2003年10月4日 |
2003年10月(day007)
昨日の朝のこと。いつものように自分のホームページ(このサイト)を開けようとすると、なんと、「このページにはアクセスできません」との表示が出た。自分のアップロード・ミス以外ではこんなことは初めてだ。私が利用しているレンタルサーバーは結構優秀で、システムダウンなど起こしたことがないのだ。「アクセス出来ません」の表示はサーバー側からのもので、ブラウザが示したものではない。とすると、中国のインターネット規制にひっかかったわけではない。一体どうしたのだろう。
不安を抱えたまま一日を過ごし、仕事を終えてからアパートに戻り再びトライ。しかし、やはりダメであった。その上、メールも不通となっている。これは大事だ。サーバーが火災にでもあったのだろうか。そう言えば、レンタルサーバー会社との連絡用のフリーメールを最近チェックしていなかった。メールが来ていないか確認してみよう。そう思い立ち、gooにログイン。受信メールの一覧表画面を開いた。すると、一番上に「サ-ビス停止のお知らせ」のメールがあるではないか。どういうことだ。
慌てて中を覗くと、「ご契約更新についてご案内させて頂きましたとおり、期限までのお支払いが確認出来ませんでしたのでご解約と承りました旨、ご連絡申し上げます。お客様のアカウントに関しましては、10月2日に停止作業を行わせて頂きます」と書いてある。目の前が真っ白になった。マウスを素早く動かして過去のメールを除いてみると、「契約更新のお知らせ」のメールがニ度も来ている。
おかしい、新着メールがある場合には知らせるように設定してあるはずなのに・・・。そう思って確認してみると設定に間違いはない。設定に間違いはないが、設定先は中国のフリーメールであり、そこから私のOutLookにメールが落ちるようにしてあることに気づいた。もしかしたら中国のフリーメールサービスのところでストップがかかってしまったのかもしない。しかし、今は原因究明をしている場合ではない。私のホームページを回復させるのが先である。
再びメールに目を走らせると、10月8日までに振込みが確認できればアカウントを再開できる、と書いてある。逆に、それまでに振込みがない場合には全て削除だとも。半年前であれば、また新しいアドレスでやりなおせばいいやと考えたところだが、ここ数ヶ月であちこちのサイトを相互リンクしてもらっている。おいそれとアドレスを変えるわけにはいかないのだ。メールアドレスだっていきなり使用できなくなったら大変だ。
さっそく、gooのフリーメールを使ってレンタルサーバー屋さんに連絡を入れる。「すぐに振り込むので削除は待ってください」と。すると、夜中になって、返事が届いた。「入金を確認できたら再開します」とのこと。こうなったら、とにかく振込みを急ぐしかない。しかし、振込みをするためには香港に行く必要がある。試みに、インターネットから自分の口座にアクセスして電子送金というのをやってみるが、「申請書受理後、本人が銀行へ直接いって申請処理をします」とわけのわからない文言が付加されていて、それを選択しないと処理ができない。やむなく、そこにチェックを入れて実行。しかし、これでは結局香港に行かなければ送金ができないということではないか!その場で申請書を書く手間はなくなるが、この状況ではほとんど意味がない。
とうとう香港行きを決意。そして、本日のフェリーに乗って行ってきた。だが、もしやと思っていた恐れが現実となっており、今週の土曜日は休日で銀行は休みであった(普段は午前中はオープン)。国慶節の影響だろう。電話で確認すればよかった・・・。仕方ない、月曜日に出直しだ。 |
2003年10月6日 |
本日はお休みを頂いて香港行き。レンタルサーバー屋さんに送金をするためだ。たった8,400円を支払うために香港までフェリーで往復するのは割りに合わない話だがやむをえない。
銀行に着くと、さっそく受付で説明をした。「インターネットで送金の手続きをしてあるんだけれども、ここでサインをしなければ送金処理が終わらないという話だったので・・・」。最初は戸惑いをみせた銀行スタッフであったが、しばらく後ろでごそごそやったあと、晴れやかな顔をしてもどってきた。処理をするので少し待っててくれという。「インターネットで登録しておいても銀行に来なきゃいけないのかな?」と確認すると「そうです」と回答が返って来た。「それが意味があんまりないね」と言うと、「その通り」と笑顔が戻ってきた。(おい、認めちまうのか)。
結局、私がインターネットで打ち込んだデータを再び銀行スタッフが手書きで申請書に記入し、それに私がサインをするというなんともお粗末な手続きを経てようやく送金がなされた。
やはり、早めにHSBC銀行に乗り換えたほうがいいかな?と思わずにはいられなかった。HSBCならインターネットで一発送金ができるからだ。ただ、ここ(東亜銀行)のスタッフは愛想がよく親切なのがいい。これで愛想が悪かったりしたら即座に乗り換えるのだが。
とにかくこれでホームページが再開できる。よかった、よかった。 |
2003年10月13日 |
三日間ホームページがとまっていただけで、アクセスが激減した。もっとも一日20アクセスが5,6アクセスに減っただけなんですが、毎日アクセス数が増えていくのを楽しみにしていただけにショックが大きい。また、一からやり直しだ。
一昨日(10月11日)、ようやく中国の友人が田舎(江西省)から戻ってきた。帰ってくるなり大喧嘩、仲直り、大喧嘩、仲直りで現在ようやく安定状態へ。「(中国の女性と付き合うのは)毎日がドラマである」と同僚Bが言っていたが、全くその通りだ。面子のために全てを振り捨てて戦いを挑んでくるので、こちらに圧倒的に有利な情勢がたちまちひっくり返されてしまう。謝らせるつもりが、いつの間にか謝らされる側に変わってしまっているから不思議だ。もっともそんな風に振り回されているのは私と同僚Bだけかもしれないけどね(笑)。 |
2003年10月14日 |
今朝は冷え込みが激しかった。広東省の長い夏もようやく終わりかけている。例年だと、これから何度か暑い日と寒い日が交互にやってきた後、冬に入る。工場の制服も明日から長袖OKとなる。
寒い日はラーメンが美味しい、というわけで本日の一番館ラーメンにて夕飯を食べた。今日はラーメンとサーモンの寿司とししゃも。合計40RMB(日本円で600円)。ししゃもを注文するのは初めだ。五尾で12RMB。ちゃんとした子持ちししゃもでなかなかおいしかった。また食べてみたい。 |
2003年10月19日 |
昨日は友人と沙頭角の「明思克航母世界(Minsk
World)」へ行った。ここは1978年から1994現役で活躍していた旧ソ連の航空母艦を利用したテーマパークだ。入場料は一人110RMB(2003年10月)。
改札口を抜けて中に入ると、公園があり、そこに戦車やら飛行機が置かれている。軍艦はその公園に面する海に停留させられていて、公園とは短い鉄製の橋で結ばれている。この橋を抜けて軍艦の中に入る仕組みだ。鉄橋の途中にはモーターボートが2台据えつけられていて、一人30RMBで軍艦の回りを一周してもらえるようになっている。楽しいことならなんでもしてみたい友人がこれを見逃すはずもなく、さっそく乗船。友人がモーターボートに乗るのが初めてだったらしく大喜び、運転手に「向こうの島まで行きたい」と勝手な要望まで出す始末。「あっちは香港だから」と断られてがっかりしていた。
「まだ乗りたりないわ」という友人をなだめすかして下船し、軍艦の中へ入り込む。さすがに本物の軍艦だけあって重量感がある。内部の1Fには舞台があり、そこで欧米人(中国人も混じっていると思う)のスタッフによる海兵隊ミュージカル劇を無料でみることができる。私たちが行ったときにはすでにたくさんの客が集まっており、準備されている椅子では足らずに人の石垣ができていた。このそばには「時空旅行」と名づけられた仮想ジェットコースターがあり、これも無料で楽しむことができる。
2Fには艦長室や海兵隊員の運動室等があり、観覧できるようになっている。甲板に出ると、飛行機やヘリコプター、ミサイル発射装置が配置されており、なかなか壮観な眺めだ。ここではミサイルの模擬発射を1回100RMBでやらせてもらえる。私も友人と試してみた。ミサイル発射自体は大きな爆竹を鳴らした程度のもので大したことはなかったが、発射台を動かすのは面白かった。
甲板から中に入る口はいくつもあるが、そのうちの一つから入ると作戦演習という催しに参加することができる。列に並んで中に入っていくと、作戦センター室があり、レーダーの画面等がいくつも据え付けられている。スタッフの指示に従って、いくつも部屋を移動したあと、模擬戦闘が始まり、レーダーがうなりだす。爆弾がぶつかる轟音とともに床が揺れ動いたり、機器から煙が吹き出したりの演出もあり、雰囲気作りはなかなかのものだった。
結局、3時間近く軍艦の中をうろうろし、お腹ペコペコの状態で下船。楽しいひとときを過ごすことができた。
「明思克航母世界(Minsk World)」のある沙頭角は海辺の美しい町で、海水浴場や水族館もあるとのこと。是非また訪れてみたい。 |
2003年10月30日 |
工場の制服も長袖となって、本格的に冬に突入かと思いきやそうでもない。部屋に戻るとやっぱりクーラーのスイッチをいれたくなる。まだまだ暖かいのだ。寒くもなく、暑くもなく、過ごしやすい季節だともいえるだろう。しかし、来月には確実に冬がやってくる。今年のSARSはどうなることだろう。またマスクをしなければならないのかな?
仕事はますます忙しくなるばかり。今まで暖めておいたプランが一斉に動き出したので、手綱を取るので精一杯。いつ振り落とされるかとドキドキものだ。スタッフの携帯電話30台を中国移動から聯通CDMAへの移行する「電話代削減大作戦1」は通信不良という問題を長らくかかえたままであったが、電話機を変更することによってようやく解決の糸口が見えてきた。「電話代削減大作戦2」は最近流行のVOIP電話の採用である。これは小規模での運用テストを終えたので、次は一気に大展開をしていく予定だ。問題は安定性。中国のADSLは今ひとつ当てにならない。これをどうやって安定的なものとしていくか。光ケーブルを採用する手もあるがコスト的に見合うのだろうか。難しいところである。
眠くなってきた。それでは、また。 |
2003年11月2日 |
本日は深セン行き。主な目的は歯医者だ。前回なおした歯が痛むのだ。理由は隣の歯との間に物がはさまり、しばしば歯茎を圧迫するからだ。そこで、歯と歯の間に詰め物をしてもらおうと歯医者に向かった次第だ。
歯医者屋に入って誰に頼もうかとうろうろしていると、前回私の歯を治してくれた医者が私に気づき、声をかけてきた。説明をすると、直してやるから座れという。何回か噛み合わせをさせられた後、あちこちを削って治療終了。治療の内容を聞くと、作った義歯との噛み合わせが悪く、食べ物を隙間に押し込むような形になっていたのだそうだ。そこで、とがっている部分を削って隙間にぶつからないようにしたとのことであった。お金を払おうとフロントに向かうと、医者は手を振ってお金はいらないという。なんと気前がいい。少し嬉しくなった。もっとも、前回の治療ミスが原因だと判断したから無料にしてくれたのかもしれない。
歯の治療が終わってから、留学生時代からの友人Kと合流。ジャスコへ向かい、昼食をとる。回転寿司はすっかり中華風の味になってしまったので行く気にならない。そこで、日本レストランの「千登世」でステーキを食べた。一人78RMB。値段の割りにけっこう美味しい。今度来たときは118RMBのサーロインステーキに挑戦してみることにしよう。
それから、深センのパソコン街「華強路」までタクシーを飛ばし、「万商電脳城」へ入る。まずは、ウィルス対策ソフトを探す。現在使っているウィルス対策ソフト「瑞星2003年版」も購入して一年になる。中国のウィルス対策ソフトは一年経ったからと言って、更新パターンが使用できなくなるということはないようだ。しかし、新しいものを使ってみたい。「瑞星」のソフトもすでに2004年版が出ているという話だったので、いくつかの店をまわってみたが、見当たらない。代わりに「瑞星」と双璧を張る「江民」の最新ソフト「KV2004」が見つかった。2003年版は日本語対応版とうたっていながら、Windows2000では事実上使用できなかった。今回はどうだろうか、試してみることにしよう。定価は178RMB、それを値切りにかかる。最初に一声で140RMB。次の店で最初は120RMB、もう一度値切って、100RMB。もとの店にもどって95RMBでゲット。満足のいく買い物となった。
そして、本日の大物買い、PS2の購入。ゲーム機を購入するのは10年ぶり近い。これはほとんど値切る余地がなく、1850RMBで1セットを購入することになった。はたして、費用に見合う楽しみを得ることができるであろうか。ちょっと心配だ。結果は後日ご報告させて頂きます。 |
2003年11月4日 |
本日は香港に行ってきた。銀行口座を新規に開設するためだ。
以前の会社の時から使っている「T銀行」は今の会社の目の前にあるATMでお金を引き出せるので大変便利なのだが、インターネット上で日本に対して送金ができないのが欠点だ。一方、今の会社で標準的に利用されている「H銀行」は日本に対するインターネット送金ができるが、会社の目の前のATMではお金を引き落としできない。
そこで、今まで利用していた「T銀行」に加えて「H銀行」に口座を作り、両者の長所を生かそうと考えたわけだ。香港内の銀行同士は送金手数料が(インターネットでは)無料だから、両銀行間のお金の移動には問題がない。
そこで、香港オフィスのスタッフに付き添ってもらい「H銀行」で手続きを始めたところ、意外な事実が発覚した。インターネット上で香港以外の銀行に送金する場合には送金先をあらかじめ銀行へ行って書類で登録を済ませておかなければならないということが判明したのだ。つまり、定期的に送金するような場合には役立つが、一回きりの送金のようなものには非常に使いにくいシステムだというわけだ。
使いにくいシステムだとはいえ、ないよりはいい。それに登録は代理人を経ててもいいそうだから、この欠点はある程度フォローできる。手続きは順調に進んで、30分ほどで無事口座開設を済ませることができた。
訂正(2003年11月8日):香港以外の銀行宛でも、未登録先送金申請をしておけば個々の送金先を登録しなくてもよいそうだ。(ただし、送金限度額は低い)。
H銀行を出て、さっそくATMを探す。インターネットで口座を操作するためにはキャッシュ・カードを1度ATMに差し込んで認証を済ませておかなければならないと言われたからだ。さっと目を走らせると、銀行の左に都合よくATMがある。だが、足をそちらに向けたところで、香港人スタッフから「待った」の声がかかった。首をかしげてそちらを向くと、「それはH銀行のATMじゃないわ。間違って差し込んだら大変なことになるわよ」と注意された。「大変なことって何?(カードが戻ってくるだけのことじゃないのか)」。「違うわ。別の銀行のATMに差し込むとカードが出てこなくなる場合があるのよ。そうなると大変よ。煩雑な手続きをしてようやくカードを返してもらえるのよ」。「それじゃぁ、T銀行のカードをH銀行のATMで使ってもダメなのか」。「そうよ」。
うーん、それは知らなかった。少なくとも中国ではそんなことは一度もなかったからなぁ。しかし、そこまで言われると、敢えて試してみようという気にはならない。インターネットで確認してみてからにしよう。
素直に香港人スタッフの意見を聞き入れて、H銀行のATMを探す。幸い、30メートルほど離れた場所にH銀行のATMがあり、無事認証を済ませることができた。彼女は買い物があるというので、途中で別れて私は再び列車に乗った。
さて、H銀行から他銀行向けの送金先登録は香港オフィスに依頼してやることができるが、T銀行からH銀行への送金はどうなるのだろう。T銀行では外国へのインターネット送金は全くできない。ただ、香港内の銀行であれば手数料なしでインターネット送金が可能であると書いてあった。登録は必要だっただろうか?記憶を探ってみる。うーん、確か・・・、確か・・・、登録が必要だと書いてあった・・・。
そうなると、困ったことになる。今後、H銀行は給与振込み先となるから少々のサポートを香港オフィスに依頼することは可能だが、T銀行に対する作業を依頼するのは明らかに筋違いだ。これは自分でやるしかない。後日来るのは面倒だ。今日のうちに済ませてしまうことにしよう。
九龍島から香港島に渡り、T銀行の支店へ直行。窓口で「インターネットの送金先って直接ここまで来て登録しておく必要があるっていう話なんだけど?」と尋ねると、「そうですよ」と答えが返って来た。
しばらくすると、2枚の用紙をもってきて説明をしてくれた。一枚が香港内であれば今後未登録先にもインターネット送金ができるようにするための申請用紙、もう一枚が登録先のみインターネット送金ができるようになる申請用紙だという。前者は一度に送金できる金額の上限が低く、後者は上限が高い。
両方とも申請しておけば便利だが、未登録先にも送金ができるというのは危険が伴う。インターネット口座のパスワードを知られてしまえば、どこの誰ともわからない人向けにこっそり送金されてしまうハメになるからだ。そこで、後者の登録先のみインターネット送金ができるようになるという申請だけで我慢しておくことにした。これで20時間後にはH銀行の自分の口座へインターネット送金ができるようになる。大変な一日だったが、これからは送金一つのために香港まで足を伸ばす必要がなくなる。
後は大陸に戻るだけ。インターネット送金の詳細についてはまた後日・・・。 |
2003年11月11日 |
中国のこの辺りでは、アパートにインターホンが付いていることが多い。もっぱら防犯のためである。1階の入り口のところに各部屋の電話に繋がっているボタンがあり、これを押すと該当する部屋の電話が鳴り住人を呼び出すことができる。住人が電話の中央にあるスイッチを押すと、1階入り口のドアが開く仕組みだ。もちろん、各部屋のドアは別途あり、覗き窓から訪問者を確認した上でドアを開けることになる。
問題は1階からの呼び出し音である。最近新しく引っ越してきたどこかのお店の従業員が2,3の部屋に分散して住み始めた。恐らく寮としてお店が借りているのだろう。毎朝6時にスタッフの一人が彼らを呼びにやってきてインターホンを鳴らす。一部屋が終わると、また別の部屋という具合に連続してインターホンを鳴らすのだが、この音が朝の静寂な空間によく響くのだ。これが毎朝6時に行われるから、迷惑この上ない。中には目覚めの悪い奴がいるらしく、何度も何度もインターホンが鳴る。とてもではないが寝ていられない。どなりつけたいところだが、実は私も6時半に目覚ましを鳴らして他の人の睡眠を邪魔している。誰か別の人が文句をつけてくれないものだろうか。 |
2003年11月17日 |
ここ最近、私のアパートでは電気製品関係のトラブルが絶えない。
まず、電子レンジだ。滅多に使うことはないのだが、牛乳を暖めたりする場合に重宝するので3年前に購入。これが先日、とうとう壊れた。ドアを開けると動きだし、ドアを閉めると止まってしまう。ずいぶんと危険な壊れ方をしてくれたものだ。新しいのに買い換えなければならないが、たまにしか使わないのでどうも購入に踏み切れない。弱ったなぁ。
次に冷蔵庫。これは数ヶ月前に購入したばかりのNational製品。ニュースによるとNationalブランドは海外では停止となりPanasonicに統一されるそうだ。これが最後の商品だろうか。それはさておき、一人住まい用には少し大きめの170cm弱のこの冷蔵庫に発生したトラブルについて話そう。この冷蔵庫は上部が冷蔵場所、下部が冷凍場所になっている。トラブルが起きたのは上の冷蔵部分。ここの冷えが極度に衰えてしまったのだ。下の冷凍部分は冷えまくって氷が溢れ出てくるほどなのだが、冷蔵部分があまり冷たくならない。ミネラルウォーターを冷やすぐらいなら問題ないけれども、健康のために食している生ローヤルゼリーの保存には不安が残る。しばらく放っておけば直るかなと思ったが、全然よくならない。これは修理に出す以外にあるまい。
購入して一年以内だから保証期間内として無償で修理可能だろう。メーカーの保証書は残っている。だが、デパートが寄越した領収書が見当たらない。そうなると、どこかの修理屋に出すしかない。うーん、これは面倒だ。と、悩んでいるうちに遅ればせながら本格的に冬に突入。冷蔵庫の冷たさを気にする必要が無くなってしまった。これは来年の夏まで問題持ち越しか・・・。 最後に洗濯機。これもNational製で、使用してすでに3年になる。一年ほど前から調子が悪くて時々叩かないと動かない。それはいいのだが、問題は排水。同じく一年前に現在のアパートに引っ越してきたとき、排水ホースの一部に裂け目が入ったため現在は排水ホースなしで使用している。だから、洗濯機を使うたびに小さなベランダが水浸しになってしまう。もっともこれで不便はない。洗濯機を使うとき以外にベランダに出ることはないから、排水が全て流れ終わってから衣類を取りに行けば良いからだ。
ところが、最近友人が私の部屋を掃除するようになって、これが問題となり始めた。排水がベランダを汚すというのだ。適当にお茶を濁していると、排水をこのままにしておくなら二度と掃除はしないとまで言い始めた。掃除自体はどうでもよいことなのだが、友人の怒りを静めなければならない。いらなくなった靴下を使って、水を排水口に直接落とし込むように大改造。友人も私の一生懸命な姿を見て満足して帰ってくれた。
だが、その夜。改造を終えた洗濯機に衣類を放り込みスイッチを入れて、自分の部屋に戻ってくつろいでいた時、異変が徐々に進行していた。ふと寒さを感じて、ソファの上に置き忘れた上着をとりに廊下に出たとき、ピシャとスリッパが音を鳴らした。なんだ?と目を凝らしてみると、廊下が水で一杯になっているではないか。上の階の住人が漏水でも起こしたのかと水の出所を辿っていってみると、水はベランダからやってきている。慌てて洗濯機に駆け寄ると、水を排水口に落とし込むはずの靴下が逆に排水口を塞いでしまっている。これで流れ込む先を失った水がベランダを満たし、敷居を乗り越えて廊下に入り込んでしまったのだ。靴下をどけると、ベランダの水は瞬く間に退いたが、廊下の水は敷居に遮られて残ったままだ。やむなく箒とちりとりを使って水を捨てる作業をするハメに・・・。情けないやら寒いやら。 |
2003年11月22日 |
本日は香港へ。インターネットで日本への送金を可能にするためだ。銀行口座はすでに開いてあり、インターネットで残高確認等はできる。だが、インターネット送金をするためには、別途申請をしなければならないのだ。これはインターネット上でIDをとった後でなければできないので、どうしても日を改めて銀行まで足を運ばねばならない。しばらく風邪で身動きがとれなかったので、本日ようやく申請をしにいくことになったというわけだ。
私が口座を開いた支店はフェリー経由でいくよりも羅湖駅経由の方が近い。私は羅湖経由で香港に入ろうとし4時間かかったことがあり、それ以来、羅湖経由は大嫌いだ。しかし、香港の銀行は土曜日は午前中しかやっていないので、フェリーで行くと時間にあまり余裕がなくなり、最悪間に合わなくなる恐れがある。そこで早朝7:00に出発し、バスで羅湖駅まで行き歩いて越境を抜けた。まだ9時前とあってほとんど並ぶこともなしに済んでホッと一息だ。
羅湖駅で列車に乗り、銀行の最寄の駅で下車。支店の位置をはっきりと記憶しておらず、半分やみくもに突進していったら幸運にも見覚えのある通りに出くわし、すんなり銀行に行き着くことができた。
申請のほうもトントン拍子に進んで5分とかからず登録完了。営業日換算で3日後には利用可能だという。ふふっ、これでイロイロ買えるぞ。
まだ病み上がりだということもあって、SOGOの本屋に寄って雑誌を仕入れただけで満足することにし、お昼のフェリーに乗って早々に大陸へ帰還。下船間際にいつも使っているタクシーの運ちゃんに電話をし迎えにきてもらうことした。だが、料金が折り合わず、交渉決裂となってしまった。 私のアパートからフェリー乗り場までは標準で40RMB、逆にフェリー乗り場からアパートまでは50RMBが標準となる。これは、フェリー客が相場を知らないのにつけこんでタクシーが値段を吊り上げるためである。私は昼間であれば交渉で40RMBまでもっていくことができるが、これがけっこうシンドイ。そこでここ2,3回ほどはよく使っている運ちゃんに電話をし迎えにきてもらうことにしていた。それもうまく話しをつけて35RMBで済ましていたのだ。
ところが、今日は空が曇っていて雨模様だったため、運ちゃんが強気になっており40RMBのラインをどうしても譲らない。ここで妥協をしてしまうと、次回から40RMBが標準となってしまう。仕方なく、フェリー乗り場の駐車場でタクシーを捜すことにした。しかし、運が悪いときには何をやってもうまくいかない。同じ時刻に別の場所からも船が到着したため、普段の2倍近くの客が下船してしまうことになった。こうなると、タクシーの運ちゃんが有利になる。その上、雨模様の天気だ。不安を募らせながらも交渉に入るが、一番安くても45RMBまでにしかならない。仕方がないので、フェリー乗り場の駐車場から歩いて外に出てタクシーをつかまえることにした。
フェリー乗り場は街から少し離れており、流しているタクシーを見つけるのはなかなか難しい。だから客を送ってきて、帰ろうとしているタクシーをゲットするしかない。しかし、歩いても歩いてもそれらしきタクシーが寄ってこない。考えてみれば雨模様とは言え、気温はそれほど低くない。街中まで歩くことにしよう。思い切って、そう決めて力を込めて歩き出した。
街中までは意外と近く20分ほどで到着できた。私の住んでいる街まではタクシーで25-30RMBほどだ。タクシーの溜まり場へ行って、一人の運転手に声をかけると「60RMB」だと吹っかけてくる。交渉するのも面倒なので別の運転手に声をかけようとすると、逆に相手から「XXX街だろ。25RMB」と言ってくるではないか。尋ねてみると、以前に私を乗せたことがあるとのこと。疲れていたので今日は30RMBでも仕方がないかと思い始めていたところ。ラッキー!とささやかな喜びに浸る私であった。 |
2003年11月23日 |
本日は中華スープ作りに挑戦してみた。最近は気温が大分下がってきたので、ラーメンを食べることが多くなったのだが、毎日ラーメンを食べていたのでは明らかに身体に悪い。そこで手軽に作れて体を温められる食べ物はないかと頭をひねったあげくの結論が中華スープである。
中国のスーパーには日本と同様、野菜や果物が並んでいるだけでなく、スープ作り用の乾物が必ずといっていいほど一角を占めている。木の実やら、キノコやら、わけのわからない乾物が木彫りの入れ物に入っていて、量り売りされているのが一般的だ。お客は15種類ほどある乾物の中から好きなものを数種類選んで買っていって自分独自のスープを作るわけだ。
しかし、私は各々の乾物が発揮する効能を全く知らないので、バラ売りにされている乾物をどう組み合わせたら美味しいスープができるのかわからない。そこで、数種類の乾物がセットになってパックされているものを購入することにした。パックの裏側をみると、これらの乾物を鶏肉と一緒に煮込めば出来上がりらしい。
アパートに戻って、先日購入したばかりの電子炊飯器を取り出す。これは中華スープの煮込み機能がついた優れものだ。軽く洗って、水を入れて煮沸消毒をする。どんな毒が残っているかわからないからな(笑)。
そして、本番。乾物を軽く洗って、鶏肉と一緒に炊飯器に放り込む。ミネラルウォータを注ぎ込み準備完了。あとは3時間煮込みボタンを押してスタート。グツグツ、グツグツ。そして3時間が経った。
電子炊飯器の蓋を明けてみると、中はすっかりスープ色。乾物もたっぷりとお湯を吸ってデッカクなっている。箸で突っついてみると、鶏肉がボロボロと骨から落ちる。完成だ。オタマでスープをどんぶりに移し、早速味見!うーん、ま・ず・い。だめだ、これでは飲めない。ダシが足りないのだろうか。味の素のホンダシをスープに振りかけ再び、煮込むこと30分。不安とともに味見をすると、今度はOK。しかし、これでは中華スープではなく、和洋折衷ならぬ、和中折衷スープだ。まっ、うまければいいか。 |
2003年11月26日 |
まだ蚊がいる、と書いたら広東省に来たことがない人は驚くことだろう。ここでは真夏は暑過ぎてあまり蚊がおらず、秋の、いや冬の涼しい頃になって蚊が出てくるのだ。どのくらい暑いときに蚊がいなくて、どのくらい涼しくなると再び出てくるのかははっきりと記憶にない。ただ、暑くなり始めの時期に蚊が発生し、ある時期になると全くいなくなり、冬に入ってからまた発生するのだ。
私は液体蚊とり器の愛好家で、初夏にはいつも予備をストックしてある。なくなりそうになると追加購入する日々が続き、蚊が減り始めたのを見極めてストックを使い果たすようにしている。そして一、二ヶ月の間まったく蚊の姿をみなくなり安心しきっていると、涼しくなったある日突然、、蚊が来襲するのである。しかし、なんと言っても11月の末である。冬も目の前というか冬ではないか、寒くなる一方のはずである。だから、そのうちいなくなるだろうと甘く見て殺虫剤等で個別撃破をするに留めるわけだ。
ところが、この蚊がなかなか無くならない。朝方などは涼しくて真冬の訪れを感じさせるのだけれど、昼になると再び暖かくなるから、蚊が死なないのだ。蚊の個別撃破も2,3日ならいいが、一週間は続けていられない。だいたい寝室が殺虫剤臭くなってしまい、蚊が死ぬ前に自分が死にそうだ。そこで、一昨日再び液体蚊とりのタンクを購入しに行った。敗北の瞬間である。これが毎年繰り返される。「冬になると蚊がいなくなる(はずだ)」。心に染み付いた日本の生活習慣は一朝一夕では乗り越えられない。 |
2003年11月27日 |
私は、会社(工場)ではコンピュータ部の責任者ということになっている。ただし、私自身がコンピュータのメンテナンスをやることは滅多にない。コンピュータに関することで私がやることと言ったら、各々の部門から上がってきたトラブルをスタッフに振り分けたり、使用するハードやソフトに関する大まかな方針を定めたりするぐらいだ。私のコンピュータに関する知識は個人の趣味の範囲を出ず、中国人スタッフの方がずっと技術が上なのでそのほうがうまくいくのだ。
それでは私は何をやっているのかというと、多くは電話の管理に時間を費やしている。すなわち、固定電話や携帯電話の管理及び経費削減だ。管理面に関しては、最近はコンピュータ回線で電話通信を行ったり、電話回線にコンピュータデータを走らせたりする複合システムを運用しているので仕事の切り分けがけっこう重要になっている。経費削減面に関しては、各電話会社を競合させて料金を下げさせたり、VOIP電話等の新技術の導入を推し進めたりするのが仕事となる。しかし、これだって技術的な問題は外部の業者や部内のスタッフがこなすのだ。
実は私の仕事の核心は最近では会社で使う紙の管理に移ってきている。いわゆる環境保護活動に一貫として、電気や水、紙の節約が会社の目標の一つとなってきており、私が紙の部分に関して請け負っているわけだ。なんだかわからないうちに「資源節約委員会」の副責任者になってしまったので、電気や水に関してもコントロールしなければならないのだが、私自身が直接受け持っている部分は紙の節約だ。
会社で紙の使用というと、代表的なのはコピー紙だ。他にプリンタに使用する紙もある。これらをできる限り、今年導入した印刷機の使用へと切り替える。これが第一歩だ。印刷機による印刷のほうがコストが安いからだ(ただし、一部の原稿に対して50枚以上の印刷が必要)。
また、無駄なコピーを減らすのも重要だ。これは各コピーにパスワード制を導入することによって実現する。もともとパスワードは各部門に与えられており、部門ごとのコピー使用量はISO委員会によって把握されていた。しかし、部門ごとの管理ではほとんど抑制効果が出ず、コピー量は増える一方であった。そこでパスワードを個々人に与えることにした。こうすると、一人一人に別のパスワードを与えなければならず当然桁数も増える。使用者にすれば面倒この上ない。不満はたくさん出たが、コピー抑制効果はテキメン、一気に20パーセントもコピー量が減った。いままで何をコピーしていたのかと聞きたくなるほどである。
次に裏紙利用の促進。毎月コピー、印刷される大量の紙。その大部分は一人か二人の人に閲覧されただけでゴミ箱へ直行することになる。これらの紙の裏は全くの白紙だというのにである。その白い部分を有効に使おうというのが「裏紙利用」である。
一般に裏紙利用というと、コピーやプリンタで再利用ということになる。しかし、これは機器の余計なところにトナーや紙くずがついてしまい紙詰まりを起こしやすい。故障ばかり起こしていれば、機器の寿命が縮まり、かえって損失を招いてしまう。
そこで、この裏紙を利用してノート作りに挑戦してみることにした。それも本格的な製本機を使用してのことである。A4では大きすぎるので自動紙切り機も同時に購入。締めて2万6千RMB(約33万日本円)。
現在会社で購入している中国製のボロいノートが一冊5RMB。裏紙でノートを作るとこれが一冊1RMBほどで作れる(ただし、人件費や裏紙を0RMBとして計算した場合)。1RMBの内訳は製本機専用の表紙が大部分だ。表紙には環境保護をアピールしたスローガン等を印刷する予定なので、それなりにお金をかけなければならないのだ。
会社でのノートの使用量は毎月数百冊になる。ノート購入費用とノート作成費用の差額に機器の初期投資費用を足して計算すると、だいたい3年間ほどでトントンになる。いやー、気の長い話だ。しかし、ここまできて後には引けない。行けるところまで行くのみ。 |