2005年12月(day024)

2005年1月-2月(day017)


2005年12月6日
 今年も終わりが近づいてきた。もっとも中国では2月前後にある春節が年越しとなるので、まだ余裕がある感じだ。春節が近づくと、犯罪が増加し物騒になるので、気をつけなければならない。昨日も、隣人が突然声をかけてきたので何かと思ったら、ドアがこじ開けられそうになったそうである。見せてもらうと、確かにカギ穴の形が歪んでいる。これまで新聞ではみたことがあるが、間近に見たのは初めてだ。
 私のアパートの中にはたいしたものがないので、ただのコソドロで済めば問題にならない。だが、就寝中にやってきて強盗に変わられたりしたらやっかいだ。何か良い手はないものか?サイレンをつけるのが一番良さそうだが、誤動作すると近所迷惑だ。カメラでも取り付けようか・・・。

 Zは「石家荘」市で紙花(ペーパーフラワー)の勉強をして、11月22日に戻ってきた。だが、紙花よりも水晶花(アメリカンフラワー)の方が面白いらしく、今はそちらに熱中している。だんだん調合の仕方がわかってきたらしく、英国製(中国製?)のデッィプ液でも上手に作れるようになってきたようだ。安い英国製の材料を使っていてくれる分には、それほどコストがかかることもないので、あまり心配はいらない。ただ、アセトンを多用するから、安全・健康面の心配がある。これから寒くなるから、窓を開けずに作業をしたりしないか心配だ。どうしたものか?インターネットで調べた限りでは代用薬品で対応することは無理のようだ。毒性についてよくよく話しておいた方がいいかもしれない。
2005年12月7日
 Zによる初級教科書の暗誦も、第7課に達した。まだまだ目に見えるような効果は現れていないが、このまま順調に進んでくれと祈るような気持ちである。暗誦は先へ進めば進むほど自信にもなるが、苦労も増す。とにかく第11課まで頑張ってくれれば、一旦徹底的に復習をし、その後第11課から第20課までの道のりを歩むことになる。さあ、どこまで行くことができるかZ!

 最近熱中している中国宝くじであるが、「深セン風采」は今のところ、20RMB投資して10RMBのバック。つまり、マイナス10RMBの状態である。「3D」と言う、三つの数字を当てるのにも挑戦してみたが、こちらはマイナス20RMB。「3D」は一等でも、1000RMBと賞金がしょぼい。しかし、何口も買えば、それなりの金額が望めるし、一時所得税もかからないとのことである。ということは、「深セン風采」には税金がかかるということか。外国人の場合はどのくらいかかるのだろう。などと心配してみる。
2005年12月8日
 「深セン風采」、三度目の戦いも敗北に終わった。今回はかすりもせず・・・。ちょっと寂しい。しかし、チャンスは週に二回。まだまだ諦めないぞ。それに、良いこともあった。アパートに戻って、何気なく水槽を眺めていると、右底に置いてある模造の流木の上で、幼グッピーがチョロチョロしているのが目に入った。やった!久しぶりの出産だ。前回の出産以来、なかなか次が来ないので、一体どうしたのだろうかと気をもんでいたのだ。あるいは、この高級グッピーは私の水槽では孕むことができないのではないか、前回はたまたますでに孕んでいたグッピーが出産しただけだったのではないかと思い始めていたところだった。だが、無事出産。この高級グッピーは、以前の雑種グッピーと違って、一度に大量に子供を産まない(ようだ)。一匹一匹と間を置いて生む。その代わり、幼魚が比較的でかいし、生存確率も高い気がする。まだ、一度しか出産をみていないから、なんとも言えないが・・・。
 今朝、改めて水槽を眺めたが、すでに幼グッピーの姿は見えなかった。食べられてしまったのか、上手に隠れているだけなのか。今日、帰宅するころにはさらなる出産が期待されるが果たしてどうか。
2005年12月13日
 ますます激しさを増す私の中の宝くじブーム。昨日から地方版の「深セン風采」から全国版の「双色球」に乗り換えた。理由はなんだか当たりやすそうだったから。「深セン風采」は35個の数字から7個を選ぶのに対して、「双色球」では33個の数字から6個を選ぶのを第一グループとし、16個の数字から1個を選ぶのを第二グループとする。両方とも当たれば一等賞である。なんとなく、「双色球」の方が当たりやすそうではないか。しかし、よく考えると、「双色球」の方では重複が生じるから、そうでもないかもしれない。
 もう一つ大きな差がある。両宝くじともに一等は最高500万RMBと変わらない。しかし、二等は「深セン風采」が現在6万RMBなのに対して、「双色球」では15万RMBとなっている。6万RMBでは「ちょっと嬉しい」ぐらいだが、15万RMBとなると「かなり嬉しい」だろう。
2005年12月20日
 一年振りに「韶関市」へ行ってきた。記録を調べて見ると、今年も昨年も12月18日の出発である。ただし、昨年は二泊三日だったのに対して、今年は一泊二日、やや強行軍であった。普段は同じ場所へはあまり行かないのであるが、今回は出張者のTさんを伴っており、短期間で確実に中国らしい雰囲気が楽しめる場所ということで「韶関市」の「丹霞山」へ行くことにした。Zも加わっての3人旅である。

 昨年は近所のバス・ステーションから出ていたバスが今年は廃線になっており、今年は国道側の大きなバス・ステーションからの出発となった。ガソリンの値上がりの影響で、バス運賃も値上げされており、昨年は91RMBだったのが100RMBとなっていた。(帰りは昨年が97RMBだったのに対して107RMB)。
 バスは4時間ほどで順調に「韶関市」へ到着。私としては「すぐ」に着いた感じであったが、長距離バスに慣れていないTさんにとっては相当長く感じたようだ。今回はスケジュールに余裕がないので、ホテルに入らず、引き続き近くのバス・ステーションに移動し13RMBで「丹霞山」行きのチケットを購入し、再び出発。昨年と同様道が悪く、ガタゴトと揺れっぱなし。1時間ほどで到着した。
 
 昨年は工事中であったチケット売り場が完成。新しくなっていた。すでに新聞で知っていたが、入場料金が値上げされており、昨年は休日70RMBだったのが、一気に120RMBとなっていた。昨今の観光ブームに乗っかった便乗値上げだ。ちょっとひどい気もするが、内陸側が沿海側の経済発展の恩恵に預かるには、こうした方法しかないのかもしれない。
 昨年すでに登っていたこともあって、「観日亭」までスイスイ上り、頂上からの景色を楽しんだ。昨年は霧でほとんど見通せなかった奇景が今年ははっきり見える。棒のように縦長に延びた岩山が印象的であった。

 山を下ってふもとにある湖を船で渡り、出口へ出る。それから、男性の性器の形で有名な「陽元石」のある陽元山へ。こちらは山がなだらかなので、ハイキングコースに近い。肝心の「陽元石」だが、去年の印象では、相当大きかったような気がしていたが、今年はずいぶんと小さく見える。珍しい岩山だから、イメージが大きく育って現実負けしてしまったようだ。

  陽元山を下って、「韶関市」内への帰途に着く。最初はバイタクに乗ったが、故障を起こしたので下車。通りがかったバンをつかまえ、市内のホテルまで80RMBで乗せてもらうことになった。

 ホテルは昨年と同じ小島飯店。昨年は休日270RMB。二日目からは200RMBというような料金構成であったが、今年は最初から180RMBであった。部屋はリフォームされており、綺麗。ただ、昨年はあった(と思う)ユニットバスがなくなっていてシャワーのみ。少し残念であった。しばらく休憩して、食事に出かける。

 歩行者天国となっている風度南路は昨年より、わずかに発展を見せている程度。街並みはほとんど変わらない。落ち着いた感じの良い街だ。長く住むなら、こういうところがいいのかもしれない。食事は小奇麗なレストランで楽しんだ。なかなか美味しい。もう一度「韶関市」へ来るとしたら、今度もここにしよう。

 二日目はまっすぐに帰宅。Tさんは、いささか車酔いであたったが無事我が街へ戻ってくることができた。一泊二日にしては良い旅行ができたと思う。
2005年12月30日
 最近、「韶関市」(多分郊外)の工場から流れ出たカドミニウムが話題となっている・・・。そう、私たちが先日、一泊二日の旅に出かけたあの「韶関市」である。実は、旅行から帰ってきてすぐにこの事件を知ったため、「ぎりぎり助かった」と思っていたが、大間違いであった。発表が遅かっただけで、カドミニウムが流れていたのは12月11日以降のことだったらしい。それが18日にようやく排水口の閉鎖。
 私たちが「韶関市」に到着したのが12月18日・・・。うむむむ。これはやられたかな?水道水を飲んだ覚えはないけれども、外食はした。もしかして、あのレストランで食べた料理はカドミニウム入り!?ホテルのシャワーも、カドミニウム水?
 まぁ、今のところ体に異常はない。いっしょに旅した出張者のTさん、体調はいかがでしょうか・・・。

 カドミニウムが川を流れようと、天から降ってこようと、それでも私たちはここで生きていかねばならない。そう言えば、もう年越しである。昨年と一昨年は、同僚のSさんが「もうすぐ正月だ。餅を買わなきゃ、紅白観なきゃ!」と騒ぐ声で、ああ日本は新年を迎えるんだなぁと実感したものであるが、Sさんも中国人化が進んできたのだろう、今年は餅も紅白も、私が口に出すまで話題に上らなかった。
 むしろ私の方が、Sさんがこの話を持ち出す前に餅を買っておこうとジャスコに足を伸ばしていたぐらいである。毎年、正月に餅を食わない奴は日本人じゃないみたいな事を言うので、あらかじめ買っておいたというわけだ。ところが、昨日になってもお餅の話題が出ないのでいささか拍子抜け。「今年はお餅、お餅と騒がないね」と話を切り出すと、「ああ、そうだったなぁ」となんだか遠い所をみつめる目つきである。まるで昔行ったことのある外国を想うような様子だ。「紅白は見ないんですか」と言うと、「ああ、紅白ね・・・」と同じく反応が鈍い。昨年は、紅白をみない日本人なんて考えられないという目で私をにらんだというのに・・・。まぁ、こうして、みな中国人化していくわけですな。

 Zの日本語学習はゆっくりだが、なんとか進んでいる。初級の教科書が終わったことはご報告した通り。現在、復習に取り掛かっており、暗誦に重点をおいている。すでに第10課まで暗誦終了。短文が脈絡なく並んでいるだけなので、できるかどうか心配でだったが、杞憂だったようだ。当分は、この1~10課を徹底的に繰り返して、身につけてもらう予定。それが終わったら、第11課から第20課までの暗誦にチャレンジだ。Z!頑張れよ~。