなことだって、インターネットを通じて情報を手に入れている。
 もし、そのようなことができなかったら、否応なくもっと外に出て活動せざるえないことだろう。私はもともとZ以外の中国人とも私的な付き合いは一切ない。日本でだって限られた数の友人としか付き合いがなかったほどだから、中国でわざわざ中国語を使ってコミュニケーションをするなどは疲れるだけだ。しかし、もしインターネットがなかったとしたら、その私でも、恐らく中国人との付き合いを求めることになるだろう。それは、単に情報を取るということだけではなく、人間として社会との繋がりを求めることを必要としているからだ。もちろん、そうなる前に現地の日本人会などに参加して付き合いを広げることも十分考えられる。
 つまり、インターネットは人が孤立して生活することを可能にした。それは人が元来、人と人との繋がりを通じてしか得られなかった情報や人間として必要な社会との繋がりを、人間と人間の直接の関わりなしに得られることを可能にする擬似ネットワークを提供してくれたのだ。これは孤立する人間に対して大いなる便宜性を与えたと同時にその孤立を一層深める役割を果たしたのだろうと思う。現在、ワーキング・プアとかニートとか派遣社員の多くは、もちろん例外はあるだろうけれども、非常に孤立した生活を送っている。もし、インターネットがなければ、彼らの大半は否応なく別の方法で社会との結びつきを深めることになっただろう。孤立してしまった弱者には力がなく、社会に影響を与えることができない。ブログ炎上などの例をみるように匿名の一人としての力は持つものの、弱者同士の連帯をもつこともできず、ただ虐げられていくだけだ。インターネットの功罪のうち、罪の一つはここにあると私は思う。 

2011年12月16日

5:40起床。
 今朝から少し運動量を増やした。いつもの4セットの後にやる各10回2セットの運動を15回にした。じわじわと数を増やしていくとしよう。朝食はマクドナルドにした。カリフラワーの準備をしていなかったのと寝室にPCがあるため、時間潰しをしないとZの睡眠を邪魔してしまうことになるためだ。
 朝マックの注文は久しぶりにホットドッグにした。たまには食べないと商品としてキャンセルされてしまうのではないかと心配だったからだ。私一人の力など知れているだろうけれど、気持ちだけでも応援したいところだ。実際のところ、中国人の間でのマックのホットドックの人気はどうなのだろう。他の商品に比べて売れているのだろうか。地下鉄の列車の中にある液晶テレビ広告では盛んに宣伝されていたが、実際にどれだけ売れているかとなると、疑問が残る。
 朝マックのレジの前にはホットドッグの写真が大きく立てかけられていて、マクドナルドがこの商品の販売にいまだ力を入れていることはわかる。マクドナルドのような巨大な企業が一つの商品を開発して売り出すということは、少なくとも材料の手配に関しては長期間に渡る契約等をしてしまっていることだろうから、成功するにしろ、失敗するにしろ、一定の量を売り切らなければならないことだろう。だから、広告に力を入れているかどうかでは、本当の売れ行きは見えてこないに違いない。
 実のところ、今日のホットドックは、私が手をつける前にすでにパンが割れていた。つまり、包みを使わなければ綺麗には食べられない状態だったのだ。これは商品開発の段階ですでに問題があるのではないだろうか。インターネットで日本のマクドナルドのホットドッグを検索してみたら、新商品の「マックホットドッグ チリ」が先月発売されていることがわかった。その写真をみると、日本マックのホットドッグも、中国マックのホットドッグと同様にパンの中に埋まるようにソーセージが配置されていたけれども、パンが割れて切れてしまっている様子はなかった。
 この写真は取材広告のものなので、特に綺麗に作られたものを掲載しただけという可能性も捨てきれない。ただし、インターネットをざっと検索してみた限りはパンが割れて食べにくいという評価はなかったから、日本マックのホットドッグのパンは中国マックのもののように容易に切れてしまうことはないのではいかと思う。まして、手にする前から切れているというようなことは。
 写真からはもう一つ違いがわかった。2種類の写真があったから、どういうケースでそうなるのかわからないが、ホットドッグの包装として中国マックと同様にくるくると巻いてあるものと、船のような形の包みに入れてあるものがあったのだ。私のような不器用な人間には普通の包みを活用しながらホットドッグを綺麗に食べるというのは非常に難しい。是非、あの船形の包みを中国でも導入してもらいたいものだ。
 とにかく、パンが割れてしまうというのは大問題だ。私が勝手に想像するには、中国マックのパンは腹が膨れるように成分構成を本来のものと変えているに違いない。だから、切れ易いのだ。日本マックのホットドックに関しても、ハンバーガーよりも食べにくいという評価があったから、少々食べにくいのは仕方ないにしても、切れてしまうのは論外だろう。早急になんとかしてもらいたいものだ。ああ、それににしても、新製品の「マックホットドッグ チリ」が食べてみたい。このチリ・バージョンは中国でも人気が出そうな気がするから、是非導入して欲しい。頑張れ、中国マック。
 マクドナルドから家に戻ってくる途中、強い風が吹いているのに気づいた。路傍に植えられた木の枝が折れんばかりの勢いで風が吹いていた。その割に寒さは感じなかったから今日は暖かい日になるかもしれない。そんなことを暢気に考えながら、アパートの階段を携帯電話をいじりながら上っていたら、足を滑らした。ガン!頭に音が響くほどの勢いで、ステンレス製の階段の手すりに顔面から激突した。ミシッと首の筋肉が鳴る
音が聞こえたほどだった。首の骨が折れるかと思った。幸い、痛みほどの影響はなかったらしく、ホームページを書いている現在はなんともない。最近首の運動に力を入れていたのが良かったのだろう。いや、その前に転ばないように足元をみて歩くように気をつけよう。保険がないから、身の安全にはよくよく注意を払わなければならない。深く反省だ。

2011年12月17日

5:30起床。
 昨日の顔面激突事件の影響は、幸いにもなかったようだ。昼頃に、背中と顔の一部に軽い痛みが走ったような気がしたから、これは翌日になったらひどいことになるかもと心配していたのだ。何事もなくて本当に良かった。今朝も元気に運動をこなした。早朝、体が重く感じる現象も、なぜだか姿を消してしまった。実際のところ、ここしばらく体調が非常に良い。
 先月ぐらいまでは、お昼に過ぎになると眠くなって、うとうと昼寝をしてしまうことがしばしばあった。ところが12月になってからは、昼寝の必要が全くなくなってきた。長時間PCの前に座っていても、さほど疲れないし、朝早く起きても夜の就寝時間まで元気に活動していられる。仕事のストレスがなくなってよく寝られるようになってきたこと、冬になって気温が下がったこと、冬の寒さに適応してきたこと、毎日の運動が効果を発揮してきたこと、様々な原因が重なってそうなっているのだろうが、大変有り難いことだ。この状況が長く続くように、注意を払って生活をしていきたい。
 今朝も、マクドナルドで朝食をとった。登校前の、中学生ぐらいのジャージ姿の子供たちが多く来ていた。驚いたのは、子供たちの数人がまとめ買いをしてテイクアウトをしていたことだ。恐らく、同級生らに頼まれて買っていくのだろう。そう言えば、昨晩、日本人のAさんとデパートのフードコートで夕食をとった時のこと、驚くほど大勢の客がいた。レストランフロアがほぼ満席になっていたのだ。マクドナルドで朝食を買う子供たちやフードコートいっぱいの客たちのことをおもうと、中国の景気減速というニュースが全く嘘のように思える。一方で、不動産の下落などは明らかな事実なようだし、政府が銀行の預金準備率の下げる政策をとったことも、景気減速がやや危険な水準に入っていることを意味しているのだろう。これらのちぐはぐな状況がどこで整合性をとるのか、或いは整合性など必要としないまま進んでいくのか、非常に興味深い。
 今朝の日本のYahoo!の記事で、オウム真理教に関するものをみた。オウム真理教は未だに教祖麻原の影響下にあり、社会に対する大きな危険性があり、監視が必要だというものである。オウム真理教に関しては、思い出がある。中国に来る直前(私が29歳頃)に派遣(請負)で某メーカーの光回線生産現場で働いていた。朝がやたらに早い現場で、それがやや難儀だったけれども、終わるのも早くて定時だと3時ぐらいに上がることができた。給与も他の派遣先に比べると2,3割方良かったことを覚えている。
 その現場の宿泊所として、3DKのアパートが提供され、私を含めて3人の若者がそこに住んでいた。台所があり、自由に使うことができたから、自炊すること可能になっていたが、私はほとんど弁当屋の弁当で食事を済ませていた。ある休日の日、部屋を出てキッチンに入ると、コンロの上に妙なものがあった。卵焼きにつかう長方形のテフロンのフライパンの上で、真っ黒なご飯のようなものが煮込まれていたのだ。二人のうちの誰かがそれを食べるのに違いない。何なんだろう。非常に疑問だったけれども、尋ねるの躊躇われてそのままにしておいた。
 しばらくして、私と一緒に住んでいる若者の一人であるDさんが、有名な西のK大学を卒業しているということが噂になって耳に入ってきた。23,4歳ぐらいの、口数は非常に少ないけれども、感じの良い若者だった。派遣で工場で働く人間には気が荒かったり問題を抱えた人間が少なくなく、付き合いに非常に気を使うのだけれども、そうした不安を感じさせないタイプだった。仕事もできたらしく、現場での評判も良かった。
 働き始めて一ヶ月ぐらい経った頃になって、そのDさんが時々無断欠勤をするようになった。工場で働く派遣社員の無断欠勤はさほど珍しい話ではないから、それほど問題にはならなかった。「どうしたの?」と聞いても、「用事があって」と短い応えがあるだけだったので、それ以上尋ねることはできなかった。
 そのDさんが、ある日、突然失踪した。部屋に私物を置いたまま消え去ったとのことである。
 「どうしたんだろうね」
 帰宅途中のライトバンの中で、残った一人に聞いてみた。派遣で工場で働く場合、相部屋となった人とは昼班、夜班と分かれて働きあまり顔を合わさないことが多いのだが、この職場では皆同じ時間帯に働くことになっていたから、送迎のライトバンでは必ず一緒になったのだ。
 「あいつさあ、オウムだったんだよ」
 「ええっ!そうなの」
 「あいつが前に無断欠勤した時あっただろ。いつまで待っても来ないから、俺が呼びにいっただろ」
 「うん」
 「部屋に入ったとき、見ちゃったんだよ。部屋中に○○の写真やら本やらテープやらが散らばっててさあ、びっくりしちゃったよ」
 「ええっ!なんで、教えてくれないんだよ」
 「いや、だって、危ないだろ。そんなこと俺が教えたってわかったら」
 「まあ、それはそうだけど・・・(知らなかったら、こっちがヤバイっつーの)」
 「ほら、あの○○が予言した地震があった日さあ、あいつ休んだんだよね。びびったよ」
 「あの時だっけ・・・」
 衝撃の事実を知らされて、今更ながら思い当たることがいくつかあった。時々部屋から、お経を読むような小さな声が繰り返し、繰り返し聞こえてきていたのだ。てっきり外国語の勉強でもしているのかと思っていたら、宗教に関する何かと唱えていたのだろう。あの奇妙な食べ物も、修行食か何かだったのに違いない。地下鉄サリン事件が起きた沿線で、以前勤めていたこともあって、オウムと聞くと恐ろしいというイメージしか湧かなかったものの、Dさんの短く切った髪と聡明そうで何かを見通しているような澄んだ眼差しを思い出すと、寂しく思った。
 今も多くの若者が、あの宗教に引かれて入っていくという。ニュースによると、原子力発電所反対運動に乗じて勢力を広げるということもやっているそうだ。一つの宗教が広がるということは、人間の心の中に現実に与えられているものでは埋められない空白が存在していることを意味する。私たちが住む現代社会には、明白に何らかの亀裂が生じていて、それがもたらす空白は刻々と広がっているように見える。その空白が何によってもたらされているのか、どうしたら埋めることができるのかを私たちは考えていかなければならないだろう。

2011年12月18日

6:40起床。
 昨晩は、夜中に突然咳が出始めて、睡眠不足だ。風邪をひきつつあるのかもしれない。体そのものはまだ普通に動くから、日課の運動はきちんとこなした。冷水摩擦はどうしたものかと悩んだが、これで風邪を吹き飛ばせと気合を込めてやり抜いた。朝食の念のために風邪薬を飲んでおいた。ひどい風邪になってしまうと、日課の運動だけでなく、せっかく続けてきたホームページの更新も中断せざるえなくなる。初期症状のうちに、なんとか抑え込んでしまいたいものだ。
 思いにもかかわらず、風邪は悪化を続けて、午後からすっかり寝込んでしまった。いくら眠っても足りないぐらいだ。ここ数日昼寝もせずに長時間活動しつづけられたのは、体調が良かったからというよりも、気が張っていたから疲れに気づかずにいただけのようだ。そこへ来て風邪の菌をどこからか拾ってきてしまったのだろう。昨日の顔面激突事件といい、風邪といい、反省品ければならない点が多い。
 ここしばらく、朝食やら東門行きやらで、マクドナルドで携帯電話を使ったネットをやることが多かった。マクドナルドの無料ネットは香港に根を張るY5という会社が提供していて、有料にして時間制限を解除して使用することも可能だ。無料の場合、使用前にアパレルやら何やら広告がたくさん表示されて非常に鬱陶しかった。広告をキャンセルするタイミングを間違えると、最初からやり直しになる。かといって、ずっと待っていると、いつまで経っても広告が流れ続けているのだ。いっそのこと、中国のネット動画の提供と同じ仕組みにして、秒単位で時間を明確にしてくれれば、諦めて最後まで見続けるから、そうしてくないないものか。
 広告だけでも腹立たしかったのに、最近は一層不愉快な仕組みが取り入れられた。無料使用のボタンをクリックすると、アンケート調査が始まるのだ。年齢やら、住居やら、職業やらにチェックを入れていかねばならない。住居(出身?)の欄には海外の項目もあって、ご丁寧に国名を入力できるようになっている。ノートブックでもなければ、こんなところにわざわざ入力する奴はいないだろう。ブラウザ上の情報で、何度目のアンケートかを判断できるのだろう。同じアンケートは繰り返さない仕組みになっているようだ。ただし、東門のマクドナルドでは、近所のマクドナルドと同じアンケートが出てきたから、地域別に情報管理されていると考えられる。
 無料でものを使用するのも、難儀なことである。そもそも、広告やらアンケートやらを代償にインターネットができるというのを「無料」と表現することに問題はないのか、代償行為を伴うサービスを「無料」と表現するのはやめさせるべきだ。「無料」を餌に、客を集めておいて、徐々に様々な情報を集め始める。非常にうまい仕組みということができるけれども、一方でこんな詐欺紛いの手法が堂々とビジネス手法としてまかり通るということは、社会的なモラルの低下を意味すると思う。言葉上のつじつまさえ合わせて、法律上正しければ何をやっても良いのだ。そう告げているようなものだろう。
 そろそろ、バテてきた。風邪薬と羅漢のお湯を飲んで横になっているとしよう。皆さんも風邪に気をつけてください。 

2011年12月19日

今日は食事時以外は1日中寝ていた。
 食事ができるということは、ひどい状態ではないと思う。ずっと寝ていれば、明日には調子が戻りそうな気もする。眠りすぎていて辛いのは、腰やら背中やらが、やたら痛くなることだ。体重があるためか、風邪のためかで血行が悪くなるのだろう。痛くてたまらなくなる。昨日も昼間から寝ていたから、今朝は相当に辛かった。
 血行が悪いなら、良くしてやろう。そう考えて、低周波治療器を持ち出して、30分ほど腰と背中にかけてみた。トントン、トントン、モミモミ、モミモミ。さあどうだ!残念ながら、ほとんど効果がなかった。痛いものは痛い。仕方がないから、頭痛薬を飲むことにした。頭痛薬は筋肉痛にも効くはず。頭も痛いから、一石二鳥だ。
 薬の効果と多分低周波治療器の効果もあって、昼食時にはドラマが見られるぐらいになった。しかし、一旦ベッドに横になると、起き上がれず、夕方まで眠り続けた。体が眠りを欲しているのだ。眠ってよくなるものなら、ずっと眠っていようという気持ちだ。これだけ眠ると、明日もまた背中と腰の痛みに悩まされそうだ。それが心配だ。
 無職だと、仕事に関する心配がないから、何も考えずに眠られるのは助かる。一方で、このまま病気が身体に住みついてはしまいか、もう運動する気がなくなってしまってはしないだろうか、これまで運動していた分が全て無駄になってしまいはしないだろうかとの心配はある。早く直して、日常のペースを取り戻したいものだ。

2011年12月20日

今日もほぼ1日中寝ていることになりそうだ。
 昨日よりも、気温が低くなったように感じる。頭痛は軽くなったものの、代わりに咳が出やすくなった。悪い兆候である。昨日に続いて、寝すぎで血行が悪くなり、腰と背中が痛い。低周波治療器を使って改善を図った。この低周波治療器は約1500RMBも使って淘宝で購入したオムロンの高機能モデルである。過去に日本で使ったものと比べると、パワーがやや強いのが良いところだけれども、本体が馬鹿でかく扱いにくいのが難点だ。これだったら、安い機種を2個買ったほうが良かったかなと思わないでもない。もっとも、実際に安い機種を使ったら、今度はパワー不足を改めて感じるのかもしれない。
 そもそも安い機種といっても、パッドが2個しかついていないから安かったのであって、パッドが4個ついている現在の機種と値段だけで比較するのは不公平だろう。2器分買ったと考えれば、値段もほとんど変わらない。買う前にもっと検討すれば良かったとも思うが、買わなければ気づかないこともけっこうある。
 この低周波治療器の購入に当たっては、もう一つ失敗したことがあって、それは予備パッドを同時に購入しておかなかったことだ。私がこの機種を購入したばかりの頃は、予備パッドもあちこちの(淘宝の)店舗で販売していたのだが、現在ではどこを探してもなくなってしまった。低周波治療器というのはパッドの値段も馬鹿にならない。1500RMBの本体を買うだけでも、相当な勇気がいったから、パッドまで一緒に買う気にならなかったのだ。最近は運動をずっと続けていることもあって、低周波治療器を使う機会もほとんどなくなったから、予備パッドの必要性も微妙だ。買っていれば良かったのか、無駄な買い物をしなくて済んで良かったのか・・・。
 そろそろ体力がなくなってきた。明日には治っていることを祈りたい。

2011年12月21日

ダウンして三日目。
 昨晩は、風邪による筋肉痛に悩まされて、最悪の夜を過ごした。じっと寝ていると30分ぐらいで腰と背中が痛くなって目が覚める。その繰り返しだった。昨日も昼は寝て過ごしたから、睡眠時間そのものは十分確保されていたものの、気分は最悪だった。今回の風邪はとにかく、筋肉痛に尽きる。腰と背中を中心として、太腿まで痛くなった。これまで運動して増やしてきた筋肉が締め付けられるように痛くなった。
 風邪の症状全体は、さほど重くない。休み休みならコンピュータもいじれるし、本も読めるし、ドラマも見られる程度だ。いつもは咳がひどくなるのだけれども、今のところは大丈夫そうだ。油断していると突然ゴホゴホと重症になったりするから、後で薬屋に行って肺炎用の薬でも買ってこようかと思っている。今のところの調子なら、明日治ってしまってもおかしくないと期待しているのだけれども・・・。
 風邪を抱えながらも、今日は深センに用事をこなしに出かけた。バス・地下鉄のコンビネーションには耐えられそうもなかったから、バス・タクシーのコンビネーションで目的地に到達した。バス・地下鉄のコンビだと2時間以上かかるところが、今日は1時間ぐらいで到着した。コスト的には3倍ぐらいかかるから、元気で暇なら地下鉄利用といったところか。
 帰りは、いつものと同じバス・地下鉄のコンビネーション。途中から携帯電話のゲームに夢中になっていたおかけで、あまり苦痛を感じずに済んだ。不思議なことに、ゲームに夢中になっていると咳も止まってしまうようだ。もっとも、こういう無理なことをしていると、反作用が生じて、夜中になって苦しむはめになったりする。とにかく、今は安静にして一日も早くベストの体調を取り戻すことにしよう。

2011年12月22日

ダウンして四日目。
 昨日から、腰のところに温熱シップを張っている。効果はてきめんで、腰が痛むということがなくなった。風邪もこのまま治ってしまうかと思われたほどだったが、そこまでの効果はなく、体力が戻らない。咳が時々出るのも心配の種だ。私の風邪はこじらせると肺炎のようになってしまう傾向がある。それだけは避けたいところだ。もう一日安静にして様子を見ることにしよう。ある程度PCが打てて、テレビが見られれば、全く無駄に過ごしてしまうことは避けられるから、それで良しとしなければならない。
 午後になって、カップリングをやった。腰自体は温熱シップのおかげで痛くならないけれども、背中の他の箇所は痛むことがわかったからだ。全般的に筋肉に負担がかかるのが今回の風邪の特徴だ。カップリングをやった箇所はどこも紫色の充血した色になった。私はカップリングの理屈は知らないのだけれども、一般には色が激しく変わる場合には体調が悪いことを示すようだ。たぶん、血の流れに偏りがあるとか流れが悪い場合に充血しやすくなるということではないだろうか。カップリングで水分が外に出ると、風邪のウィルスも一緒に外に出るといったイメージもある。これも効果は定かではない。ともあれ、カップリングで体が楽になることがしばしばあり、それが困ったときの「カップリング」に繋がっている。
 カップリングの効果かどうかは定かではないが、午後からだいぶん体が楽になってきた。明日の朝には完治していて欲しいなあ。

2011年12月23日

ダウンして五日目。
 完治とまではいかないものの、体力が戻ってきたのを感じる。今朝はとりあえず、日課の運動を1セットだけやってみた。それと、柔軟体操も真向法の部分だけ、軽くこなした。まだ喉がやられているから、フル活動とはいかないが、上り調子になってきたから安心だ。まずは、数日かけて運動量を元の数に戻すとしよう。
 現在見ている中国ドラマは「当舗」である。最初はわかりにくい展開だったため、見続けられるかどうか微妙だった。幸い、話が進むにつれて登場人物の人間関係が把握できるようになってきて、面白さがわかるようになってきた。このドラマの内容を一言でいうと、清王朝末期に流出したお宝の争奪戦というといころだ。北京最大の質屋とその師弟の質屋、警察署長、ヤクザ、軍隊、清王朝の大臣(?)等がお宝を巡って争い続ける。主人公は北京最大の質屋の一番弟子で、お宝を巡ってドラマの初期に殺されてしまった師の敵をとるために奮闘する。主人公の印象はさほど強くないが、お宝を巡る攻防がこのドラマのメインであるから、それでよいのかもしれない。
 このドラマは北京の冬が背景となっている。そう言えば、ドラマの最初から半ば過ぎの現在に至るまで、ずっと冬のままだ。長いように思えるけれども、たった一冬の出来事を表したドラマということになるのだろうか。北京という場所柄もあって、家屋や家具、内装に非常に雰囲気があって良い。北京で暮らしてみたいなと感じさせられる。(寒いから行かないけど)。
 もう半分以上見終わったから、最後まで見続けるつもりだ。どのような最後になるのだろうか。

2011年12月24日

6:30起床。
 風邪もだいぶよくなった。まだ鼻の辺りが怪しいけれども、これが治るのを待っていたら年越しになってしまう。今日は運動を2セットと柔軟体操は昨日同様に真向法の部分だけこなした。
 朝食は腸粉だ。ここ数日は私が体調を崩していたから、Zが買いに行ってくれている。つぶれたと思ったお気に入りの腸粉の店が別の場所でオープンしていたことがわかり、そこで買っている。小麦粉とタレだけの素のが2RMB。卵か肉かのどちらかを加えると3RMB。卵と肉を両方を加えると4RMB。朝マックのエッグマフィンだったかのセットはコーヒーがついて6RMBだから、もう全く同じ値段と言って良い。数字を並べると中国の物価上昇の速さを改めて感じることができる。
 今日はクリスマス・イブだから、お昼前に二人でケーキ(パン)屋に行き、デコレーションケーキを買った。クリスマス前とあって、あらかじめ作ってあるのがショーウィンドウの中にいくつも並んでいた。直径20cmぐらいのが150RMB弱。直径15cmぐらいのが75RMBだった(クッキー1箱がおまけ)。チョコレートクリームタイプやらチーズケーキタイプやら色々あったが、結局一番オーソドックスなタイプに落ち着いた。
 夕食のおかずは、Zが得意とし、私の大好物であるから揚げだ。いつもより一層肉が柔らかくてふわっととした食感に仕上がっていた。今日のチキンはスーパーの冷凍ものではなく、市場でさばいてもらった買った新鮮なものだからだろうか
(注)。Zによると、今日は油をたっぷりと使って揚げたのだそうだ。それも関係があるかも。
 夕食後しばらくしてから、ケーキの時間。内部のスポンジケーキが柔らかくできていて、美味しく食べられた。一年に一度のクリスマス・イブはこうやって終わった。

注:生きている鶏をさばいてもらったものではないそうだ。から揚げの場合、腿肉ばかりを使うから一匹では十分な量が得られないから、冷凍物の腿肉を買うしかないそうだ。

2011年12月25日

7:45起床。
 今日から通常の生活に戻したいという気持ちがあったにも関わらず、いきなり寝坊・・・。目覚ましがうまく働かなかったのと昨日寝不足だったのが影響を与えたのだろう。緊張の糸が切れてしまっているのも大きな原因の一つだ。運動は、今日も昨日と同様に2セットと柔軟体操をやるだけにしておいた。年内に元の数まで戻すぐらいの気持ちで増やしていく予定だ。明日は3セットにしたいから、なんとしても7:00には起きなくてはならない。朝食は、Zがポークと野菜が入った中華スープを作ってくれた。Zの朝食は、昨日のケーキの残りだそうだ。ちょっと真似できない。若い頃だったら、朝からケーキのどこが問題なんだとぐらいに思えただろうに、こんな風に変わってしまったのは、体の老化なのか、精神の老化なのか、或いは両方なのか・・・。一応、「今日のおやつに俺も食べるから、(ケーキを)残しておいてくれよ」と自然に反応できたのは、まだまだ若い証拠だろう。
 昼食は、蒸魚と野菜炒めと昨日のから揚げの残りだ。魚だけでも相当なボリュームだから、から揚げまで平らげたら腹がいっぱいになった。午後のおやつの時間までにお腹が空くか心配だ。食事中に見ている中国ドラマ「当舗」も、最終部分に突入してきた。俳優の演技も、一層熱が入ってきた。昔、まだ中国ドラマを見始めの頃は、中国人俳優の動作が必要以上に大きく感じられて、不自然と思われたものだけれども、今はそんなことはない。中国人の動作というのは、そういうものだと頭が納得したのか、単にドラマの中の動きに慣れてしまったのか。よくわからない。
 不自然に感じると言えば、中国ドラマの中に出てくる日本人女性の動きなどは不自然極まりない。小股で小刻みに動く様子などをみると、中国人には日本人の動きがこんな風に見えるのだなと意外な驚きを覚える。中国でも、日本の現代ドラマは多く放送されているわけだから、いくら時代背景が違っていたところで、あんな動き方をするわけがないと判りそうなものだけども、どういうことなのだろう。日本の漫画などで、中国人の台詞の語尾に「・・・アル」がつくのと同じ理屈で、一種の「この人は日本人を演じてる」という合図のようなものかもしれない。
 午後は久しぶりに中国語の学習をした。ただでさえ、遅れ気味だった学習スケジュールに5日間の穴があいた。精神的ダメージが大きい。やる気が萎えてしまいそうだが、ここで立ち直れるかが、次の三ヶ月を有意義に過ごせるかどうかの決め手だ。とにかく手をつけることだ。自分に言い聞かせて、単語の復習をした。単語リストだけで長すぎるんだよ・・・ぶつぶつ。
 マイクは、ずっとオカラを食べ続けている。今日、初めて少し残したが、それを見つけたZが指を使って手元まで何度かもっていってやることによって、全部平らげた。残すと言うことは飽きてきた証拠だ。そろそろ、マイクのオカラブームも終わりを告げる頃かもしれない。オカラを食べていると、臭いが激減するからもうしばらく食べ続けてくれるとありがたい。Zの頑張り次第といったところだろう。 

2011年12月26日

7:00起床。
 なんとか、予定通りに起きることができた。今日は3セットの運動をこなし、柔軟体操は全てやった。冷水摩擦はまだ始めていない。鼻水が止まらないと風邪が復活しそうで怖くてできないというところだ。Zも本調子ではなく、風邪気味のようすだ。Zは以前は全く風邪をひかない人間だったから、これはある意味驚きの出来事である。Zも寄る年波には勝てないというところか。
 運動を終えた頃、Zが目を覚まして「ゴホゴホ、今日私風邪みたい・・・」と訴える。
 「うーん、でも顔色はいいよ」
 「そんなことない。調子悪い」
 「お肌がつやつやしてるよ」
 「ゴホゴホ、今日駄目・・・」
 「わかった。わかった。今日は俺が買いに行くよ」
 もともと朝ごはんを買いに行くのは私の役目であることが多かったが、風邪で寝込んでいたから、しばらくZが買いに行ってくれていた。調子がだいぶ戻ってきたから、また貴方が買いに行ってねということらしい。腸粉を買いに行って戻ってくると、準備万端といった様子でリビングルームで待っていた。現金なものである。咳も全然出てこない。それでも鼻をグズグズやっているから、風邪なのは事実だろう。
 ここ二日ほど、精神的なアップダウンが激しい。アップの部分は通常に戻るだけだから、ダウンの部分がきつい。退職後の緊張からぷつんと糸が切れてエア・ポケットにはまって落ち込んでしまっている感じである。このままだと将来はどうなるんだろうとか、物事がどんどん悪い方向に流れていくのではないかといった心配に押し流されそうになっている。
 ここ9年間はずっと一つのところに勤めていて安定した生活に慣れてしまっていた。会社というグループに所属して、毎月収入があり、保険もあり、話す相手もありという生活から、急に外に飛び出てしまったわけだから、不安に襲われるのは当然のことだといえる。これまでのんびりした気分でいられたのは、会社の仕事という責務から開放された喜びによる部分が大きかったのだろう。
 風邪をひいて、勢いが止まってみると周囲には何もなく、たった一人だ。見知らぬ街の、真っ暗闇となった路上に放り出されたようで心細いことこの上ない。足元はまるで海の上でゆたゆたとうねっている板切れのように頼りないし、中国語以外は何の取り柄もないこの身だ。途方にくれるのも無理もない話しだといえる。
 もっとも、こうした時期は遅かれ早かれくるわけだから、今回の風邪を機に現状を再認識するのは悪いことではないだろう。落ち込み気分から、早いところ抜け出て前向きになるように努力するとしよう。 

2011年12月27日

6:45起床。
 6:00過ぎに一度目が覚めたのだが、起きようかどうか迷っているうちに再び睡眠に入ってしまった。起きるのを迷っているようだと、毎日早起きするのは難しい。目が覚めたら、パッと布団を跳ね除けて「やるぞ!」ぐらいの勢いでなければならない。今日も、運動は3セットだけ。柔軟体操もやった。昨晩、やたらにくしゃみが出たから、もしかして風邪復活?と心配をしていた。運動をしてみると意外に調子がよくて、4セットいけそうだったほどだ。鼻の調子もほぼ戻ったようだから、本格的に風邪脱出に成功しつつあるようだ。明日は4セットやれるのではないかと思う。
 午後になって中国語の勉強をした。第5課の単語の発音練習と第3、4課の単語の復習だけをやった。思うように進まないから、いらいらするのをぐっと抑えながらやっている。軽く流すだけのつもりでやっているとは言え、単語だけはある程度きちんとやっておかないと意味がなくなるから、地味でも頑張るしかない。昨日は第5課の本文のヒアリングをやったのだけれど、とにかく長い。時間にして18分以上も聞かなければならないのだからたまらない。マイクと玩具投げのゲームをしながら聞いて、なんとか目を開けていられるぐらいだ。椅子に座って聞いていたら、間違いなく眠ってしまうことだろう。明日は第5課の単語の解説を読む予定だ。遅々としか進まない。
 日本のYahooのトピックスで、「有期雇用が5年続いた場合、労働者側が申し出れば無期雇用になる」という内容の記事をみた。法律改正までは一定の時間がかかるだろうが、実現するのは間違いなさそうだ。中国にはすでに似たような法律があって、期限を3回更新するか、合計で10年に達した場合は無期雇用になるといったものだったと思う。
 似たような法律だけれども、効果は大きく異なる。表面的な違いはともかく、労働者の意識が全く違うし、政府による取り扱いも全く違う。中国だと労働者はこの法律をあくどいほどに積極的に活用して自分に有利なようにことを運ぼうとする。そして、政府もそれを指示して労働者よりの判断をする。日本だと、このような法律に頼って無期契約を申し出たら、叩かれそうな雰囲気がある。日本の風土を考えると、申し出ない場合には自動的に無期契約になるぐらいにしておくのがちょうどいいぐらいだと思うのだが、そうならないのは政府が企業におもねっている部分が大きいからだろうか。
 中国ではあまりに労働者よりの法律が次々と出るものだから、いずれ市場が硬直化して現在のような発展は望めなくなるだろうと多くの日本人は思っている。計画化経済の再来である。一方、その逆をやって、労働者を酷使し、使い捨てにしてきた日本企業は、一時的に大きな利益を得たものの、結局不景気に悩まされるはめになっている。要はバランスなのだろうが、適度なバランスがどこにあるのかが全くわからないのが今の世の中だ。世界はどこに向かって転がっていっているのだろう。 

2011年12月28日

6:30起床。
 今朝もしばらく布団の中でぐずぐずしてから起き上がった。目が覚めると、筋肉の疲れを体中で感じて、起き上がろうとする気持ちが阻害されるのを感じる。そうは言っても、ここで起きられないようでは、もうジ・エンドになるから、頑張って起きる。一旦布団から離れてしまえば、さほど調子は悪くない。予定通り、4セットの運動をこなして、柔軟体操もフルにやった。鼻の調子はまだ完全ではないけれども、久しぶりに冷水摩擦もトライ。これでほぼ以前の状況に復活だ。明日も今日と同様な数をこなして、明後日からはプラス15回の2セットもやるつもりだ。
 朝食は、マクドナルドでとった。風邪をひいてからは初めてだから、10日ぐらい振りだろう。一番腹持ちの良い、ソーセージマフィンを注文した。到着したのが7:30頃だったから、もう登校前の子供たちはおらず、代わりに私と同じ年代っぽい40歳代の雰囲気を漂わせたおじさんたちがぽつんぽつんと広い店内にばらけて座っていた。皆が私と同じ無職ということはないだろうから、出社前の中間管理職の人たちだろうか。着ているものも暗いトーンの服の人ばかりだから、何だか店内がいつもより沈んだ雰囲気だ。私自身がまだ本調子でないから、こうした雰囲気に敏感に反応しやすいのだろうと思う。
 ハンバーガーと言えば、日本のYahooでは最近、ウェンディーズの記事をよくみる。しばらく前にウェンディーズ復活の記事が載ったと思ったら、今度はアメリカで、バーガーキングを抜いて第二位に躍進したとの記事が発表された。頑張ってるねぇ、「ウェンディーズ」。残念ながら、私にはウェンディーズに関する記憶が一切ない。日本では1980年から前回の撤退2009年まで営業していたらしいから、私もどこかで一度ぐらい食べていてもおかしくないかもしれないが、少なくとも記憶には残っていない。
 ああ、食べてみたいウェンディーズ。インターネットで調べてみたら、香港には以前あったらしい。日本のように大騒ぎすることなく、唐突に姿を消したらしい。もし、日本とほぼ同時に撤退をしたのだとしたら、香港での復活もありうる・・・ないかな。復活したら、是非食べにいくとしよう。もっとも、香港のモス・バーガーにすら、まだ行っていないから、わざわざ食べに行くようなことはないかも。沙田にできれくれれば、いいのだけれども、難しいかな?

2011年12月29日

6:40起床。
 今日も4セットの運動、柔軟体操、冷水摩擦をこなした。これで明日からは追加の各15回2セットにとりかかれる。ようやく、風邪をひく前の状態にカムバックだ。なんとか戻ってこれたという感じだ。実際のところ、元の位置に戻れただけでは十分ではない。今後の3ヶ月を充実したものにするためには、体力的にも精神的にも一層多くのものが要求されるからだ。そうは言っても、あまり先のことを考えると、不安に押しつぶされてしまって力が発揮できなくなる。目の前にあることを一つ一つ仕上げていくことに集中するとしよう。
 今日のYahooに楽天のID・パスワードが不正利用されて、ポイントが勝手に使われたという記事が載っていた。ポイントの利用先はオンラインゲーム会社のネルソンのサービスだそうだ。中国にもオンラインゲームがあって、私も一時期はまっていた。周囲にいる敵をばったばったとやっつけて自分のキャラクターをレベルアップさせていくゲームだった。
 Zも途中から参加して、どちらが高いレベルに達するかで競い合うようにやっていた。最初の頃こそ私が圧倒的に勝っていたが、私は昼間は仕事があるし、家に帰ってもそうそうゲームばかりやっていられない。一方、Zは24時間体制でゲームに没頭!そのうち逆転されてしまった。しかし、私も負けず嫌いだ。こっそりと、レベルを倍速でアップするポイントだかを買って対抗した。幸い、その後、徐々に二人のゲーム熱は冷めて、無駄な時間とお金を消費することはなくなった。
 インターネットで、こうしたオンラインゲームにはまった人のブログを読んだことがあるが、こうしたレベルアップを簡単に成し遂げるための武器やら衣装やらは、買ったりするだけでなく、レンタルのような形式で継続課金の方式でお金を払う仕組みになっているようだ。自分の強さを維持するために毎月数万円単位でバーチャルな世界にお金をつぎ込むの人も少なくないらしい。
 お金を使って、ゲームを自分の有利に進める。改めて考えると、これは非常に疑問の残る行為だ。子供の頃に様々なゲームをやった。オセロ、人生ゲーム、五目並べ、将棋、トランプといろいろとあったが、基本的にプレーヤーはゲーム内では公平で己の智能のみを使って戦うものだった。もちろん、プレーヤーの中にはひどい奴もいて、暴力をちらつかせて脅してゲームを有利に進めようとする者もいた。だが、これは本当に例外的な出来事で、そんな奴とはゲームをやらなければ良いし、やっても実力を競う公平なゲームだという認識をしなければ良かった。
 このゲーム上では智能だけを用いて公平に競うべきだという原則が崩れ始めたのはいつ頃からか。それは、ファミコンやらパソコンゲームやらの裏技本やら攻略本が出てきてからだと思う。私自身はファミコンを手にするのが遅く、裏技本のようなもの利用したのはパソコンゲームが最初だった。裏技本というのは、ゲームに勝つという目的だけでなく、ゲームを隅々まで楽しむために必須なものだ。
 勝つだけなら、裏技本がなくても済む場合もあるが、裏技本がないとゲームには存在していても気づかずに過ぎてしまい、やり損なうということが起きるのだ。オセロや五目並べのようなゲームと違って初めから終わりまで数週間もかかるゲームにおいて、何度もやり直すなどということはできず、裏技本なしでやるのは甚だ効率が悪いのだ。
 ゲームを十分に楽しむのに必須であるということと、初期の多くのゲームの場合、一人で楽しむものが多く相手がコンピュータであることから裏技本を使うことに罪悪感はなかった。相手はコンピュータであり、全てを知り尽くしているわけだから、裏技本を使うのは当然のことだったともいえる。しかし、この感覚は、友人が混ざってやるようになってからも、変わらなかった。友人の知らない攻略法を使って勝つのに違和感を感じなかった。
 こうなってくると、オンラインゲームで有利な防具やら剣やらを買うのも、問題になりようがない。ゲームは己の智能だけで戦うものだという原則はどこへやらだ。そして、本来、現実世界の貧富が影響の及ばない世界へ、現実が影響を及ぼすことになってくる。将棋で言えば、お金をもっているものは、王、飛車、角も、いくらでも手に入れることができるのだ。モラルもへったくれもない。モラルもへったくれもないわけだから、しまいにポイントを盗んでパーツを手に入れる人間が出てくるのは、もはや不思議でもなんでもない。ポイントを盗むのがルール違反なのは、現実の世界の話であって、ゲームの中では「持てるものが強く、手段は問わない」だけがルールだからだ。
 子供の頃にやっていたゲームというのは、ルールを守るということの重要性を教える大切な役目があった。しかし、現在ではゲームは勝つことが重要だという現実を教えるだけのものになってしまった。現実を導くものではなく、現実に従うものになってしまった。現在の子供たちが夢や希望を失い、現実に従うだけになってしまったことの原因の一つはこのようなところにもあるのではないだろうか。

2011年12月30日

5:40起床。
 今日は4セットプラス20回を2セット、柔軟体操、冷水摩擦を全てこなした。暑くなく、寒すぎずで、運動にはぴったりの気候だ。風邪をひいて一時的に食欲が落ちたことで脂肪もわずかだが、減った模様だ。風邪を乗り越えたことで、増加した分の筋肉も完全に身体と一体化した気がする。筋力運動はまだ余力があるように思えるから、完全な6セットに達する日は意外に遠くないかもしれない。
 朝食はマクドナルド。今日もソーセージマフィンだ。カウンターから離れたところにある落ち着き易い席が埋まってしまっていたから、今日はカウンター側の窓際の席で我慢することにした。
 「そんなの駄目だよ。今ここでのんびり食べてたら遅刻するだろ。持っていって学校で食べなさい」
 ぼんやりと外を眺めていたら、お父さんが子供を叱り付けているような声が聞こえてきた。どうやら、子供が店内で食べたいといったのを父親が止めさせたようだ。子供だって自分が遅刻するかどうかぐらいは判断できるだろうから、大方父親自身がのんびりしていられなかったのだろう。子供が店内で食べたがったのは、暖かいうちに食べたかったのか、学校でマクドナルドを食べるのが嫌だったのかどちらだろう。朝食をテイクアウトにしている子供をよく見かけるから、学校でマクドナルドを食べる子供も、現在は希少な存在ではないと思う。それでも、少数派だとしたら、皆と違ったことをしたくないというような気持ちは中国人の子供にもあるのだろうか。
 お昼は、デパートのフードコートでZと一緒に「烤魚」を食べた。ここで「烤魚」を食べるのも3度目だ。油がきついから飽きるのも早いだろうと思っていたら、そうでもない。冬の寒さが暖かさと油分を要求しているのだろう。大好物の春巻きも食べた。和がらしが置いてないのが残念だ。日本で春巻きやシュウマイを食べるときは和がらしがつきもとだったと思うが、中国ではからしそのものをほとんど見かけない。レストランでも、調味料としておいてあるのをみたことがない。ジャスコへ行けば、洋がらしも和がらしもあるけれど、ローカルスーパーでは両方とも見かけない。
 ワサビはローカルスーパーにもそれなりに置いてあるのは、刺身と一緒に香港経由で入り込んできたためだろうか。インターネットでからしについて調べてみたら、欧米では和がらしは、オリエンタルマスタードやチャイニーズマスタードという名称で販売されているのだそうだ。中国では普及していないのにチャイニースマスタードとは・・・なぜ?もともとは少なからず使用されていたものの、唐辛子が広く普及してしまったから、強烈な味わいの調味料としては必要性がなくなり淘汰されてしまったのかもしれない。涼菜にけっこう合いそうな気がするから、残念だ。 

2011年12月31日

6:10起床。
 今日も昨日同様に運動をこなした。ただし、余力があると思っていたのは錯覚だった。昨晩遅くにすでに疲労の兆候が現れ、今朝は全身が重く1セット目からだいぶ辛かった。バテバテだった。現在の回数に慣れるのに10日ぐらいはかかりそうな気がする。甘くない。
 今朝は久しぶりにパワーブレックファストにした。昨晩、ガス切れになっていたから、ソーセージを電子レンジして、Zが作っておいてくれたカリフラワーとセットで食べた。目玉焼きは面倒くさいから作らなかった。電子レンジでもできるが、一歩間違えると爆発してボックス内が汚れで大変なことになるからだ。
 朝市で、中国に住んでいる日本人が書いているブログを読んでいたら、北京で中国製ミツカンの味ポンが販売されていることがわかった。味ポンはゆで海老を食べたり、鍋を食べたりするのに重要な調味料だ。Zも好きだから、これまで淘宝で日本製のものを買っていた。しかし、あの東北大震災と原子力発電所の事件以来、日本食品の輸入が困難になっているらしく、淘宝で味ポンを手に入れるのが難しくなっていた。画面上には商品が並んでいるのだけれども、チャットで確認するとことごとく「没貨(在庫なし)」と言われてしまうのだ。
 中国製が販売されているなら、輸入の必要もなく、容易く手に入りそうだ。しかも、値段も安い可能性が高い。さっそく、淘宝で検索をしてみた。すると3,4軒の店で、味ポンが売られていることがわかった。値段も250mlで7.5RMBと安い。日本からの輸入品だと360mlで35-40RMBがぐらいするのが相場だから、非常にリーズナブルだ。1軒だけが上海で、残りは皆北京だった。現在のところ北京がメインの販売地域らしいこともあって、送料を入れても北京販売のもののほうが安い。北京から購入することに決めた。
 三種類の製品があって、酢橘味、タイ風唐辛子味、ゴマ味となっていた。うーん、酢橘味が味ポンに近い感じだろうか。もしかしたら、全く別物という可能性もないではない。しかし、ブログにこのことを書いた日本人も、誰かから聞いたのだろうから、ほぼ同じものなはずだ。とりあえず、酢橘味を2本、タイ風唐辛子味を1本、ゴマ味を1本、合計注文した。システムの自動計算だと、送料がやたら高かったから、チャットで送料を調整するように依頼を出した。すぐに返事が来て、送料が半額以下になった。さっそく支払いをした。あとは到着を待つだけだ。楽しみ、楽しみ。