2002年10月-12月(day002)

2002年10月-12月(day002)

2002年10月20日
ADSL回線の申請をしてから、とうとう三ヶ月が過ぎてしまった。開通するどころか、いつの間にか申請がキャンセルされてしまっていたというお粗末さ。工事業者によると、私と連絡がつかなかったのでキャンセルしたとのことである。平日は仕事があるからアパートは当然留守である。だから、連絡がつきにくかったのはわかるが、何もキャンセルすることはなかろう。しかも、保証金として380RMBを銀行の口座から引き落としておいて・・・、あんまりだ。

今日、あらためて工事業者に電話したところ、申請を受け付けた営業部との間でこの件の責任についてもめているらしいことが明らかになった。責任の所在についてもめるのは、私のADSLを開通してからにしてくれーー。幸い、ここしばらくは仕事が忙しく、家のLANをいじっているほど暇ではない。ゆっくり解決すればいいや、と開き直る。

今日は松岡鎮まで寿司を食べに行くことにする。「エクスプロア生活ガイド 深セン」によると、中国人経営の回転寿司屋だ。ちょっと危ない香り(笑)がするところが、私の闘魂を燃え上がらせる。

いつもの運ちゃんを見つけて価格交渉。「いくらだ」。「30元」。「高い」。「高くないよ。ナントカカントカ○×▲・・・」。「すぐ近くじゃないか。25元だ!」。「ナントカカントカ○×▲・・・」。「ダメ。25元」。

とうとう運ちゃんは、少し目を潤ませて乗れ乗れ、と合図をする。「25元だぞ」。「わかった、わかった」。少し背中がさびしげだが、ここで同情してはいけない。お涙ちょうだいが効く奴だと思われては今後に響く。

15分ほどで松岡鎮に到着。少し歩いてみるが、なかなかお店が見つからない。面倒になってきたので、バイタクの運ちゃんに連れて行ってもらうことにする(3RMB)。

回転寿司屋は2Fにあり、1Fから2Fへの階段には寿司や刺身の写真が貼られており、けっこう日本風だ。ところが、お店に入ってみると、客が一人もいない。私が一番乗りというわけだ。11時30分という早い時間のためなのか、お店がつぶれる寸前なのかと考えを巡らせるが結論がでない。ええい、ここまできて引き下がれるか!思い切って席に着く。

メニューを眺め始めたところで、ウェイトレスが説明を始める。98元のコースだと、刺身と寿司の両方が食べ放題。58元のコースだと、お寿司だけが食べ放題とのことである。聞いてみると、ウニやいくらもOK。(58元で食べ放題じゃ、元がとれんだろう。一体どんな寿司が出てくるんだ)とかなり心細くなるが、(再び)ここまできて引き下がれるか!とばかりに58元のコースを選ぶ。

客が私一人ということもあって、店内は照明もつけずに暗いままだ。しかし、板前さんはピシッとした姿勢でなにやら作業をしている。何よりもウェイトレスの表情が明るいのが救いだ。しかし、一方でテーブルの上に置かれている紙ナプキンが入れ物からダラリと垂れ下がっているのが気になる。客は毎日来ているのだろうか?

待つこと5分。とうとうお寿司がやってきた。まずはネタをじっくりと見る。(新鮮そうだ)。だが油断してはならない。頼りになるのは自分の両目だけなのだから・・・。もう一度別の角度から眺める。(大丈夫だろう)。思い切って口の中に入れてみる。OKだ。

注文したお寿司が次々とやってくる。ネタはどれもまともだ。問題があるとすれば、シャリだろう。ネタに対してシャリの量がかなり多い。そして、もち米が入っているのではないかと思うくらいマッタリしている(味はまぁまぁ)。これだけシャリが多いと、いつもは11皿は食べる私も8皿ほどでギブアップせざるおえない。食べ放題で元をとる秘密はここにあったのだ。でも、58元なら十分お得といえるだろう。今度来るときはお刺身OKの98元コースにしようじゃないか。

お寿司を食べるという大目的を達したのであとは帰るだけだが、せっかく来たので松岡鎮で一番大きいデパート「佳華スーパー」に寄っていくことにした。同じチェーン店が私の鎮にもあるのだが、こちらの方が一回り大きい。ご存知の方も多いと思うが、中国のデパートやスーパーは手荷物の持込が禁止されているところがほとんどだ。万引き防止のためだろう。店の入り口のところに預かり所に荷物を預け、番号カードを受け取ってからショッピングに入るのが普通だが、最近は無料の自動ロッカーを設置しているところが増えてきている。ドアを空けて荷物を放り込み、閉めると中央の小口からレシートが出てくる。そのレシートに暗証番号がかかれてあり、中央のテンキーにその番号を打ち込むとドアが開き荷物を取り出せる仕組みだ。

ぶらぶらと1Fから5Fまで上がるが、目新しいものがなかったので何も買わずに済ませる。運ちゃんを携帯電話で呼び出して、まっすぐ帰宅。

2002年10月27日
今日は朝から電話業者に電話をかける。もちろん、ADSLの設置を急がせるためだ。・・・が、誰も受話器をとってくれない。(今日は全員休みなのか・・・)と半ばあきらめかけるが、続けてダイヤルを回す。5回ほどかけたところでようやく電話がつながる。私のADSLの工事を今日やってもらえないだろうか、とさっそくお願いをする。しかし、「担当者がいないからわからない。明日、電話をかけなおしてくれ」との冷たいお返事。(またかよ)とかなりがっかり。来週の日曜日は香港に行く予定だから、2週間は待つはめになる。そうこうしているうちに再びキャンセルでもされたらかなわない。グチャグチャといろいろ考えるが、打つ手なし。これは一年計画かな、と開き直りモードに入る。これができないと中国生活はやっていけない。

と・こ・ろ・が、それから20分ほどして、突然電話が鳴った。「リーン、リーン」。やった!担当者が出社してきたのだ。電話をとってみると、予想通り、「しばらくしたら、そっちへいく」との連絡。ここからは速かった。待ち合わせから工事終了までわずか30分。今までの3ヶ月を取り返すほどのスピード対応であった。

電話回線の差込口からコードを引き、スプリッターというモジュールを通して電話とADSLに回線を振り分ける。ADSLモデムは台湾メーカーのASUS製だ。設置が終了すると、接続用のIDとパスワードを教えてくれた。パスワード変更用のHPも教えてくれて、結構親切な対応であった。若い技術員で、まだ25歳にもなっていないのではなかろうか。コンピュータの操作が必要になるから、特に選ばれて担当しているのだろう。聞いてみると、現地(広東省)の人だそうだ。

日本より遅いと言われている中国のADSLだが、それでも一般回線よりは格段に速い。スピードに波があって、速いときは一般回線で2,3時間かかっていたデータ容量のダウンロードがほぼ一瞬で終わってしまう。遅いときは、どうしたんだADSLと叫びたくなるぐらい遅いが、これは先方のサーバーが混んでいる場合に生じるようだから、ADSLの責任とはいえないだろう。

私がこんなにADSLを待ち焦がれていたのには理由がある。日本で流行している(らしい)「自宅サーバー」というのをやってみたかったのだ。「自宅からHPを公開する!」。パソコンを趣味とするものなら、誰しもがもつ夢だ(言い過ぎ)。固定IPではないので、若干回り道をしなければならないが、とにもかくにも最初の第一歩を踏み出すことができたのだ。バンザイ!バンザイ!バンザイ!

いやー、ADSLっていいですねぇ。

ADSLの話題はこれぐらいにして、今日はもうひとつ重大な出来事が起こった。

ADSLの設置が終わって、落ち着いたところで外に出かけたのだが、あちこちを歩き回っているうちにいつの間にか日が落ちてきた。そこでいつもの通りバイタクをつかまえて帰宅の途についたのだが、途中でバイクがスッテーンと大転倒。「ヤバイ!」と飛び降りようかというところで、一瞬持ち直したので、「おっ、いけるのか」と期待を抱いたがやはりダメ。地面に放りだされてしまった。まず、右膝が着地し、次に右手。それからグルリと回って左膝が着地。

角を曲がったばかりでスピードが落ちていたのが幸いしたのか、運ちゃんも私も軽傷であった(多分)。家に帰って膝を見てみると、7箇所も擦り傷が・・・。打ち所が悪かったらヤバカッタね。バイタクを利用し始めてから2年半になるが、これほどの事故は初めてである。かなり反省。やっぱりバイタクは危ない。今後は極力、青タクを利用することとしよう。

それでは、また。

2002年11月7日
 先日の日曜日(11月3日)は香港に出かけ、有名なビクトリア・ピークに登った。ビクトリア・ピークに行くのはこれで3回目だが、トラム(ケーブルカー)を利用するのは初めてだ。地下鉄で中環まで行き、そこからフェリー乗り場近くのバス停へ向かう。バス停にはトラム行きの二階建て専用バスがとまっていて、すでに2,30人ぐらいの観光客がドアが開くのを待っていた。この二階建てバスは少し変わっていて、2Fは屋根も窓もない。つまり、風に直接あたりながら景色を眺めることができるわけだ。
 
 ドアが開くと、観光客は先を争うように乗り込む。今日はかなり日差しが強いのだが、そんなことにはお構いなしだ。私も真っ先に2階へ上がった。トラムの駅まではわずか10分ほどだが、林立する多様なデザインのビル群は瞬く間に乗客を香港ワールドへと導いてくれる。特に印象的なのは、香港島の山崖の上に聳え立つ別荘やマンションだ。日本だったら、とてもありえない話だ。地震の少ない土地柄だから成せる技だろう。
 
 トラム駅に着くと、すでに長い長い行列ができていた。タクシーで上がろうかとも考えたのだが、交通機関も観光のうちだ。我慢して列の後ろに並ぶ。2時間ぐらい並ばねばならないかと覚悟していたが、トラムの収容人数が意外と多く、30分もしないうちに乗り込むことができた。トラムは2両編成で外見は真っ赤に塗られ、ロンドンを想像させるような外観だ。発車すると、ゆっくりと急斜面を登り始める。遊園地のジェットコースターのようにレール上のケーブルに引っ張られながら登っていく。実際には20-30度の角度しかないはずの坂だが、乗っている私には45度にも感じられる。席がいっぱいだったため立ったままの乗客は必死に棒や壁の突起につかまらねばならないほどであった。「飲食をしたら、罰金1000HKドル」という注意書きがしてあるのもうなずける。こんな状況でジュースや食べ物をこぼしたら大騒ぎになりかねない。

 頂上に着くと、今度はエスカレータで建物の屋上まで上がる。昼間だから、世界の三大夜景を楽しむというわけにはいかないが、九龍島と香港島にある大小様々な港とそこに停留している船舶が一望に見渡せ、気持ちがいい。

 帰りのトラムは並んでいる人もほとんどなく、座って帰ることができた。途中のレールの脇に以前に使用されていたらしき、小型のトラムが置かれていた。現在のトラムのような豪華さはないが、トラムの歴史を感じさせるクラッシックな乗り物であった。

 今日はここまで。
2002年11月10日
 先週の香港行きの疲れが残っていたためか、今日は身動きができず、一日中家でゴロゴロして過ごしてしまった。そこで今日は、ネットワーク対戦バックギャモンの話でもしよう。

 ADSLを導入して、快適なネットワーク環境を手に入れた私は早速ネットワークゲームに手を染めた。ネットワークゲームとはインターネットを利用して、世界中の見知らぬ人々とゲームを楽しめるという、まさにIT時代の申し子とも呼ぶべきしろものである(笑)。

 さっそく、いくつかゲームを当たってみたがなかなか手ごろなゲームがない。無料となるとなおさらだ。そこで手始めに、XPに付属のインターネット・バックギャモンでネットワーク対戦をしてみることにした。バックギャモンは日本語に訳すと「西洋式すごろく」という、とんでもない名称になってしまうが、ゲームそのものはシンプルかつスピード感に溢れ、ギャンブル性も強し、というビリヤードをボードゲームにしたような、そんな遊びだ。
 私は学生時代にこのゲームにはまり、一時期は友人と毎日のように勝負にあけくれていた。だから、それなりに自信があったというわけだ。

 XPのインタネット・バックギャモンは無料ではあるが、素晴らしい出来であった。操作性もよく、ボードの画像も本物そっくりにできている。ただ、ネットワーク犯罪を防止するために相手を特定できない仕組みになっていて、相手は毎回ランダムに選ばれるようになっている。だから、ちょこちょこっと楽しむには良いが趣味として定期的に遊ぶにはものたらない。

 そこで、インターネットであちこちのHPを探ったところ、「FIBS」という無料のインターネットバックギャモン・サービスがあることを発見した。メンバーとして登録すると、無料でゲームを楽しむことができ、なおかつメンバーの中で勝率によって順位付けがされる仕組みになっており、飽きがこない。操作画面が英語なので、中国語使いの私には少々きつかったが、数時間でインストール作業を終えて早速ゲーム開始。

 メンバーの強いこと、強いこと。XPのバックギャモンではほとんど負けることがなかったが、FIBSでは逆にほとんど勝てない。みんな順位がかかっているから、結構本気なのだろう。今後よほど研究しないと順位は下がる一方となりそうだ。まぁ、これで余暇の楽しみができたというものだ。

 それでは、また。

2002年11月17日
 今日は深セン特区内へ遊びに行く予定だったが、寝坊をしてしまい中止。代わりにやり残していたこまごまとした用事を片付けることにする。

 まずは携帯電話の番号申請。東莞で使用していた電話番号が残金不足で使用できなくなってしまったのだ。支払いをするためには東莞まで行かねばならず、かなり面倒。だって往復3時間ぐらいかかるのだ。馬鹿馬鹿しくてやっていられない。
 そこで、深センで新たに電話番号を申請することにした。といって、電話局にいくわけではない。街中にたくさんある携帯電話屋で一種のプリペイドICカードを購入するのだ。そして、それを携帯電話本体に装着する。プリペイド分を使用し終わると、新たにお金を払って補充する仕組みだ。

 お店に行くと、たくさんの番号が書かれたノートを見せられる。自分で番号を選べるのだ。安いのは120RMBぐらいからある。高いのはなんと1000元。値段の違いは数字にある。「4」が多いほど安い。逆に「8」や「7」が多いと高くなるようだ。先に述べた1000RMBの番号には「8」が三つもあった。
 私は縁起をかつぐほうではないのだが、「4」があまり多いのも気分が悪い。そこで「8」と「7」が適当に入り混じった280元の番号を購入することにした。設定という設定もなくカードをはめ込むだけで使用可能となった。
 東莞で初めて携帯電話を使用したときにはパスポートやら、銀行口座やらを準備しなければならず大変だったが、今回はあっと言う間。現代中国の変化の速さは予想を上回るスピードだ。

 昼は松岡鎮に回転寿司を食べに出かけた。これで三回目だ。一回目は食べてから6時間ぐらいは不安が続いたが、2回目にはそれが3時間になり、3回目の今回は「ふふっ、もはや安全だな」と根拠のない自信が湧いてきた。なんと言っても、食べ放題で58RMBは安い。病気にさえならなければ、この店の価値は非常に高いと言えるだろう。とは言え、常にリスクがつきまとうので一般の人には勧められない(笑)。

 寿司を食べ終わると、今度はコンピュータショップへ直行。最近はまりだしたネットワークゲーム用のプリペイドカードを探すためだ。日本のHPで「プリストンテール」というネットワークゲームを見つけ、7日間Free版というのをやってみたのだが、3日目にてアクセス不可となってしまった。海外からのアクセスを許していないのかもしれない。そこでさらに調べてみたところ、中国バージョンもあることがわかった。メニューが中国語であるだけで、あとは日本と全く同じだ。中国語名は「精霊」だ。支払いが中国元でできるので、私にとってはとても便利だ。ただ、サーバーが日本とは全く違うので、日本人とチャットができないのが難だが。
 プリペイドカードは300点のものが30元。5点分で一時間だから、日本に直すと、500円で60時間となる。日本の「プリストンテール」は一ヶ月やり放題で1200円だから、どっちが得かは比較しにくい。しかし、仕事もある身では一ヶ月30時間やるのも難しいだろうから、私にとっては中国版の方が効率的と言えるだろう。
 実際のインストールは、若干問題はあったもののほんの30分ほどで終わった。日本版よりサクサク動くぐらいで調子がいい。バックギャモンに続いて良い暇つぶしができた。

 夕食は同じ会社の中国人スタッフと一緒に「韓国焼肉」を食べに行った。中国北方にはおいしい焼肉屋が多いのだが、深センのような南方にはあまり良い店がない。日本人向けに値段が設定してあったりして、それこそ「高くて不味い」店が多いのだ。
 ところが、今日行った店はまさしく「安くて美味しい」店であった。値段は二人で腹いっぱい食べてわずか68元(1000円ぐらい)。味もかなりいけた。中国語で「五花肉」というバラ肉は特においしかった。日本ではなかなか得られない、肉の新鮮さからくる美味しさだ。皆さんも中国に来たら是非試してみてください。

 今日はこの辺で。

2002年11月24日
 目を覚ましたらすでに11時30分。もう少し眠るか、深セン(特区内)へ行くかと悩んだが、なんとかベッドを抜け出すことに成功して出発。疲れた、疲れたと言っていたらどこにも行けなくなってしまうからだ。仕事以外にどこにも出かけなかったら中国にいる意味がない(だろ、と自分に叫ぶ)。

 まずは、バイタクでバス停まで。バイタクは原則として乗らないことにしたのだが、青タクは10RMBするのであんまり近距離だと金銭的に合わない。そこでついつい利用してしまうわけだ。事故になったらもっと高くつくんだけどね・・・。

 バス停から深セン駅までは1時間ほどで到着(25RMB)。それから観光(路線)バスに乗って、JUSCOへ向かう(3RMB)。もっと安いバスもあるのだが、快適度と価格のバランスを考えるとこのバスが一番いい。外国人が多く利用することもあって、運転手も親切だ。乗るときに目的地を告げておけば着いたときに教えてくれる。

 前回と同様に散らし寿司を食べようと思い定めてやってきたのだが、店内をウロウロしているうちに回転寿司を発見。吸い込まれるように中に入る。私は服とかはよくよく考えてから買うのだが、寿司は食べてから考えることに決めているぐらいの寿司愛好家だ(といっても回転寿司ですが)。

 ここは過去、中国で食べた回転寿司屋の中ではNo1の出来であった。ただし、値段もNo1。はっきり言って日本より高い。うに、大トロは一皿30RMB。こんなのは日本人しか食べないだろう。でも、ウマイ、ウマイ。にぎりは機械でやったもののようだがなかなかのでき具合だ。パクパク食べ続けて、178RMBも使ってしまった。日本円で言うと、2500円ぐらか。ちょっと使いすぎたが大満足だ。これから毎月1回ぐらいは来ることになる予感。ちなみに回転寿司だけでなく、その他の日本料理もたくさんある。ウニ・チャーハン(80RMB)などというのもあった。いつか是非食べてみたい。

 食事を終えると、衣服の購入。深センもようやく冬の兆しが現れ、涼しくなりだしてきたからだ。さすがに半袖ではキツイ。トレーナと長袖を2着ずつ買う。中国では長い間洗濯機がなかったためか(工場の工員などはいまだに手洗いだ)、厚手の綿製衣服が少ない。あの重厚感が好きな私としては不満で仕方がないのだが、あきらめるしかない。香港にもなかったからね・・・。

 お次は、深セン最大の本屋「書城」へタクシーを飛ばす(12RMB)。これが今日、深セン(特区内)に来た一番の目的だ(そのはずだ)。日本語学習のテキストを買いにきたのだ。最近、コンピュータ部の課長になったのだが、部下の心がなかなかつかめない。日本から派遣されてきた日本人スタッフと違って、技術力や権威の裏づけがあるわけではないから、結構大変なのだ。

 もちろん、中国語で意思疎通ができるという大きな強みもあるのだが、それがまた別の苦労を生み出したりする。自分自身からして管理されるのが大嫌いなタイプだから、中国人スタッフの気持ちが中途半端にわかってしまい困ったことになってしまう。いっそ言葉がわからなければ相手もあきらめるのだろうが、意思疎通ができるとなると彼らも一生懸命に自分の意思を伝えてくる。うだうだやっているうちにいつの間にか泥沼に・・・というケースになりがちだ。

 とうわけで、週一回でも日本語教室を開いて心の交流を深めようではないかというのが、今回の企画だ。そのためのテキスト購入。はたして、私の誠意は彼らに伝わるであろうか(笑)。

 「書城」から深セン駅までは2RMBバス。観光バスがなかなか来ないので、あきらめて普通のバスに乗ったのだ。意外に乗り心地がよく、深センの生活レベルが急速にアップしていることを知らされた。

 あとは、わが街まで中型バスで一直線。

 今日はこれまで。

2002年12月2日
今週は広州市へ2度出かけたので、「広州アラカルト」編である。

 まずは、地下鉄。広州の地下鉄はすごい勢いで展開している。開通しているのはまだ1号線だけだったと思うが、年明けには2号線も運行を開始するらしい。工事計画(?)だけなら、4号線まで始まっているという話だ。
 この地下鉄1号線にはもともと、1回きりの通常チケット販売とともに(どんな切符だったか忘れました)、プリペイドカード式のチケットが導入されていた。そして新聞によると、今年半ばから非接触型のICカードも導入されたということであった。今回の広州行きの目玉はこのICカードである。
 なぜこのICカードが注目に値するかというと、香港の地下鉄でも同じ非接触型ICカードが導入されていて大変便利だからだ。香港の非接触型ICカードは「オクトパスカード」と呼ばれていて、ここ数年で利用範囲がどんどん広がっている。すでに、地下鉄だけでなく、公共バスや自動販売機でも利用されていて、将来的にはショッピング時の精算やタイムカードや身分証の代わりとしても使用できるようになるそうだ。
 その便利なICカードが広州の地下鉄でも導入されたというのだ。これが見ずにおられるものか!と勢い込んで地下鉄に乗り込んだのだが、大ハズレ。どこがハズレだったかをいちいち述べても読者にはあまり意味がないかもしれないが、とりあえず言っておこう。細かいところからいうと、その形状。カードではなく、チップ。それもカジノか子供銀行のコインかと見間違えるような安っぽいものである。そのチップの上に小さく「広州地鉄」と書かれている。もうこの時点で、未来のオクトパスカードになる資格を捨てたようなもの。
 使い勝手もかなり悪い。このチップの使用できる改札口はかなり限られていて、プリペイドカード用の改札口と同じ場所から出ることができない。従って、友人がプリペイドカード、私がICチップという風に別々に利用した場合、同じ場所から出ることができず全く反対側の改札口をくぐらなければならないのだ。その上、ICチップの販売機もメンテナンスが十分にされておらず、全く使用できない駅もあった。
 残念ながら、このICチップは早晩廃止の運びとなることだろう。
 現在、公共バスの方でもオクトパスカード方式のカードが利用されつつあるというから、そちらが主流になって地下鉄で使用される方向で進むかもしれない。そちらのカードは、今回は見ることができなかったので次回の見学対象としたい。

 広州へ来たからには、必ず行かねばならないのが「上下九路」である。以前にも書いたが、ここの賑わいこそが広州の豊かさ、歴史の長さをもっとも良く表現している。前回来たときよりも、さらに発展が進み、横や縦にどんどんと商店街が整備されていっているようであった。雨にもかかわらず、大賑わいで人波が途切れることがない。今回は、会社で一緒に仕事をしているKさんも一緒に来たので、懸命に広州のすごさをアピールするがいまいち理解してもらえない。日本から来た人にはわからんのかな、この面白さが?とすっかり中国人になりつつある私であった。この上下九路にはソフトクリーム専門のマクドナルド「甜甘駅」があって、これが唯一Kさんの興味をひいた。中国のマクドナルドでは2RMBでソフトクリームを販売していて、これがマクドナルド人気の一端を担っている。これを専門店化させたものが、「甜甘駅(デザートステーション)」らしい。値段は少し高くなっていて、1個5RMB。Kさんによると少し甘めだが、美味しいかったとのこと。
 
 話は戻るが、今回泊まったのもいつもの「秀山楼ホテル」。外国人向けのゲストハウス形式の宿泊所だ。前回は一番安い部屋は70RMBであったが、今回は週末のためなのか80RMBが最低価格であった。宿泊を申し込むときちんと部屋まで連れて行って、設備を確認させてくれる。動作もきびきびしていて、好ましい。この点は半年前と変わっていない。中国の安ホテルではあまり見られない素晴らしい対応だ。ちょっと残念だったのはシーツが少し色褪せていて、半年前の真っ白さがなくなっていたことぐらいか。
 部屋の確認が済むと、宿泊手続き。出された記入用紙をよくみると中国人用であったので、服務員に「日本人なんだけど・・・」と説明する。「あらゴメンなさい。てっきり中国人かと思っちゃったわ」とのお言葉が返ってきた。(フフッ、俺の中国語もなかなかのものだな)と微笑む私と(なんで俺が中国人と間違えられるんじゃい)と悔しがるKさんの対照的なこと。「いやー、Kさんもとうとう中国人の一員ですね」とすかさず追い込みをかけておくのを忘れないマメな私であった。

今日はここまで。
2002年12月4日
 今週から、コンピュータ部の中国人スタッフに日本語を教えることにした。授業は週に一回か二回。一回1時間程度だ。前の会社では、やろう、やろうと思いつつもとうとう手をつけることができなかったので、思い切って始めてみることにした。

 生徒は3人。仮にAくん(男性)、Bくん(男性)、Cさん(女性)としておくことにしよう。Aくんは「あいうえお」を少し勉強したことがあるぐらいだ。Bくんは単語もだいぶ覚えているが、100個も知らないだろう。Cさんは2ヶ月前ぐらいから毎週3回日本語教室に通っているらしく、発音は問題ない。

 日本企業で働いているだけあって、3人ともやる気まんまんだ。第一回目の授業では、「おはよう」とか「きいてください」などの日常用語の練習。本来なら発音の練習から始めたほうがいいのだろうが、なにしろ、仕事が終わってからの授業だ。単調な練習では、お互いに眠くなってしまう。そこで発音は、毎回、余った時間でやることにした。

 第一課は簡単な挨拶だけなので、テキストを繰り返し(声を出して)読む練習。Aくんの場合は、それこそ一文字一文字発音してみせなければならないので、喉が枯れそうになる。大変だが、どんどんうまくなっていくので、けっこう嬉しい。Bくん、Cさんは、他で勉強をしていることもあって、まだ復習の段階だ。単純な朗読だけだといずれ飽きがきてしまう。ゲーム形式の授業方法を考えたほうが良さそうだ。

 今日はこの辺りで。 

2002年12月9日
 一昨日から香港へ出かけた。5時過ぎに仕事を上がって、徒歩でアパートまで20分ほど。それから青タクでフェリー乗り場まで一直線(40RMB)である。ここで切符を買うのだが、保険をいらないというと10HKドルほど安くなる。と同時にテーブルのない席(つまり前が通路になっている席)が割り当てられる。フェリーが満員になることは滅多にないから、出発してから別の席へ移動すればよいのだけれど、なんとなく不愉快。保険代と乗船代は別なのだから、席に差別を設けるのはおかしい。毎回そんなことを考えるのだが、ここは理屈が通る国ではない。きっと保険会社からリベートでももらっているのだろうと想像してみる。
 フェリーが動き出すと、まずは香港入境のための記入用紙が配られる。これをすかさず手に入れる。ここで手に入れておかないと下船してから、用紙を探して記入することになり、税関を抜けるのが大幅に遅くなるのだ。次に服務員がやってくるのは、コーヒーやスナックの注文取り。私は最近、いつもコーヒーとホットドックだ。夏はサンドイッチを注文するのだが、冬になるとホットドックの熱さがうれしい。ここで注文すると席までもってきてくれるので大変便利。
 フェリーは香港企業の経営になっているらしく、内装も新幹線の普通席とグリーン席の中間ぐらいのレベルだ。大陸から出たな、と感じさせられる。同時に仕事からも解放されたという安堵感も訪れる。一番のリラックス・タイムだ。
 夕方6時以降のフェリーだと、香港島側の港に着く(6時以前は九龍島)。前回は先にホテルにチェックインしたが、今回はソゴウに寄り道して日本の雑誌を2,3冊購入する。中国生活もすでに6年近くなったので、中国語を読むことはそれほど苦痛ではなくなった。しかし、読書が娯楽になるほどのレベルにははるか遠い。本来、読書の時間が最高の休憩となる私にとって、これは痛い。だから、こうして香港で購入する雑誌が何よりの癒しなのだ。しかし、日本の本は高いね。
 ホテル(例の通り「重慶マンション」です)についてみると、すでに9時過ぎ。ドアを開けて中を覗くと、なんとフロントの女性が帰り支度をしているではないか。危ない、危ない、あやうくチェックインし損ねるところだった。何時までオープンしているのか聞いてみると、夜中の12時の時もあるし、9時ぐらいに帰ってしまうこともあるとのこと。要は客の入り具合によって変わるということらしい。ゲスト・ハウスとは言えホテルだから夜中ぐらいまではチェックインOKかと思っていたが、大間違いであった。間一髪で面倒なことになるところであった。
 次の日はショッピング。薬やら本やらを買い込む。
 携帯電話の購入も検討する。以前の会社では総務だったから使用率が高かったのだが、現在の会社ではほとんど電話をすることはない。だから、買い換える必要もないのだ。しかし、私の携帯電話は3年近く前に2,400HKドルで購入したもので、今となっては旧世代。中国人は日本人よりも、所有物で人を判断する傾向が強い。お店などで携帯を取り出す度に、でかい(つまり古い)携帯電話だなという目で見られがちである。一度や二度なら気にならないが、何度も続くと嫌な気分になってくる。人目が全く気にならない、というほどまでには豪胆な神経をもっていないので、思い切って新しい携帯電話を購入しようと考えている今日この頃である。
 日本ではずいぶん前からあるカラー液晶の携帯も、中国ではほんの数ヶ月前から本格化したばかり。しかし、ほんの3ヶ月ほどで、カラー化→カメラ付き→低価格化への道を一気に突き進んだ。ぶらぶらしながらお店をみていると、「ソニー・エリクソン」のカラー携帯電話T-300がなんと2000HKドル弱で販売されている。しかもカメラ付きだ。気持ち悪いぐらい安い。思い切って買ってしまおうかと考えた。だが、カラーは電池等に問題が発生し易いと聞いたことがある。インターネットで検討して、良かったら、次回の香港行きで購入することにしよう。
 ショッピングが済んだところで、3時30分のフェリーで中国へ戻る。中国につくと、すっかり雨模様。白タクと交渉に入るが、天気が悪いと運ちゃんたちも強気だ。いつもは通る40RMBでは相手にされない。馴染みの運転手を電話で呼び出せばいいのだが待ち時間が惜しい。悔しいが今日は妥協。50RMBでアパートまで戻った。

それでは、また。
2002年12月11日
 昨日は第2回目の日本語教室を開いた。皆あまり復習をしていないらしく、発音でひっかかることが多い。そこで、当面は発音中心で教えることにした。教えるといっても、繰り返しマネをさせるだけのことだが。
 生徒は部下3人だけなので指導がよく行き届く反面、3人のレベルの差が目立つ。レベルの高い人に合わせれば低い人がやる気をなくしてしまうし、レベルの低い人に合わせれば高い人が不満に思う。人数が少ないと一人一人の表情がはっきり読めるのだが、そのぶん気を使う。
 以前に貴州大学で教えていた時は、皆のレベルがすでにある程度高かったこともあり、レベルアップは学生自身の努力次第という感があった。その原則はやはり変わらないはずなのだが、少人数の授業となると教師の努力が余計に問われるように思う。仕事の合間をぬって勉強するわけだから、どうしても復習する時間が少なくなる。だから、授業中にどれだけ覚えられるかが鍵となるわけだ。とは言っても、週に一時間程度の授業では限りがあるなぁ。
 工夫しながら、ボチボチやるしかない。
2002年12月16日
 3週間ほど前、私の住んでいるアパートの1Fにパン屋ができた。通りから一つ引っ込んだところにあるので大流行というわけにはいかないが、通りがかりに覗いてみると、いつも何組かの恋人たちがテーブルで楽しそうに話をしている。私もサンドイッチを買ったが、そこそこの味だ。会社のKさんも食べたが腹を壊している様子もないので、一応「安心の店」ということだろう。
 ところでこのパン屋、早朝は肉まん・マントウを店頭で販売している。最初は大して客もいない様子だったのだが、徐々に常連が増えてきた。客種が極端で、近所の大型スーパーで働いている若い17才前後の女の子がが野菜マンを一個だけ買っていたりする一方、顔中ヒゲだらけの土方のおじさんが6個ぐらいの肉まんをドカッと持ち帰っていたりする。
 毎日毎日、通りがかる場所だから、とうとう私も一個購入してしまった。最初の一個は野菜マンだ(1個1RMB)。パン屋らしく、皮がふわっとしていてスポンジ風になっている。ちょっと変わり種の包子(ばおず)だ。こうなると止まらない。数日、野菜マンを楽しんだ後、今度は肉マン。肉マンはどちらかと言うと日本風のタレ入り肉マン。これもパン屋の肉マンだからだろう。
 今日気づいたのだが、ここでは、肉まんや饅頭だけでなくてお粥も販売しているのだ。しかも、私の大好きなピータン粥もある。これは是非食してみなければならない。しかし、オフィスでお粥を食べていたらちょっとヤバイかもしれないなぁ。
2002年12月17日
 連続で申し訳ないが、食べましたピータン粥。オフィスにはもっていけないので、いつもより30分早くアパートを出て、お粥を買って再び部屋に戻るという手間をかけて。だって、こうしないと食べられないから。
 わざわざ手間をかけただけあって、おいしいこと、おいしいこと。とても2.5RMBだとは思えない。初めての香港で、ピータン粥の美味しさに引き込まれてから、そろそろ3年が経つ。あの時も屋台だったが、10HKドルほどしたと思う。それと同じ味がなんと2.5RMB。うーん、幸せだ。
 実は、ピータン粥自体はしょっちゅうと言っていいほど食べている。ただ、それは喫茶店とかレストランとかのこぎれいな場所だ。それこそ、綺麗な器に入ったお上品なピータン粥なのだ。美味しいことは美味しいのだが、そこにはもはや感動はない。屋台で食べるからこそ、味わえる楽しみ、喜びというものもあるのだ。

 ピータン粥の話はそこまでにしておいて、今日は例によって日本語教室の日であった。Bくんは欠席。「彼女の買い物に付き合う約束をしてしまったので、すみません」とのこと。それなら仕方ない。
 そこで、AくんとCさん、そして来年別の工場へ配属される予定で研修をしているDくんが今日の生徒となった。
 相変わらずあまり復習をしていそうもないので、少しペースを落として単語の発音に力を入れる。「ぬ」とか「ら」とかの発音が難しそうなので、はっきりと区別できるように教える必要がありそうだ。次の課題としておこう。

2002年12月22日
 今年ももうすぐ終わり。前の会社を辞めてから一年が経とうとしているのだ。驚くべきスピードで時が過ぎていく。

 今日は深センにお買い物。念願のルータを買いにいくのだ。一ヶ月ほど前から予定していたのだが、香港に行ったり、風邪を引いたり、OSの再インストールをしたりでのびのびになって、ようやく本日購入に至った。580RMBのものを値切って、490RMBで手に入れることができた。もう50RMBだせば、D-Linkのプリンターサーバーつきのものが手に入ったのだが、今回の購入目的はネットワークの勉強と仕事へ生かすためだから、会社で使用しているものと同じメーカーのほうがいい。そこで、「Wealnet(維網)」というメーカーの「R-160」という製品にした。低価格ブロードバンド・ルータだから、機能はそんなに高くない。簡単なフィルタリング機能とダイナミックIPをサポートしているだけのものだ。とはいっても、ルータ初心者の私には、それだけでも手に余る。さあ、頑張って使いこなせるようになろう。

 その他、中国製ノートブックの値段が劇的に下がっているのに気づいた。中小メーカーが出しているB4のノートブック(CPUはセルロン1GHz)が8000RMB弱。これは来年はすごいことになりそうだ。楽しみ、楽しみ。

 パソコンショップ街巡りが終わると、ジャスコへ行って、回転寿司(ちなみにパソコンショップ街とジャスコは非常に近い。歩いても10分とかからないのではなかろうか)。今回も大トロ(30RMB)を食べたのだが、薄切りでなんだかショボイ。次もこんなのだったら、もう大トロは頼まない。でも、全般的には満足だった。

 ジャスコの次は東門の商店街へ向かう。実は、ここへ来るの初めてだったので、結構驚いた。デパートだらけ。以前から、深センには大きなショッピングセンターがないなぁと思っていたのだが、大きな間違いであった。規模だけなら、広州の上下九道を上回りそうな勢いである。広州のような味わいはないが、逆に都市の雰囲気がよく出ている。なんだか、昔の新宿を思い出してしまった。今日の目的は12月8日から始まっているという深セン初(?)という噂の名高い書城東門支店の日本書フェア。棚の一つ二つ分置いてあるだけだろうとあまり期待せずに行ったのだが、以外に数が置いてあった。思わず雑誌を3冊も購入してしまったほどだ。価格は(日本円の価格X0.15)RMBとのこと。これぐらいの値段で日本の本が手に入るなら安いものだ。残念なのは、包装してないため、立ち読みされまくっていて少し痛んでいたことか。フェアは2月まで続くそうだから、これからも何度か足を運ぶことになるだろう。何よりも、東門の賑やかさが気に入った。次回はここに的を絞って遊びに来るとしよう。

 それでは、また。

2002年12月30日
 昨日もまた、深セン市内へ出かけた。以前に購入し、愛用していたMini-Drive(中国語ではU盤)が壊れたからだ。私は、このUSBポートに指すだけでデータを高速に保存できるMini-Driveを大変重宝していて、いつも胸ポケットに入れて持ち歩いている。容量は今のところ32M、64M、128M、256Mのものが一般的だ。これまでかなり乱暴に取り扱っても壊れることがなかったので安心していたら、今回はポトッと床に落としただけであの世行きとなってしまった。そこで新しいものを購入することになったわけだ。前回はわざわざ香港まで行ってメーカー品を購入したのだが、今回は中国のノーブランド商品のものを買うことにした。落とした程度で壊れるならどれを買っても同じという判断からだ。
 1時間ぐらいパソコン街を歩いて、180RMBで64Mのノーブランド品を購入。前の時は370HKドルで購入したから、以前と比べるとずいぶん安くなっている。メーカー品の場合は270RMBで64Mだから、半年で100RMBほど安くなった計算だ。

 昼食はパソコン街に新しくできた「味千ラーメン」でとることにした。注文したのは「ネギ激辛ラーメン」と「鶏のから揚げ」。ラーメンは18RMB(日本円で250円ぐらい)。日本だったら500円ぐらいはするだろうからかなり安いと言えるが、中国の物価からすると高い部類に入るだろう。現地のお店だったら、3-5RMB程度で食べることができるからだ。もっとも中国式ラーメンはスープがしょぼい。中にはお湯にラー油を混ぜただけというのもあるぐらいだ。中国ではラーメンは味わうというよりも腹を満たすために存在するのかもしれない。

 昼食を終えると、タクシーで東門へ向かった。もちろん、日本の雑誌を買うためだ。2月上旬までの臨時フェアということだから、毎週行きたいぐらいである。雑誌を買う以外にも東門の歩行者天国を歩き回ってみたいという気持ちもあった。
 適当なところでタクシーを降りて本屋に行くつもりであったが、「適当な」というのがいけなかった。案の定、迷子になってしまった。自分がどの辺りにいるのかすらわからない。  
 「歩き回ってみたい」という願いはこうしてかなえられたのであった・・・。
 文章にしてみると何のことはないが、実際に迷子になっている私はかなり真剣である。方向オンチだから、自分の方向感覚は信用できない。だから、人の流れや街並みで正しい方向を判断していくのだ。人によってはこれを「行き当たりばったり」と呼ぶかもしれない(笑)。
 幸運にも20分ほどで迷子を脱出。ラッキーというしかない。どうやら、前回とは反対側の位置でタクシーを降りたということらしい。通りで見慣れない建物ばかりあるわけだ。
 さっそく、本屋へ入る。しばらく立ち読みをした後、雑誌を6、7冊ほど購入した。316RMBだ。日本円にすると4,500円ぐらいだからかなりの出費。まぁ、これぐらいいいよね、と自分を慰めた。

 最後は深セン駅までタクシーを飛ばして、バスに乗り換えるだけ。今年最後の休日はこうして静かに終わった。めでたし、めでたし。